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#新たな決意

掌編小説「としをとる」

掌編小説「としをとる」

 普段は降りない駅で降りた。職場への定期券内なだけで、いつもなら通り過ぎてしまう駅だ。
 イヤホンで両耳を塞ぎ、よく分からない街中を歩く。そうするだけで、自分がミュージックビデオの主役になれた気分だった。商店街も、高架下も、よく見かけるコンビニエンスストアでさえ、いつもとは違った風に映るから不思議だ。
 ランダムに再生される曲が切り替わる瞬間、歩いている街並みもまた違った角度で見える。明るい場所を

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