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ビジネスパーソンのためのヘルスケア 予防医療 ver


テーマ

1 「セルフメディケーション」
2 「グルテン」
3 「カゼイン」
4 「白砂糖」
5 「副腎疲労」
6 「口内フローラ」
7 「マイコトキシン」
8 「リケッチア」
9 「マイオカイン」
10 「AMPキナーゼ」
11 「重金属」
12 「SIBO」
13 「アーユルヴェーダ1」
14 「アーユルヴェーダ2」
15 「5つの資産ポートフォリオ」
16 「ビタミンD」


テーマ1「セルフメディケーション」

 セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)は定義しています。
 これからの日本で生きていくためには、間違いなく「セルフメディケーション」の考え方が必要となるはずです。特に家庭を守る大黒柱になる人には、この考え方は身に付けて頂きたい。なぜなら、これが家族を守るツールになるはずだからです。
 昔の日本は、一家に一冊は「家庭の医学」のような医学本があったといいます。また、「おばあちゃんの知恵」を使って、病気に対処していたといいます。
 昔の日本は、「セルフメディケーション」が家庭に浸透していた。いや、生き残る手段として浸透せざるを得なかったのではないでしょうか。
 現在の日本はどうでしょう。「セルフメディケーション」の考えがなくても、医療機関などに「外注」すれば手軽に解決することができます。そうなると必然的に「セルフメディケーション力」は低下します。
 これからの日本の未来はどうでしょうか。
 日本の未来はかなり厳しい予測です。
 日本の医療保険制度や介護保険制度、年金などの生活保障は、現状のままでは持続不可能であると言わざるを得ないでしょう。
 その要因は、大きく分けて三つあります。

 ①日銀と日本政府による金融緩和政策の失敗+債務残高1200兆円
 ②少子高齢化による生活保障の急激な費用増加
 ③世界経済の信用不安による連鎖的な世界大不況の可能性

 この三つによって、日本の医療保険制度や介護保険制度は、変化を余儀なくされると考えます。
 これは私見であるが、今後30年後は医療や介護費用の負担が大きくなると見ています。以下四つを挙げます。

①医療保険は5~6割負担
②介護保険は3~5割負担
③年金は現在の水準の半額程度
④定年は80歳まで

 ざっくり試算して、将来の日本はこのような負担になってもおかしくはないと見ています。
 こうなると、もはや医療や介護は贅沢なサービスであり、一部の富裕層が使うサービスになると見ています。
 一方、大多数の国民は、医療や介護の贅沢なサービスはかなり制限される可能性があります。
 こうなると、家庭の健康を守るためには「セルフメディケーション力」を上げる他ありません。
 今こそ、昔の日本を見習って「セルフメディケーション」を上げるために何をすべきか、どのように家族の健康を守っていけばいいか、各々が考えなければいけない時期なのではないでしょうか。





テーマ2「グルテン」

 今回から三回に渡って、小麦粉、牛乳、砂糖、について書いていきます。この三つは、Avoid The Three White Devilsと言われており、腸内環境を悪化させる食材だと言われています。
 初回は、小麦粉に含まれるグルテンについて考えていきます。
 小麦に含まれる「グルテン」とは、小麦粉の中にある小麦タンパクのことです。
 グルテンが腸内に入ることで、腸が炎症を起こし、腸内環境を悪化させる、との研究が数多くあります。
 グルテンが腸管を刺激し、破壊するからです。
 まず、腸の粘膜上皮細胞というのは、細胞と細胞の間の隙間を強固なたんぱく質が埋めています。
 この結合部分をタイトジャンクションといい、通常はこれが、有害な菌やアレルゲン(食物抗原)となるたんぱく質などが体内へ侵入することを防いでいます。
 しかし、タイトジャンクションは小麦に含まれるグルテンに反応し、自己免疫疾患を起こします。
 タイトジャンクションに傷がついて穴が開くと、未消化の食べものや細菌などが体内へ侵入してしまいます。
 特に、未消化のグルテンが入り込むと危険で、グルテンは人間が本来持っているたんぱく質と構造が似ているため、免疫システムが誤作動して、自分の組織を攻撃してしまうという、いわゆる自己免疫疾患が起こってしまいます。
 このように、小麦のグルテンは腸内環境を悪化させることがわかっています。
 腸内環境を整えるために、まずは小麦の食品を控えて、グルテンを摂取しないようにしましょう。
 ただ、小麦粉を摂取しないようにするのは至難の技です。コンビニなどでは、小麦粉を使った食品が所狭しと並んでいるし、学校の給食の時から小麦粉を食べて育ってきたので、小麦粉を食べる習慣をやめるのは、なかなか難しい。
 ですから、自分達ができることは、一日三食のうち、少しでも小麦粉を使った食品を減らすことだと考えます。
 また、グルテンが入っていないお好み焼き粉やパスタ、ラーメンなど、いわゆるグルテンフリー食品(主に米粉を使用)に変更することもいいでしょう。
 このように、腸内環境を守るために、グルテンを控えることを実践してみてはいかがてしょうか。
 


テーマ3「カゼイン」


 前回から三回に渡って、小麦粉、牛乳、砂糖、について書いていきます。
 今回は、牛乳に含まれるカゼインについて考えていきます。
 牛乳に含まれる「カゼイン」とは、牛乳をはじめとする乳製品に多く含まれる動物性タンパク質です。
 まず、カゼインと身体的な影響について書いていきます。
 人間の脳には、血液脳関門(Blood
Brain Barrier)と呼ばれる結合部分があって、その部分にカゼインが悪影響を与えると言われています。
 カゼインはバリアとなる細胞どうしの結合をゆるめ、有害物質がこの血液脳関門(Blood Brain Barrier)をすり抜けてしまいます。
それにより、免疫機能が誤作動して、自己免疫疾患が起きてしまうのです。
 また、カゼインは、腸内環境も悪化させることがわかっています。
 牛乳に含まれるカゼインの40%を占めるα-カゼインを、人は消化・吸収することができないとされています。(人間の母乳には、α-カゼインが入っていません)
 分解されなかったカゼインが小腸まで届くと腸に炎症が生じ、腸内を傷つけてしまいます。その結果、腸内環境が悪化し、傷ついた部分から、毒素やアレルゲンなどが体内へ侵入しやすくなります。

出典 
Universe of FLORIDA
The foundation of gator nation 

 また、脳には葉酸を受け止める葉酸受容体というものがあり、ここにカゼインペプチドに対する抗体ができると、血液中から脳へ葉酸を運ぶ働きをストップさせてしまいます。
 その結果、脳が葉酸不足になります。
 葉酸は、細胞の核分裂を促す大切な栄養素で、葉酸が不足すれば、細胞が正しく分裂することができなくなり、誤った遺伝情報
を持った細胞が作られます。
 そのため、脳の葉酸欠乏が起こっていると、脳の正常な発達を阻害されてしまいます。
 これは、自閉症の子どもが生まれる原因のひとつと考えられています。

出典 food resarch international 
 
 このように、牛乳に含まれる「カゼイン」は、脳や腸内環境に悪影響を及ぼし、自己免疫疾患の原因となることが示唆されています。
 僕が一番気になるのが、学校の給食に、「グルテン」も「カゼイン」も両方とも大量に出される点です。
 子供にどのような影響が出るのか疑問です。12年間も出続けますから。
 ひょっとすると、現在の多くの患者さんは、子供の頃からの「グルテン」「カゼイン」の食生活によって腸内環境が悪化し、それによって引き起こされていることも考えられます。
 ただ、「グルテン」や「カゼイン」がすべて悪いとは思いません。
 タバコを吸い続けても肺ガンにならない人もいれば、「グルテン」や「カゼイン」を摂取し続けても大腸ガンにならない人もいるはずだからです。
 一つ言えるのは、小麦と同様に、牛乳を始めとする乳製品の摂取を少しでも減らすことです。それによって自分の脳と腸内環境を「自衛」することが大事だと考えます。


テーマ4「白砂糖」


 前回から三回に渡って、小麦粉、牛乳、砂糖、について書いていきます。
 最後は、白砂糖の弊害ついて考えていきます。
 白砂糖の弊害は大きく三つのキーワードに分けます。

 ①「血糖値スパイク」
 ②「糖化」
 ③「脂質代謝異常」


①「血糖値スパイク」

 まず、血糖値スパイクとは血糖値が急激に上がることをいいます。
 白く精製された砂糖と精製されていない黒砂糖は分子構造が異なります。
 精製されたものというのは、何でも分子構造が小さいのです。
 よって、白砂糖が体内に入ると吸収されやすく、血液へ急速に流れ込んでしまうのです。
 それにより、白砂糖は血糖値の急上昇を起こしやすくします。
 血糖値スパイクが起こり、高血糖な状態が続くと、血液がドロドロになり、血管壁にダメージを及ぼし、血液循環が悪くなります。これにより、血管壁にプラークが形成される原因となったり、細胞の壊死、壊疽が起こる原因となったりします。
 また、血糖値スパイクが起こると、血糖値を下げようと膵臓のインスリンを大量に分泌します。それにより、膵臓が疲弊してインスリンが分泌できなくなる原因にもなります。
 このように、白砂糖は血糖値スパイクを引き起こすことによって、血管壁や膵臓にダメージを与えることがわかります。


②「糖化」

 糖化とは、糖分が体温で温められることによって、タンパク質とくっつく現象のことです。
 いわゆる、「カラダのコゲ」が出来ることです。
 糖分とタンパク質がくっつき、最終的には糖化最終生成物・AGEs(エイ・ジー・イーズ/advanced glycation endproducts)が生成されます。
 糖化すると、AGEsが劣化して茶色になって硬くなります。
 年を取ると皮膚が茶色になり、硬くなってシワができる原因にもなります。
 血糖値の上がり下がりが激しい(血糖値スパイク)と、たんぱく質との接触時間が増え、糖化が進みやすくなります。
 糖化によって、動脈硬化やアルツハイマーの原因になるとも言われています。
 血糖値スパイクが激しい糖尿病患者は、糖化が非常に早く進むので注意が必要です。
 このように、白砂糖の摂取によって、血糖値が急上昇し、糖化が進み、血管にダメージを与える原因になります。

③「脂質代謝異常」

 白砂糖の取り過ぎによって、肝臓での脂質の代謝リズムの異常が起き、中性脂肪をためやすくすることがわかってきました。
 このため、白砂糖はメタボリックシンドロームの主要な原因と考えられています。
 砂糖の取り過ぎによる脂肪肝や高中性脂肪血症が「やせ型」のメタボリックシンドロームを誘発すると考えられています。
 


 このように、白砂糖は血糖値を急上昇させ、糖化の進行や脂質をためやすくすることがわかります。
 これに対しての対策は、白砂糖を一度にたくさん摂取しないこと、黒糖など分子が大きくて色の付いた砂糖を摂取すること、運動をして糖の吸収を促すこと、になります。
 さて、全三回に渡って、小麦、牛乳、砂糖の「3つのホワイトデビル」についてお届けしました。
 これら3つの欠点があることを念頭に置きつつ、自分が美味しいと思うものを食べましょう。
 ケーキも食べてもいいでしょう。クリームパンも食べでもいいでしょう。ソフトクリームも食べていいでしょう。
 ただし、取り過ぎは要注意です。自分の血管と柔毛(腸)を大切にしながら、美味しいものと付き合っていきましょう。



テーマ5「副腎疲労」


 今回は副腎疲労とその影響について書きます。
 まず、副腎とは、左右の腎臓の上にあり、ストレスに対処するホルモン「コルチゾール」など、生命を維持するために必要な、さまざまなホルモンを分泌する器官です。
 人間は強いストレスがかかった時、副腎からコルチゾールが分泌されます。
 このコルチゾールは代謝活動や免疫を活性化させ、ストレス状態から体を守る働きをします。
 さらに、精神的ストレスだけでなく、大気汚染や食品の添加物、気温や天候の変化、食生活の変化、持病や感染症など、さまざまなストレスの要因で、コルチゾールが分泌されます。
 ストレスかわかかり続けると、コルチゾールが過剰に分泌され、副腎は疲労します。
 副腎が疲れれば、必要な時に十分なコルチゾールを分泌することができず、ストレスに対応できなくなります。
 この状態を「副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)」と呼びます。
 副腎疲労の症状は、
・十分な睡眠をとっていても疲れが取れない
・寝つきが悪かったり、夜間何度も起きてしまう
・体力や気力がなく、作業が長時間続けられない
・人生に何の楽しみを感じられず、気持ちが落ち込んでいる
 などの症状が見られます。
 うつ病の症状と似ているので、診断を間違える場合があります。
 副腎疲労の検査は、唾液コルチゾールや尿検査があります。尿や唾液から、コルチゾールがどのくらい分泌されているかを把握することができます。
 最後に、副腎疲労の治療についてです。
 まずは、食事を徹底的に見直すことです。
 たんぱく質を積極的に摂ったり、解毒作用のある食材、たとえば、にんにくや生姜なども摂るようにしましょう。
 また、副腎に負担がかかるものは避けるようにしましょう。
 例えば、お酒やコーヒー、エナジードリンクなどは、副腎に負担をかけますので、過剰な摂取は控えるようにしましょう。
 ライフスタイルも見直すことも副腎疲労の軽減に繋がります。
 ストレスのかかる仕事を減らしたり、好きなことをする時間を増やしたりすることで、副腎を休ませることも必要です。
 さらに、腸内環境も副腎疲労と関係しているので、腸内環境を整えることや重金属をデトックスするこも副腎疲労の軽減に繋がります。
 今回は、「副腎疲労」についてまとめました。
 現在は、ストレスの多い現代社会ですので、我々は副腎が疲労やすい生活環境で生活していることがわかります。
 副腎を守ること。
 これも一つの自分を守る術だと思い、今回は副腎疲労についてまとめました。


テーマ6「口内フローラ」


 今回は、口腔内の口内フローラについてまとめます。
 口の中は、腸内と同じように、善玉菌や悪玉菌、日和見菌(中立な菌)が存在し、これらの細菌がバランスよく保たれた環境を「口内フローラ」と呼びます。
 そのバランスは、善玉菌が9、悪玉菌が1、が理想的と言われています。
 しかし、歯磨きが不十分だったり、砂糖を過剰に摂ったりすると歯垢(プラーク)が作られ、悪玉菌が発生し、「口内フローラ」のバランスを乱してしまいます。
 この「口内フローラ」の乱れが、虫歯や歯周病、動脈硬化や心筋梗塞といった生活習慣病を引き起こす原因と言われています。
 歯周病になると歯と歯肉の間に隙間ができ、血管内に細菌が侵入しやすくなります。
 細菌の感染により血管内に炎症が起きると、それを修復しようとLDL-C(悪玉コレステロール)が増加するため、結果として動脈硬化や心筋梗塞に繋がります。
 その他にも、歯周病は糖尿病を悪化させます。歯茎の炎症によって、血糖コントロールが不良になるためです。
 
 それでは、「口内フローラ」をバランス良く保つには、どのような対策が必要なのでしょうか。
 4つの対策を挙げます。

1、歯磨きを「2+2+2+2」で行う

 歯磨きは「2+2+2+2」で行うことです。
 歯磨きは、一日2回、朝食後と就寝前にしたほうがいいです。2分間、2センチの歯磨き粉で磨きます。
 歯磨き後2時間は飲食してはいけません。口内フローラに影響を与えます。また、歯を休ませる時間がとれます。


2、緑茶を飲む

 緑茶などに含まれるカテキンは、歯周病菌のような悪玉菌の繁殖を抑える働きを持っていると考えられているためです。


3、ロイテリ菌(乳酸菌)入りのヨーグルトを食べる

 ロイテリ菌には、ロイテリン(3-hydroxypropionaldehyde)という抗菌物質を作り出し、悪玉菌の発育を抑えるという働きがあります。
 また、ロイテリ菌はビフィズス菌などの善玉菌と共存することが報告されています。


4、グルタミン酸と食物繊維をとる
 
 グルタミン酸は、昆布に含まれる旨み成分です。
 グルタミン酸や食物繊維を摂ることで、唾液の分泌量を増やします。
 唾液は口の中の粘膜についた菌を洗い流す洗浄作用があり、病気になるのを防いだり、口臭を予防したりしてくれる働きがあるので、口腔内の環境を整えるには、唾液の分泌が必要となります。
 


 このように、「口内フローラ」は生活習慣病予防と関係していることがわかります。
 今後も口腔環境に着目していきます。




テーマ7「マイコトキシン」


 食物に含まれるカビが吐き出す毒を、「マイコトキシン」または「かび毒」といいます。
 マイコトキシンは熱に強く、一度毒を放出されるとなかなか取り除けません。
 主に、トウモロコシやナッツ類、穀物、乳製品についたカビがマイコトキシンを出して、肝臓や腎臓、消化器系に悪影響を与えます。
 かび毒のあるトウモロコシが、豚などの家畜のエサとして食べられると、家畜が食肉として加工されても、マイコトキシンは死滅なずに、人体に入ってきます。
 また、カビの生えたコーヒーやナッツなどを通して体内に入ってきたカビは、腸内などにコロニーを形成して、マイコトキシンを放出し続けます。
 それらのマイコトキシンは、神経関連のすべての病気の原因になると考えられています。
 特にパーキンソン病に関しては、70%以上の患者さんが、マイコトキシンに暴露していることが研究からわかっています。
 また、アルツハイマー病と診断された人が、家の中のカビを除去して、マイコトキシンの治療をしたことで、記憶が回復したというケースが報告されています。
 さらに、マイコトキシンが遺伝子と結合して、がん細胞を作り出していると考えられています。
 また、めまいや頭痛、神経に関するさまざまな症状にも関連すると考えられています。
 ちなみに、カビは湿度が高いところに生え、島国の日本は湿度が高いので、日本人はマイコトキシンの数値が高い人が多い傾向にあります。
 カビの種類は、最も一般的なものとして、アフラトキシン、オクラトキシンやパツリンなどがあり、他にも、40~50種類あります。
 中でも、アフラトキシンは最強のマイコトキシンだと言われています。
 アフラトキシンの一般的な暴露元は家で、キッチンやバスルーム、車内のカビから空気感染します。
 マイコトキシン検査では、70%の人がアフラトキシンの高い数値を出しています。

 対策としては3つあります。
 一つ目は、ナイスタチンなどの抗真菌薬をとって、腸内から出すことです。
 二つ目は、チャコール(木炭)とクレイ(粘土)を摂ることです。
 チャコールやクレイは、毒素や体内の不要な物質と吸着し排出することを目的としたサプリメントです。食べ物からの栄養まで排出されないよう、食事から2時間あけて服用します。
 三つ目は、クロレラを摂ることです。クロレラにはデトックス効果があり、カビ毒や重金属などの有害物質を排出する効果があります。
 このように、マイコトキシンは、食べ物や生活環境によって体内に取り込まれて、神経系の疾患やガンなどの原因になることがわかります。
 食べ物に気を付けることや生活環境を清潔に保つこと、サプリメントを摂ることで、マイコトキシンから身体を守ることも、病気を予防するためにも必要なことであると考えます。




テーマ8「リケッチア」

 
 細菌より小さく、ウィルスより大きい微生物を総称して「リケッチア」と呼び、それが原因で引き起こされる感染症を「リケッチア感染症」と呼びます。
 これらの感染症のほとんどは、ダニ、ノミ、シラミを介して感染します。それらに刺されることによって感染する場合や、昆虫の糞の中にリケッチアが存在して、体の傷口に入ることによってリケッチアに感染する場合もあります。
 リケッチアは、大気や土壌などの環境中では生きられず、他の生物(宿主)の細胞内にのみ生息して増殖するという点で、他の大半の細菌と異なります。
 リケッチアに感染すると、発熱や激しい頭痛、発疹が起こり、全身の倦怠感などの症状がみられます。
 医師はこれらの症状や問診などから感染症を疑い、血液や発疹から採取したサンプルを採取して検査を行って、診断を確定し、抗菌薬を使用して治療します。
 リケッチアによって引き起こされる病気は、日本紅斑熱、発疹チフス、ツツガムシ病、アナプラズマ症、Q熱などがあります。
 また、最近ではライム病やALS、重症筋無力症などの原因となることも考えられています。
 ライム病は、野生のマダニ(マダニ属マダニ)によって媒介された細菌(スピロヘータ)による感染症です。
 また、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の原因がリケッチアである可能性が、最新の検査で判明しつつあります。
 さらに、リケッチアに感染し、それに対する免疫反応が起き、それがアセチルコリン受容体に反応し、重症筋無力症が起きるという説もあります。
 リケッチア感染症の予防法としては、山や草原を移動する時は、ノミ、ダニやシラミなどに刺されないよう、虫刺され対策を行ってください。
 特に免疫能が低下している人は、重症になることが多いので、虫刺され対策を徹底してください。 
 


テーマ9「マイオカイン」

 
 骨格筋細胞からホルモン様物質が分泌されることが明らかにされ、それらは総称してマイオカ
インと呼ばれています。
 マイオは筋肉、カインは作動物質という意味です。
 マイオカインは、細胞間情報伝達物質「サイトカイン」の一種でもあります。
 筋収縮によってマイオカインは放出されたり、筋の存在自体でマイオカインは放出されることがわかっています。
 筋収縮を増やすよりも筋量を増やすことが重要であることがわかります。
 現在、筋肉から見つかっているマイオカインは60種類以上で、効用が分かってきているマイオカインは以下のものとなります。

「SPARC」
「IL―6」
「FGF―21」
「アディポネクチン」
「アイリシン」
「IGF―1」

 「SPARC」は、大腸がんのがん細胞のアポトーシス(自滅)を促す働きがあります。

 「IL―6」は、体内の糖を取り込み、肝臓では脂肪を分解し、肥満や糖尿病を抑える効用があります。

 「FGF―21」も、肝臓で脂肪を分解し、脂肪肝を改善する作用があります。

 「アディポネクチン」も、脂質を分解する作用があります。これは、糖尿病や、脂質異常から来る動脈硬化を防ぐ効能があります。

 「アイリシン」は、脳に入り神経細胞を保護する効用や、認知機能を改善する効用があります。
 また、BDNFという神経栄養因子のタンパク質で、BDNFの発現に効くことがわかっています。

 「IGF―1」も、脳の神経細胞に作用します。
 このホルモンは、神経細胞を作り、シナプスを結合し、血管新生を促し、アルツハイマー病の原因物質のひとつであるベータアミロイドの減少させる効果などが明らかになっています。


 このように運動をする事で筋収縮を促したり、筋量を増やしたりすることで、マイオカインが放出されて、脳、免疫系、肝臓、すい臓など全ての臓器に関与することがわかります。

 「Exercise is medicine」

 運動をする事は薬を飲むことと同程度の効果をもたらしますので、運動の重要性がわかります。




テーマ10「AMPキナーゼ」

 
 先週は骨格筋から分泌されるホルモン「マイオカイン」についてお届けしましたが、今週は、マイオカイン同様に骨格筋から分泌される「AMPキナーゼ」という酵素について書きたいと思います。
 
 AMPキナーゼは、筋肉細胞に存在する酵素であり、細胞のATP(エネルギー)量を監視するセンサーの役目を果たしています。
 それらは、血液中の糖を筋肉細胞に取り込み、低下したATPのエネルギーを補充する働きをするのです。
 AMPキナーゼは、細胞中のATPが多い時には活性化しませんが、ATPが消費されてアデノシン一リン酸(AMP)が増加するとAMPキナーゼが活性化します。
 筋収縮時はATPを多く消費するので、AMPが多くなります。
 低い運動強度でもAMPキナーゼが活性化されることがすでに確認されています。

 このように、AMPキナーゼが骨格筋への糖の取り込むことが、近年になってわかってきたのです。
 骨格筋の筋収縮によって分泌されるAMPキナーゼは、インスリン同様に血糖値を下げる物質だったのです。

 さらに、AMPキナーゼは、糖だけでなく、脂質、タンパク質代謝を調節し、エネルギー産生に重要なミトコンドリアの合成やエネルギー代謝調節遺伝子の発現も調節します。
 また、AMPキナーゼは、ホルモンによる摂食・代謝、炭水化物嗜好性の調節も行っています。
 その他には、抗糖尿病薬として世界中で使用されるメトホルミンの抗糖尿病作用にも関与しています。

 骨格筋を収縮させてATPを消費することで、AMPキナーゼという酵素が分泌され、糖や脂質、タンパク質が代謝されることがわかりました。
 
 これらのことから、骨格筋の働きは想像以上に多くて、人体の代謝にとってとても重要であることがわかります。
 低強度の運動でも分泌されることから、軽い運動でもいいから毎日の運動習慣が大事であることを再認識しました。
 それと同時に、運動しないことによるリスクも再認識しました。
 生まれ持った約600の骨格筋を思う存分に使い、代謝を効率良く回すことが、生活習慣病予防には重要だと、改めて感じました。
 



テーマ11「重金属」


 我々日本人は、知らず知らずのうちに重金属を溜め込んで生活しています。
 その重金属が原因で病気が引き起こされていることが、徐々にわかってきました。
 今回は、重金属についてまとめたいと思います。
 
 重金属は、生活の中で様々な場所に存在しています。

 ガソリン、ヘアカラー、ペンキ
→ 鉛

 大型魚、化粧品、農薬、アマルガム(虫歯の詰め物)
→ 水銀

 殺虫剤、除草剤 
→ ヒ素

 タバコ、排気ガス 
→ カドニウム

 アルミ缶、アルミ鍋、歯磨き粉 
→ アルミニウム
 
 ※画像参照

 このように、あらゆる生活必需品から重金属を摂取してしまいます。その重金属が身体に悪影響を及ぼし、病気の原因になることがあるのです。
 例えば、幹線道路沿いに住んでいる住民は、車の排気ガスから鉛を摂取してしまい、鉛の数値が高くなる人がいます。
 鉛は、情緒不安定、貧血、神経疾患、鉛中毒による腹痛、自閉症、などの原因となります。
 水俣病も一つの例です。
 工場から排出された水銀が、海藻について、それを小魚が食べて、大型魚が食べて、人間が食べる。
 このルートによって、住民の身体に濃縮された水銀が蓄積し、頭痛や慢性疲労、情緒不安定、うつ症状などを引き起こしました。
 患者の毛髪を使用した検査を行ったら、通常の500倍から1000倍の水銀が検出されます。
 さらに、このような生活習慣から、水銀や鉛、ヒ素などが蓄積されて、その母親が子供を産むと、自閉症になる子供がいることがあるようです。
 自閉症の子供を検査すると、水銀や鉛、ヒ素の数値が高い傾向にあったのです。
 また、水銀は、歯の治療に使われるアマルガムにも使用される場合があります。
 アマルガムとは、水銀を50%使った練り物で、虫歯治療でこれを詰めると、だんだん身体に水銀が溶け出して、身体に害を与えることがあります。
 最後に、フタル酸です。フタル酸は女性がよく使うコスメティックスやスキンケア製品、ネイル、日焼け止めクリームなどに含まれています。
 フタル酸は多発化硬化症を引き起こす可能性のある化学物質だと言われています。

 このように、生活環境から重金属の被害を受けることがあります。
 
 重金属を調べる検査は、毛髪ミネラル検査やメタル検査、尿検査があります。
 毛髪は有機水銀、尿は無機水銀を見るのにいいとされています。
 有機水銀の方が、身体に悪影響を及ぼすことが多いので、毛髪検査を行うことが望ましいとされています。

 治療は、キレーション、グルタチオン、食事療法があります。
 キレーションというのは、キレート剤を点滴や経口で摂取して毒素を出していく治療になります。
 キレート剤は、経口摂取のDMSAや座薬のEDTAがあります。
 水銀と鉛はDMSAで排出できます。EDTAも同様に水銀や鉛、カドニウム、ひ素を排出できます。
 また、グルタチオンとは、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸が連なったペプチド(化合物)で、動物や植物、微生物の細胞の中に存在しており、生命を維持するために欠かせない成分です。
 デトックス効果が高いと言われています。重金属を排出してくれる働きをします。
 一般的な治療は、グルタチオンを30日、その後DMSAやEDTAを70日の計100日間で重金属を排出します。
 最後に、サウナや運動で汗を流したり、食事療法ニンニクやパクチーなどのキレート効果が高い食材を摂取するようにしたり指導をします。
 
 自分たちでできる対策は、キレート効果の高いニンニクやパクチーを食べること、大型魚を食べ過ぎないこと、幹線道路沿いに住まないようにすること、化粧品や日焼け止めクリームを使いすぎないこと、定期的に毛髪検査や尿検査をして重金属がどのくらい蓄積しているか調べること、などが挙げられます。
 このように、重金属が身体に与える影響は大きいので、普段から重金属を摂取しないように心がけましょう。



テーマ12「SIBO」


 SIBO(Small Intestinal Bacterial Overgrowth)とは、小腸細菌異常増殖のことで、常駐細菌が異常に小腸で繁殖する症状です。
 本来、大腸に届く細菌が、小腸に停滞し異常繁殖することが原因となります。
 正常の小腸の細菌数は約1万個ですが、SIBOになると約10万個まで増加します。
 内視鏡でも見えづらい小腸は食べ物の消化や分解や吸収が行われ、ここにリンパのネットワークがあります。
 免疫にとっても大切な場所ですが、常駐細菌が小腸に異常に繁殖すると機能が損なわれます。
 小腸に細菌が異常繁殖すると脂溶性ビタミン(ビタミンA,D,E,K)の吸収が阻害され、ビタミンが欠乏し、免疫力が低下することになるのです。
 また、下痢や便秘を引き起こす過敏性腸症候群患者の85%が、SIBOを発症しているとも言われています。
 SIBOになると、お腹の張りやお腹の不調の症状があります。肥満や貧血、視力障害やうつ症状のほか、がんの発症リスクも上昇します。
 
 SIBOの原因は、やはり食生活です。
 パンやパスタなどの小麦食品や甘いジュースなどの糖質は、小腸で消化しにくく、細菌を繁殖させることに繋がります。
 さらに、納豆やヨーグルトの食べ過ぎによって、腸内細菌が過剰に増えることによって引き起こされることもあります。
 このように、小腸に腸内細菌を過に増加させる食べ物を総称して「FODMAP」と呼ばれます。
 FODMAPとは、発酵性の糖質を表し、Fは発酵性の糖質全般のこと。Oは豆などに含まれるオリゴ糖や、小麦粉などに含まれるフルクタン。Dは牛乳やヨーグルトに含まれる乳糖。Mは果物に含まれる果糖。AND(そして)、Pはキシリトールなどに含まれるポリオールです。
 以上が、小腸での吸収が悪い発酵性の糖質の代表格になります。
 
 SIBOの検査は、呼気のガス分析(水素ガスやメタンガス)を行うことで、SIBOの有無や重症度を判定する検査です。
 また、空腸から吸引した液の細菌数を調べ、細菌のコロニーがどれだけあるか調べる検査もあります。
 
 SIBOの予防法は、小麦に含まれるグルテンや牛乳に含まれるカゼイン、砂糖を摂りすぎないこと、玄米やそば、穀物や野菜を摂ること、低FODMAP食事法(米やそば、バナナやブドウを食べる)をすること、食後のあとは間食をせずに食事の間隔を3時間45分程空けること、やや強度な運動をすることで小腸の蠕(ぜん)動運動を促すこと、などがあります。

 このように、腸内細菌を増やすために納豆やヨーグルトを食べ過ぎると、かえってSIBOになって免疫力が低下することに驚きました。
 偏った食事は、腸内細菌のバランスを崩すことになります。
 バランスの良い食事は、腸内細菌の観点からも重要であることがわかりました。



テーマ13「アーユルヴェーダ」


 アーユルヴェーダは5000年以上前のヒマラヤに源流をもち、天然のハーブ、習慣の改善、ヨガ・瞑想、食事などで、ライフスタイルをありとあらゆる側面から見
直し、総合的なアプローチによって健康に導く、WHO(世界保健機関)が認める世界最古の伝統医療です。

 南インドを中心に伝承がひろがったアーユルヴェーダが、いまも原型に近いのまま現存するのが、スリランカです。
 それは、国家として伝統医療省(通称・アーユルヴェーダ省)を設立し、伝承保護と人材育成に多大な努力を惜しまなかったこと、さらに、この島国が別名「緑
の島」と呼ばれるほどハーブが豊富なことに理由があります。
 現在では、本場南インドにある州立のアーユルヴェーダ専門病院にスリランカ産ハーブを送るまでになり、アーユルヴェーダはスリランカを代表する産業にまで成長しました。


 アーユルヴェーダの治療法は、まず利用者はドクターによるコンサルテーションを受けます。
 その後、体内にある毒素を先に数日かけて排出します。
 そこでドクターは、利用者が本来もっていた体質と現在の体質との違いを見極め、それを修正するため、個々にあった適切なハーブやオイル、食材などを選んで処方します。

 アーユルヴェーダの診断は、主に脈診と問診により、その人の「ドーシャ」が、どのような状態になっているか判断することからはじまります。

 「ドーシャ」とは、アーユルヴェーダ理論の中心となる三つの性質(体質)のことで、

Vata(ヴァータ)=風
Pitha(ピッタ)=火
Kapha(カパ)=水

 と分けられ、このバランスこそが人によって異なり、親から引き継いだもの、つまり、いまでいうところの遺伝子そのものなのです。

 こうやって生まれ持ったバランス=遺伝と、現在のバランスの差異が不調をきたす根本原因と考え、アーユルヴェーダでは、本来のバランスに戻す様々な施術を
行います。
 簡単に言えば、体内に溜まった毒素を抜くこと、つまりデトックスすることが、本来のバランスに戻す第一の鍵となります。
 
 そのための術が、パンチャカルマです。

 「パンチャ」とは、サンスクリット語で五つという意味を持ち、「カルマ」は技、要するに「五つの秘技」を使って、体をデトックスするのが、このパンチャカルマです。

 「パンチャカルマ」の施術では、まず、現在のドーシャのバランスを見て食事の内容を決めます。
 その後、各人の状況にあわせ、五つの秘技を選び、組み合わせ、精神や魂を含めて、その人本来の状態に戻していきます。

具体的には、

1:ヴァマナ:催吐法(胃からデトックス)
2:ヴィレッチャナ:下剤法(小腸からデトックス)
3:ヴァスティ:浣腸法(大腸からデトックス)
4:ナスヤ:点鼻法(頭部からデトックス)
5:ラクタモクシャナ:瀉血法(血からデトックス)

 があり、この五つの治療法を中心として、各々に合わせた治療計画を立てて進めていきます。

 
 今回の画像は、あなたがどの「ドーシャ」なのかのチェックシートを載せておきます。
 その三つのタイプがわかってから、次はどのようなライフスタイルを送ればよいのか。
 次のテーマでお伝えします。




テーマ14「アーユルヴェーダ 2」


 
 前回は、アーユルヴェーダの「ドーシャ」について説明しました。
 「ドーシャ」とは、アーユルヴェーダの三つの性質(体質)のことで、

Vata(ヴァータ)=風
Pitha(ピッタ)=火
Kapha(カパ)=水

 と分けられてます。

 今回は、その三つの性質の特徴とライフスタイルを説明します。

 ヴァータ(風)の特徴


体型  ~ ほっそり、華奢
肌   ~ 乾燥、冷たい
髪質  ~ 乾燥、縮れ毛
歯   ~ 歯並びが不規則
瞳   ~ 小さい、乾燥気味
食欲  ~ ムラがある
味覚  ~ 甘味、酸味、塩味を    
      好む
口の渇き~ 時々乾く
排便  ~ 乾燥して硬い、便秘
睡眠  ~ 断続的で短い
夢   ~ 怖い夢、飛んだり走 
      ったりする夢が多い
行動  ~ 活発、落ち着きがな
      い
メンタル~ 心配、不安になりやすい
話し方 ~ 速い
消費  ~ つまらないものに消費する
知識  ~ 理解は早いが忘れやすい
ライフ
スタイル~ 一貫性がなく、変わりやすい


 ヴァータのライフスタイル

 ヴァータは、風の性質が溜まりやすい人です。風の性質が溜まりすぎると不調をきたすので、火や水の性質を取り入れると良いです。


 ①甘味、塩味、酸味のあるものを食べるようにすること
 ②カラダが冷えやすいので温かいものをとるようにすること
 ③乾燥しやすい体質なのでこまめに水分を摂取すること
 ④睡眠が短いので、疲れたらよく寝るようにすること
 ⑤旅行や移動が好きなので、疲れたら移動せずに家でゆっくりすること
 ⑥地に足をつけて計画を立てること
 ⑦落ち着いて考えること
 ⑧忘れやすいのでメモをとること
 ⑨生野菜や冷たいものを食べるのを控える
 ⑩甘味や渋味のあるものを控える

 ピッタ(火)の特徴


体型  ~ 中肉中背
肌   ~ 温かくきめ細かい
髪質  ~ しっとり、細く柔らかく
歯   ~ 中程度の大きさ、黄色
瞳   ~ 鋭い
食欲  ~ 食欲旺盛、待ちきれない
味覚  ~ 甘味、苦味、渋みを好む
口の渇き~ 乾きやすい
排便  ~ 柔らかく油っぽい、軟便
睡眠  ~ 短いが熟睡
夢   ~ 火事、怒りや喧嘩、戦争が多い
行動  ~ 知性的、攻撃的
メンタル~ イライラしやすい
話し方 ~ 鋭い
消費  ~ 贅沢品を好む
知識  ~ 知的で合理的
ライフ
スタイル~ 忙しい、欲張って計画する

 

ピッタのライフスタイル


 ピッタは、火の性質が溜まりやすい人です。火の性質が溜まりすぎると不調をきたすので、風や水の性質を取り入れると良いです。


 ①甘味、苦味、渋みのあるものを食べるようにすること
 ②カラダが温かくなりやすいので冷たいものをとるようにすること
 ③乾燥しやすい体質なのでこまめに水分を摂取すること
 ④睡眠が短いので、疲れたらよく寝るようにすること
 ⑤怒りやすいので、冷静になって物事を考えるようにすること
 ⑥忙しくしてしまうので、余裕を持った計画を立てる
 ⑦甘味の穀類、苦味や渋味の緑黄色野菜を食べるようにすること
 ⑧酸味や塩味、辛いものは、ピッタの性質を増加させるので、食べるのを控える


 カパ(水)の特徴

体型  ~ 大きくがっしりとした体型
肌   ~ 青白くしっとり
髪質  ~ しっとり、量が多い
歯   ~ 白くて大きい
瞳   ~ 大きい
食欲  ~ 安定的、ゆったり食べる
味覚  ~ 辛み、苦味、渋味を好む
口の渇き~ ほとんど乾かない
排便  ~ 太くて油っぽい、多い
睡眠  ~ 深くて長い
夢   ~ 水に関する夢が多い
行動  ~ 落ち着いている、ゆったり
メンタル~ 忍耐強い
話し方 ~ ゆっくり
消費  ~ 節約家、食べ物に消費
知識  ~ 理解は遅いが忘れにくい
ライフ
スタイル~ 規則的、変化を好まない


カパのライフスタイル


 カパは、水の性質が溜まりやすい人です。水の性質が溜まりすぎると不調をきたすので、風や火の性質を取り入れると良いです。


 ①辛味、苦味、渋みのあるものを食べるようにすること
 ②脂肪がたまりやすいので、強度な運動をする
 ③湿っぽい体質なので、水分を摂りすぎない
 ④睡眠が長いので、睡眠時間を短くする
 ⑤マイペースでのんびりした性格なので、素早く動いて、すぐ判断するようにする
 ⑥乾燥したものや、温かいもの、辛いもの、刺激のあるものを食べるようにすること
 ⑦甘味や塩味、酸味のもの、スープなどは、カパの性質を増加させるので、食べるのを控える


 このように、アーユルヴェーダではドーシャのタイプによって、ライフスタイルがかなり異なります。
 あなたは、どのドーシャが溜まりやすいか判断して、そのドーシャに合ったライフスタイルを送るといいでしょう。



テーマ15「5つの資産ポートフォリオ」


 今回は、今後の資産ポートフォリオについて考えたいと思います。
 今までは、資産というと「お金」や「不動産」「株」「ゴールド」「アート」などが挙げられると思います。
 しかし、これから先はこれらの金融商品の価値は下降トレンドに入ると見ています。長期的に。
 世界中の国民が、それらに価値を見出さなくなってきているのが、今後の見通しだと考えてます。
 おそらく、これからの世界は世界規模の経済危機や気候変動、災害、パンデミック、争い、などが発生するリスクが年々増加していくと考えてます。
 なにもなければ一番良いのですが、最悪のことは起こることもあります。
 僕にとっては、最近では東日本大震災がそれに当たります。
 1000年に一度のことは、明日起きてもおかしくない時代だと見ています。

 これからは、そんなリスクに備えるために、5つの資産を保有する必要があるのではないでしょうか。

 「お金」     20%
 「時間」     20%
 「水や食料」   20%
 「コミュニティ」 20%
 「健康」  身体10%精神10%

 この5つの資産ポートフォリオで考えていく必要があると考えてます。
 

 まずは「お金」
 お金は、他の四つの資産を形成するために重要ですが、今後は、お金の重要性は徐々に低下していくでしょう。
 インフレリスクの増大でお金の価値が下落していることや、緊急時にはお金はあまり意味をなさないこと、お金よりも信用が意味を持つこと、などが原因として挙げられます。
 

 次に「時間」
 自由な時間をたくさん持っている、時間持ちな人が重要になると考えます。
 他の4つの資産を形成するには、まずは自由時間が必要です。資産形成の土台となるものになります。
 ただし、この資産だけは、年々減少していきます。寿命です。
 ですので、使うならお早めに。
 


 次に「水や食料」
 これらは現物資産と呼ばれます。できれば、自給自足できる人が生き残ります。
 そして、そこにコミュニティが集まります。
 さらに、新鮮な水と食料が健康を形成します。
 それぞれの資産は、お互い補完し合っていることがわかります。


 次に「コミュニティ」
 このコミュニティは、「仲間」と言い換えてもいいでしょう。
 本当に信頼し合えるコミュニティーがあれば、お金を介さずに、お互いに現物資産を交換したり、スキルを交換したり、ボランティアをしたりと、与え合う仕組みが形成できます。
 信頼できるコミュニティは、お金に近い。


 最後に「健康」です。
 これは、身体的と精神的の二つに分けられます。 
 予防医療ノートでは、五つの資産のうちの「健康」に焦点を当てて、資産運用の仕方などをお伝えしています。
 「健康」という資産があるから、自由に時間を使えるし、コミュニティの中で活動できるし、お金が稼げるし、食料を作ることもできる。
 「健康」という資産も、また、お互い補完し合っている関係にあるので重要であることがわかります。


 このように、自分の中で「5つの資産ポートフォリオ」は何かを考えてみてください。
 例えば、五つの資産がしっかりバランスがとれているか、お金だけが大きくなっていないか、時間が小さくなっていないか、など、
 自分なりに判断してみてはどうでしょうか。

 これから先、安定して生活するためには、この五つの資産をバランス良く保有することです。
 ぜひ、考えてみてください。



テーマ16「ビタミンD3」


 今回は、ビタミンD3についてお伝えしていきます。
 ビタミンD3の働きが健康を維持するのに重要だということが、近年の研究で明らかになってきました。
 例えば、骨粗鬆症やロコモティブシンドローム、サルコペニア、さらに、インフルエンザや心疾患、ガンなどを予防するビタミンであることがわかってきました。
 そのポイントは、「太陽光」と「魚」、「シイタケ」、「サプリ」です。
 それでは、以下にまとめたのでご覧ください。

 皮膚が太陽光を浴びることでつくられるビタミンDは、一般的に「太陽のビタミン」と呼ばれています。

 ビタミンDは、脂溶性ビタミンの一種です。
 生理学的に重要なのは、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)のみです。
 ビタミンD2とビタミンD3は同等の作用と考えられています。
 ビタミンD3は 、加齢とともに皮膚で生成される量が減少していきます。
 一方、ビタミンD2は生成される量はほとんど変わりません。
 サプリメントでビタミンDを摂取する時は、ビタミンD3を優先して摂取すると良いでしょう。


 ビタミンDの作用は腸管からのカルシウムの吸収を促進し、適切な血清カルシウムとリンの濃度を維持します。
 骨の石灰化(カルシウム沈着)を起こし、骨の成長や再構築に必要になります。


 ビタミンDはカツオ、アンコウ肝、サケなどの魚類、キクラゲ、シイタケなどのシイタケ類に含まれています。


 ビタミンDは子供のクル病予防や骨軟化症を予防し、老人の骨粗しょう症を防ぎます。


 近年の研究では、ビタミンDの摂取により、転倒防止・運動機能の向上、サルコペニアの予防などの効果も報告されています。

https://www.everlife.jp/research/vitad3.html


 さらに、インフルエンザにも有効であることがわかってきました。
 
https://journals.lww.com/pidj/FullText/2018/08000/Preventive_Effects_of_Vitamin_D_on_Seasonal.5.aspx


 また、ビタミンDはガンや心疾患、脳卒中などの予防にも効果があることもわかってきました。

https://www.cochrane.org/ja/CD007470/bitamindbu-chong-niyorucheng-ren-nosi-wang-yu-fang

 

 このように、ビタミンD3及びD2は、あらゆる疾患を予防するビタミンであることがわかります。
 免疫力を上げるためにビタミンCを摂取する傾向にありますが、ビタミンD3も意識して摂取するといいでしょう。

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