見出し画像

睡眠に関する調査-睡眠時間の【現実】と【理想】・質の良い眠りのために

今回は、全国のPOB会員(平均年齢48歳)に、「睡眠に関するアンケート」を2022年8月26日~8月27日に実施しました。

心身の休養のために決して欠かせない睡眠。人生の約3分の1は睡眠時間であると耳にした方も多いのではないでしょうか。そんな睡眠時間を日頃、会員のみなさんはどのように感じているのか調査をいたしました。

睡眠に悩みを抱えている人は●割

まずは、睡眠について悩みがあるか尋ねたところ、全体の6割以上の人が睡眠に悩み抱えていることがわかりました。男女別で見ると約5ポイント差ではありますが、わずかに女性の方が悩みを抱える人の比率が高いようです。

更に、睡眠に関して抱える悩みを深堀しました。

「眠りが浅い」が最も多い

睡眠に関する悩みは「眠りが浅い(56.7%)」、「寝つきが悪い(47.7%)」、「夜中に目が覚める(46.1%)」の順に多い結果でした。

男女別で見ると、男性は「眠りが浅い(59.8%)」、「夜中に前が覚める(48.0%)」、「夜中にトイレに起きてしまう(47.9%)」等といった眠りの深さに関する悩みが多い傾向でした。一方、女性は男性同様「眠りが浅い(47.6%)」の他、「寝つきが悪い(47.6%)」、「翌日も疲れが取れない(46.6%)」、「日中に眠くなる(45.5%)」といった、眠りの質や回復に関する悩みが多く、コメントからもその様子が伺えます。

「夜中に頻繁に起きてしまう為、日中に眠たくなることがよくある。(30代男性)」
「寝ている間に朝までにトイレで起きてしまう。(40代男性)」
「就寝から起床までの間に1回以上は目を覚ます。日々で明らかに眠りが浅い。(50代男性)」
「寝つきが悪く、朝スッキリと起きることができない。結局睡眠時間が短くなり、日中も眠くなってしまう。(20代女性)」
「眠りが浅く夢を見たり、何度も起きてしまう。翌日あまり疲れも取れない。歯ぎしりもすごい。(30代女性)」
「眠りが浅く、些細な音も気にる。スッキリ寝れず、毎日疲れが取れず疲れている。(40代女性)」
「朝の目覚めが悪くて疲れがとれない(60代女性)」

睡眠時間の【現実】と【理想】

現実は理想より睡眠時間が短い傾向

「令和元年 厚生労働省 国民健康・栄養調査結果」によると、日本人の平均睡眠時間は「5時間以上6時間未満(30.3%)」、「6時間以上7時間未満(34.6%)」と報告されていました。
会員のみなさんの睡眠時間も5~7時間が7割を占め、合わせて尋ねた理想の睡眠時間は7時間以上が8割を超える結果となりました。現実は理想より睡眠時間が短く、「本当はもっと寝たい(40代男性)」、「もっと早く寝るようにしたい(50代女性)」と思う中でもなかなか実現できない現状があるようです。

「もっと沢山寝たいが家事をやるために睡眠時間が確保できない(20代女性)」
「1時間多く寝たいが、翌朝のお弁当作りがあるし、夜はニュースを見たいので、なかなか理想には出来ない。(40代女性)」
「もっと寝たいが、やることがいっぱいあって起きてしまう(40代男性)」「普段から7~8時間ぐらい寝たいが、通勤ラッシュの混雑が苦痛なので始発に間に合うよう早朝に起きてしまい寝不足。リモートワークができれば、長く寝れるので寝不足を解消したいです。(30代男性)」
「長い時間熟睡して寝たいが、眠りも浅く何度も起きてしまううちに起きる時間になってしまい仕方なく起きる。(30代女性)」
「もっと寝たいけど、目が覚めてしまう(50代男性)」

質の良い睡眠をとるための対策

回答者のうち6割以上の人は、質の良い睡眠をとるために何かしらの対策を取ったことがあるそうです。限られた睡眠時間でより良い眠りに付けるように、どのような手法を取っているのか尋ねました。

「部屋を暗くする(44.8%)」が最も高い

最も多く行われている対策は、「部屋を暗くする(44.8%)」の他、「早めに寝る(35.9%)」、「ストレッチを行う(21.4%)」の順に多く、「スマートフォン等の機器を見ない(21.1%)」を上回っていました。対策を行っている割合を男女別でみると、男性(60.6%)、女性(67.9%)とやや女性の方が関心が高い傾向です。

男性は、「食事の時間に気を付ける」、「睡眠に良い食品や飲料を摂る」、「サプリメントを飲む」といった項目はわずかに女性より高く、身体により良いものを、良い条件で取り入れることへの関心は高いことがわかりました。一方女性はそれに対して、「睡眠を阻害する食品や飲料は摂らない」といった特徴が見られました。

睡眠とカフェイン飲料

コーヒー等に含まれるカフェインは、脳の活動を活性化させ、注意力や集中力を高める等といった効果が期待できるといわれる一方、不眠へと影響を与えるとされています。
普段、質の良い睡眠のためにカフェインを気にしているか会員に尋ねた結果、3割は「気にする」と回答しており、男女とも7割の方が「気にしていない」と回答しました。

合わせて、睡眠のためにノンカフェイン飲料を飲用するようにしているか尋ねると、飲用する比率は、こちらも会員のうち3割程度となりました。
男女別で見ると、男性(23.7%)、女性(32.2%)となり、女性は男性に比べ8.5ポイントほど飲用率が高い結果となりました。効果・効能は人によって異なりますが、ノンカフェイン飲料を飲用することで約2割程度は睡眠への影響を感じ、残りの約8割はあまり効果を実感していないと回答しました。

普段はあまりカフェインを意識していない方が多数ではありますが、コメントを見ると寝る前の飲用を避ける方は多いようです。

「コーヒーを飲むと眠れないためノンカフェインコーヒーを飲んでいる。(30代女性)」
「眠れなくなるので、夕方以降はカフェイン飲料を飲まない(30代男性)」
「カフェインの入った飲み物は夕方4時以降は摂らないようにしている。コーヒーは朝の一杯のみ(40代女性)」
「カフェインを取りすぎると睡眠しづらいとよく聞くので、眠る前2時間くらいはカフェイン入り飲料は飲まないようにしています。(50代男性)」
「寝る数時間前から、カフェイン飲料は飲まないようにしている。(60代男性)」

睡眠の質を上げる食べ物・飲み物

続けて、睡眠の質を上げるために摂取している食べ物・飲み物を尋ねました。

ヨーグルト・乳酸菌飲料が上位に

半数以上の人が質の良い睡眠のために「ヨーグルト(53.5%)」を食べており、次に「乳酸菌飲料(28.5%)」が続きました。「Yakult(ヤクルト)1000」が品切れになる等が話題になったことも記憶に新しいですが、睡眠ホルモンの生成には腸内細菌の働きが関係しているため、発酵食品を摂取して腸内細菌の数を増やすことが質の良い睡眠につながるそうです。「バナナ(25.5%)」以降の食べ物も同様に、ホルモンの生成に良いとされるため支持を集めていました。

また、「紅茶・ハーブティ(22.1%)」も人気が高いことがわかりました。紅茶にはカフェインが含まれているため、寝る前にはハーブティが好まれるようです。種類によって効果が異なりますが、安眠効果のある種類のものを飲用することによって、心を落ち着かせてリラックスさせることができます。更に女性の悩みに多い疲労回復、冷え性改善等の効果が期待できるため、男性に10ポイントほど差を付けて女性の飲用率が高い結果でした。

レシート出現率:乳酸菌飲料・紅茶

下図は、2021年1月~2022年7月の投稿レシートから、乳酸菌飲料、紅茶(ティーバッグ等)商品を購入した1,000枚当たりの出現率を表したものです。

「乳酸菌飲料」は2022年4月以降上昇傾向

「Yakult(ヤクルト)1000」が話題となった2022年4月以降、乳酸菌飲料のレシート出現率が上昇していることがわかります。「2022年7月(13.1)」と前年を比較すると+3.9となっていました。合わせて紅茶も分析したところ、季節的に減少傾向にはなるものの、前年と比較すると+0.2とわずかですが上昇していました。
上記は、「Yakult(ヤクルト)1000」のヒットを受け、睡眠に関して意識が高まってきていることがひとつの要因と言えるかもしれません。


睡眠の質を高める方法は様々あり、個人によっても感じられる効果は異なります。今回会員のみなさんから集めた方法は併用可能のため、自分に合った方法を是非お試しください。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。


POBデータサービスにご興味がある方は、以下からご確認ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?