見出し画像

ローカルという言葉に自己憐憫を感じてしまう田舎者


先日、元同僚からラインが来た。私たち共通の好きなアイドルについてのラインだった。その日はちょうどこの夏に公開される主演映画の映像が解禁され、それが朝のワイドショーで流れ、それについての感想(というか歓喜)のラインだった。


「○○ちゃんの新しい営造、公開されましたね」


営造。もちろんわかる。映像の誤変換だ。

営造
家、倉庫などを造ること。その建物。

私もよくある。候補文字の中から押したつもりがなくても、間違った漢字の単語が表示されてしまうこと。だけど、営造という単語がそんなに上に表示されること、あるのか?もしかして過去に使う機会があったのか?営造なんて言葉、どういう時に使うんだ?なんて考えたら、ちょっと笑ってしまった。


田舎に住んでるからか、ローカルという言葉を聞くと、東京から離れた地方のことだとつい思ってしまう。例えば東北地方とか、西なら中四国、あるいは九州とか。テレビ番組でよくあるのが、“関東ローカルのみ放送します”とか“この番組は関東ローカルで○月○日に放送されたものです”。この“関東ローカル”に私はいつも引っかかってしまうのだ。私の中では関東はローカルではない。中央だ。

ローカル
一定の地方、地域、またそこに限られた特有の物や状態のこと。
地方
国内の一部分。ある国をいくつかの地域に分けて理解する時のひとつの地域を地方という。

なので、関東ローカルは別におかしな表現ではない。でも何となく、ローカルとか地方=東京から離れた地域、というイメージが強い。その上、少し自己憐憫な気持ちも入る。どうせ田舎ですよ、どうせ地方ですよ、っていう。これは私が東京から離れた所に住んでいるからなのだろうか。同じ言葉でも受け取るイメージが勝手に膨らんでそれが当たり前になっている。だから関東ローカルなどと聞くと、関東はローカルじゃないのにと思ってしまうのだ。言葉って不思議。


ローカルっていうからいけないのだ。関東地方って言ってくれたら、あぁそうかと思うのに。地方っていう単語も、それだけで使われるとやっぱり東京から離れた地方都市を思い浮かべてしまっている。

これって私だけなんだろうか。



この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?