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追加のお弁当係


2月、3月に、職場で皆でお弁当をとって食べるという企画があった。私はお弁当屋さんを精査し、注文する係に任命され、無事その役目を終えたばかりだ。
ところが、職場でまたまたお弁当の話が出て、私はまたまたお弁当係に任命された。再任命だ。


3月は転勤の季節、以前であれば大々的に送別会や歓迎会が開催されていたが、去年からは感染症のせいでそうはいかない。と言っても、今年も転勤してしまう人たちはいる。ゆるゆるとその日を待つだけでは、ケジメが無いし、何か出来ないだろうかという話で、お弁当でもとるかとなった。お昼に集まれる人だけ集まって転勤していく人に挨拶をしてもらい、そのあとそれぞれのお弁当はデスクで食べる。会食はやっぱりマズいだろうということで、そうなった。
で、お弁当だ。企画した方から、3月に食べたお弁当の中で「これが良かった」というものがあったのでそれにしよう、と話は決まった。私は数をとりまとめて注文するだけ。


のはずだった。お店に電話すると、ちょうどその日は臨時休業だと言われた。休みなら仕方ない。私は別のお店に電話をした。するとそのお店も、ちょうどその日は臨時休業だと言う。なんだ?飲食店業界の会合でもあるのか?などと冗談っぽく笑ったけど、内心焦っていた。もう一軒電話をした。するとそのお店は、配達ができないと言われた。最悪、私が取りに行くこともアリかなと思ったが、一応保留にした。次の日にもう一軒、心当たりがあるのでそこに電話してダメならまた考えよう。


そして翌日、その心当たりのお店に電話をすると、またもや臨時休業を言い渡された。なんだ、なんだ。その日(3月30日)はお弁当を食べるなということか。
別に私が傷つく必要はないが、なんだか傷ついた。そして、このまま注文先が決まらなかったらどうしようとマジで焦った。お、そういえば、職場で注文したことはまだないが、もう一軒心当たりがある。以前食べた時にはご飯がやたら大盛りで、おかずがそれに見合っていなかった。ご飯でお腹を満たそうというかのようなお弁当だった。が、もう後が無い。ネットで調べたら、そんなに評判は悪くない。私が食べた時がたまたま悪かっただけなのかも。


ドキドキしながら電話した。臨時休業の4文字が頭にチラつく。

「はい、大丈夫ですよ。配達もしますよ。」

神か。このお弁当屋さんは救いの神か。もうご飯が多いとかおかずが少ないとか、知ったこっちゃない。私は一刻も早くお弁当の注文先を決めたかった。とはいうものの、注文するからにはやはり皆に喜んでもらえるようなお弁当が良い。男性が多いので多少ボリュームは必要、でもあまりに肉肉しいのも胃もたれするし。電話でいろいろ相談してみると、ご飯はどうやらいつも250g入れているとのこと。お茶碗に山盛りいっぱいの量だ。
「ご飯をちょっと減らして、もう一品何か付けてもらえたりしませんか?」と図々しくお願いしてみると「わかりました。その方向で考えてみますね」とのこと。やっぱり神だ。


というわけで、本日食べたお弁当はこちら。

メイン2品(唐揚げ、トンカツ)、アジフライ(ハーフ)、ポテトサラダ、ひじき、スパゲッティ、デザート(マスカット、桜餅)

我儘をお願いしたけどその甲斐あって、ご飯の量が程よく、下味のよく染みた和風唐揚げが大好評。いくつになっても、やっぱりお弁当のおかずの定番は唐揚げだよね。ご飯を減らした代わりにアジフライが半分入ったのだろうか。ちょっと揚げ物が多めだったけど、レモンを絞ってかけたら爽やかで良きだった。
ごちそうさまでした。


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