大型連休に関するアンケート調査
今年は、基本的対処方針の一部変更によりマスク着用の緩和など、コロナ禍以前の日常を取り戻す動きが活発となってきています。そこで今回は、全国のPOB会員3,012人(平均年齢48.5歳)に、「大型連休の過ごし方に関するアンケート」を2023年3月17日~3月18日に実施しました。昨年と比較し、消費者の動向にどのような変化が起こるのか調査・分析していきます。
大型連休をどう感じている?
まずは、今年の大型連休をどう感じているのか尋ねました。
今年の大型連休を約7割の人が「うれしい・ややうれしい」と感じています。うれしいと思う理由は「ゆっくり身体を休めることができるから(42.6%)」、「家族と過ごす時間が増えるから(31.1%)」、「コロナウイルス関連の行動制限が緩和されたから(27.9%)」が続き、以下、趣味など自分のやりたかったことに時間が取れるという理由が上位となりました。
一方、約3割は「うれしくない・ややうれしくない」と感じています。その理由は「どこに行っても混雑しそうだから(39.8%)」、「交通が混雑するから(29.7%)」、「特に予定がないから(24.5%)」の他、出費や値上げを懸念する理由も上位になりました。
大型連休はどのように過ごしますか?
次に、今年の大型連休はどのように過ごすのか尋ねました。合わせて聞いた昨年の過ごし方と比較していきます。
大型連休の過ごし方は、「何もせずゆっくり過ごす(45.9%)」が最も多く、次に「食事を楽しむ(21.3%)」、「家の片づけ・家事(20.6%)」が続きました。2022年は、「何もせずゆっくり過ごす(51.2%)」、「家の片づけ・家事(21.3%)」の順となっていましたが、いずれも減少しています。
合わせて、今年は誰と過ごすかアンケートを取ると、家族以外の人(パートナー、友人、同僚、親戚等)と過ごす人が+3.0%と微増していました。
昨年2022と比較して、今年2023年は何かしらの予定がある人が+5.3%増えていることから、個人消費も増えると予想されるでしょう。
連休を「どう思っているか」の回答を比べてみると、「うれしい・ややうれしい」人は、「うれしくない・ややうれしくない」人に比べて「何もせずゆっくり過ごす(-14.4%)」が低く、何をするか予定を立てている人が多い傾向であることが見て取れます。
「うれしくない・ややうれしくない」と回答した人で「その他」と回答した人は、「サービス業のため仕事」や、「家族の予定が未定で何も決まっていない」、「子どもの習い事」といった理由が回答されていました。
今年の大型連休はどれぐらいお金を使う?
続いて、大型連休にどれぐらいお金を使うか尋ねました。
今年の大型連休にどれぐらいお金を使うか尋ねると、5万円未満の予算を想定している人が約9割程度となりました。
連休を「どう思っているか」の回答を比べてみると、「うれしい・ややうれしい」と思い5万円以上の予算を想定している人は15.3%、「うれしくない・ややうれしくない」では3.6%でした。連休を楽しみしている人ほど予算が高い傾向であると言えるでしょう。
会員の皆さんに予定を聞くと様々な楽しみ方が見受けられました。
連休に向けて準備するものについてもコメントが見られました。
大型連休に向けて購入する日用品
続いて、連休に向けて購入をする日用品について、2022年と今年2023年の状況と合わせてアンケートを取得しました。
昨年の状況と比較した結果、コロナ禍では必需品だった「マスク(-18.7%)」、「除菌スプレー・ジェル(-6.1 %)」はそれぞれ減少、一方、「UV関連・日焼け止め(+9.5%)」、「ポイントメイク(口紅、アイブロウ、アイライナー等)(+6.4%)」の購入が上昇する見込みとなりました。外出する機会が増えるため、熱中症対策商品や皮膚用薬・医薬品の他、基礎化粧品や口中衛生用品のほか、身だしなみに関する商品の購入も上昇が見込まれます。
レシート分析:2022年実績と2023年予測
前出のアンケート結果から、コロナの規制緩和により様々な物の需要にも変化が起こることがわかりました。続いて、2023年5月にどれぐらい購買行動に変化が起こるのか、実購買データとアンケート結果を組み合わせ分析します。
下図は会員が実際に投稿した2022年購入レシートから、各商品ごとに1,000枚当たりの出現数の推移をあらわしたものです。
マスクの出現数は、2022年実績は横ばいで一定の数値を保っていますが、アンケート結果では2023年「マスク(-18.7%)」とあるように減少する見込みのため、2022年5月実績(6.5)を元にすると2023年5月予測(5.3)≪前年比-1.2≫になると想定されます。
UV、化粧品は季節的要因もあり、2022年5月以降から上昇傾向となっていました。アンケート結果でそれぞれ、「UV関連・日焼け止め(+9.5%)」、「ポイントメイク(口紅、アイブロウ、アイライナー等)(+6.4%)」とあることから、2023年はここから更に上昇する見込みです。UVは2022年5月実績(9.3)から2023年5月予測(10.1)≪前年比+0.8≫、化粧品は2022年5月実績(12.5)から2023年5月予測(13.3)≪前年比+0.8≫と想定されます。
マスクは生活必需品であったことから、季節商品や化粧品より出現数の変動幅が大きくなることが予想されるでしょう。
このようにmitorizが収集する実購買データは、消費者アンケートを組み合わせてご活用いただくことも可能です。
今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。
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