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「統一教会」による「自民党」乗っ取り作戦③~「ハニートラップ」

「乗っ取り工作」①②で、自民党を乗っ取り、思うように動かすための政治工作として「議員の弱みを握る」「選挙で恩を売る」「教育して洗脳する」「資金提供による買収」などの手口を見て来た。      

実は、第五の方法がまだ残っている。それが所謂「ハニートラップ作戦」という究極の「奥の手」。大きなカテゴリーで見れば「弱みを握る」に入るのだが、こちらは「統一教会」側が意図的に罠を仕掛けるという点が異なっている。 

②でも少し書いたようにクズばかりがのさばっている自民党だが、例外的にまともな国会議員も多少はいるのかもしれない。そうした議員は「統一教会」のどす黒い野望を見抜き、危険性を感じて距離を置き、近づかないように警戒するはずだ。

「統一教会」になびかず、言う事をきかない議員、あるいは「統一教会」の要求に対して「いくら何でもそれは~」と難色を示す幹部議員などに仕掛けるのが、「弱み」を握るための「ハニートラップ」。容姿端麗な20代女性を議員に近づかせて罠にはめる「議員ハニトラ大作戦」だ。

何だか「スパイ大作戦」や「サスペンスドラマ」に出て来るような下世話な話で俄かに信じられないかもしれないが、実際に表面化して大スキャンダルになったケースがあるので、笑い事では済まされない。

教祖の文鮮明は、1973年に次のような指示を出している。

多数の美貌の女性たちが三百人ほど必要である。上院議員一人あたり三人の若い婦人を割り当てろ。一人は選挙、一人は渉外、一人はパーティを担当する。もし女性会員たちが多くの点で上院議員たちにまさっていれば、その上院議員はまさにわれわれ会員のとりことなるであろう。」

文鮮明の指示は忠実に実行され、1970年代後半、米国議会で大問題になっている。「統一教会」が米国議会に浸透し、議員に対する政治工作を行っている事が判明。1978年の米国「下院国際機構小委員会」がまとめた調査報告書では「統一教会が米国の上院議員やスタッフに若い女性信者を近づけて教団のイメージアップを図っていた。」と報告されている。

同じ事を日本でやっていないはずはないのだが、米国議会とは違って、岸信介ー安部晋太郎ー安部晋三と「清和会」を中心に三世代に渡って「統一教会」に骨の髄までどっぷり浸かった自民党は自浄能力をとうの昔に喪失しているため、「議員ハニトラ」が国会で問題になる事は全くなかった。むしろ、議員たちは「役得」として喜んでいた節さえある。

ただし、過去には、週刊誌報道によって「統一教会ハニートラップ」が表ざたになったケースがある。それが有名な「山崎拓衆院議員愛人事件」。

2002年に、「文春」が「山崎拓と不倫関係にあった女性が『統一協会』の関係者だった」と報じたのだ。当時、山崎拓は自らの派閥「山崎派」を率い、大臣や政調会長、幹事長を歴任した自民党の大物議員。

山崎拓は、「文春」報道に対して事実無根であるとして文芸春秋社などを相手取って損害賠償訴訟を起こした。

東京地裁は、女性の住民票の住所が「統一協会」の施設であったこと、「統一協会」広報部長が女性の統一協会施設への出入りを認めたことなどを認定。「山崎幹事長と女性が愛人関係にあることや『統一協会』の関係者であるとの事実は真実であるか、信じる相当の理由があった」とし、山崎側の訴えを棄却した。

同記事の中で、当時、「統一協会」を問題視していた衆議院議員中村敦夫(「木枯し紋次郎」)は、次のように語っている。

「統一協会の関係者を愛人にしていたのが事実ならば、倫理的、道義的なレベルにとどまらない重大な問題です。統一協会は現在、北朝鮮にたいへん近い。防衛族の大物議員である山崎氏から、防衛機密が漏れ、北朝鮮に筒抜けになる危険もあります。スパイ行為に協力したと言われても仕方がない。

山崎氏が、愛人が統一協会関係者であると知らなかったというのは、要人として脇が甘すぎます。彼らは、巧みに信者をマインドコントロールし、利権を漁る。そんな関係者を個人的趣味のために身近に置くのは、政治家としては問題だと言わざるをえない。」

売国新自由主義者小泉純一郎内閣を支えた山崎拓が「まともな」政治家だとは全く思わないし、この記事だけでは、山崎拓が統一教会の心証を害して罠にはめられたという確証もない。「文春」記事は、「統一教会」が若い女性を山崎に近づけた意図や背景まで深堀している訳ではないからだ。

※小泉純一郎は、郵貯と簡保マネーを米国に売り渡すために強引な手法で郵政事業を民営化した他、日本における強欲新自由主義の司令塔竹中平蔵(別名「中抜き平蔵」)を経済財政政策担当大臣に任命して労働者の賃下げを実行させ、「失われた10年」を現在まで続く「失われた30年」に伸ばした張本人。

「文春」記者が網を張っていたところにたまたま引っかかったのが、自民党の重鎮山崎拓だったというだけの事だったのかもしれない。しかし、いずれにせよこの「愛人スキャンダル」で山崎拓は大打撃を受け、政治家としての評判や政治力が地に落ちた事は否めない。

事実、一時は次の有力総理候補と言われていたにもかかわらず、翌年の総選挙では「愛人問題」がたたって初の落選の憂き目を見ている。その次の総選挙で当選して議員復帰したものの、その後はいいところがなく「泣かず飛ばず」状態。最後は再び落選して政界引退というみじめな末路だった。

ただし、「統一協会」が何らかの理由で意図的にリークした可能性もゼロではないので、脛に傷を持つ多くの議員たちは「反面教師」として、「統一教会」に逆らえば自分もこういう目にあうかもしれないと大いに震え上がった事は間違いない。
                                  山崎拓のケースなど実は氷山の一角で、きちんと調査すれば同じような「愛人」を囲っている議員はそれこそ山のように出て来るはずだ。

最近、スキャンダルになった自民党吉川議員の「パパ活買春事件」や2015年に妻の出産入院中の不倫が発覚して議員辞職に追い込まれた宮崎謙介の例を見るまでもなく、国会議員の「下半身問題」は表ざたになればまさに致命的で、議員生命を失ったり、辞職や政界引退に追い込まれたりする大問題。

「統一教会」が米国議会でやったように、自民党に対しても組織的に「ハニトラ」を仕掛けているのは確実で、首根っこだけでなく「下半身」の秘密まで握られればぐうの音も出ず、「統一教会」の操り人形になるしかないのだ。

もっとも、ほとんどの自民党議員は「統一教会」が提供してくれる「愛人」も含めた様々な「恩恵」を大歓迎し、進んで「統一教会」に協力、迎合しているのが実態だ。

本気で信者になっている議員も一桁ではとどまらないだろう。「カルト宗教政党自民党」の総帥、安倍晋三にもその疑惑があるのだから。

こうして「統一教会」の「走狗」「売国政治家」となった彼らは、その「教義」や「方針」を日本で実現するために「国政」を歪める事も躊躇しない。「統一教会」の恩に報い、更に気に入られるため、また、自身の保身のためにもそれが必要条件だからだ。

という訳で、今後「ハニトラ」が表面化し、自民党議員が「被害者」になることは余程の事がない限り起きないはずだ。「暗黙の重し(脅し)」として機能すれば十分で、「統一教会」としてはいざという時の「保険」のようなものだろう。

と書いたが、実は今現在が文字通りの「いざという時」で、自民党ののらりくらりとした優柔不断な対応ぶりを見ていると、例の「暗黙の脅し」という「保険」が十分機能している事がうかがえる。

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