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雨が大好きな息子、雨が嫌いな私。

私の息子3歳、年少。
4学年上の兄がいる次男坊。

家ではひょうきんものでちゃっかり者。
愛嬌があるやんちゃ坊主。
直前まで大泣きしていても、主張が通るとピタリと泣き止み、全開の笑顔で「ありがと~」
笑顔の「ありがと~」が可愛くて、多少のことは許されてしまう。

巷でよく言われるような、いかにも次男らしい次男です。



ある休日の昼下がり。
外は今にも雨が降りだしそうな曇天。
次男は玄関に張り付き、「お外いく」と言って聞きません。
長男に声をかけたら「濡れるから行かないよ」とTVを見つめてクールな返事。

くそぅ。裏切り者め。

「ママは頭が痛いんだけどな」「もうすぐ雨が降るよ」と小さな抵抗をしながら、さんざん騒いで涙のあとが残る次男を、庭に連れ出しました。

「雨が降るよ」の言葉にそそくさと"カエルしゃんのかさ"を取り出し、ご丁寧に私の"お花のかさ"まで手渡してくれた次男。
お庭に出たら大興奮で


見て~!黒いのくもくも(雲)、くるよ
あれ?雨のすがた(水たまりの水紋)がみれないよ
雨まだかなぁ?
あ、降ってきた!傘さす
パタパタって雨の音するね
くさくさ(草)のにおいするよ
ママ、お花のかさ、可愛いね
◎◎くんのカエルしゃんも、可愛いね



まだわずかに残る、赤ちゃんっぽい舌ったらずな言い方で、
目をキラキラさせながら、発見したことを教えてくれます。


まだ偏頭痛が続く私。
早く家に入りたいな、と思いながら

「◎◎くんは雨が好き?」

と聞いてみると、次男は全開の笑顔で

「◎◎くん、雨だいすき!」

そう言った次の瞬間に傘が傾き、雨に打たれた次男。

「濡れちゃった!お着替えする!」

ぷりぷり怒り出して、一目散に玄関へ吸い込まれる"カエルしゃんのかさ"。
庭にひとり取り残される、"お花のかさ"。



雨大好き、でも濡れるのは嫌。
何てわがままな。
なんとも次男らしい、この変わりよう。自由人め。


でも、それで良いのかも知れない。

好き嫌いはいけない
苦手なりに、好きになる努力をしなさい

そう教えられてきたわたしは、典型的な長女。
嫌い、苦手は出来るだけ見ないように蓋をして、自分の限界にも気づかず無理をしすぎた結果、心を病んで、いまは人生のお暇中。

素直に生きるのはこれからもきっと難しいけど。
たまには嫌いなことは嫌いって、言ってみても良いのかもしれない。
嫌いって認めたら、嫌いなりに楽しむ方法も探せるから。


私は雨が嫌い。
洗濯物は乾かないし。偏頭痛に襲われるし。濡れるし。
保育園の送り迎えが大変だし。
子どもたちは家で騒ぐし。

でも、

雨音の楽しさ。水紋の面白さ。
濃厚な緑の香り。
小さい傘。キラキラお目め。舌ったらずの可愛い声。

雨の季節は、次男と一緒なら少しだけ楽しめそうです。

===2021,09,05追記===

恵子さんの企画にエントリーさせていただきました。
エントリーにあたり、誤字や言い回しを若干修正しました。


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