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キサラギ 人を知る

親戚と言えど、久しく会っていないと、現在のその人と成り、暮らし振りは分からないものだ。

最近、叔母と従姉妹に会う機会が出来た。色々な話をしてみたら、なかなか面白かった。興味や趣味や体質が似ていて笑ってしまった。離れていても昔馴染みの温かさに感謝している。

小さい時、叔母が苦手だった。母に甘やかされて育てられ泣き虫だった私には、テキパキ働き、話す叔母が厳しく見えたし、また正しいことをズバっと言う叔母が煙たい存在だった。

今お会いすると、やろうと思ったことは、さっさと片付けてしまいたい気性や、聞きたいことや言いたいことをズバズバ投げかける気性は、家系的なものだと確信した。歳月を得て図太くなった私にもその傾向はやはりあるから、笑ってしまった。

その叔母の娘は、私の従姉妹で私より五つ年上。小さい頃から、いつもオシャレで快活で、そばにいるだけで、楽しくて…。たまに遊んでもらったいた楽しい存在。今も尚、美魔女的にスタイルよく元気で美しい❣️

母や祖母のお葬式以来の、触れ合いだけど、叔母には母に教えてもらい損ねた漬物の漬け方や畑の作り方などを従姉妹と共に教えて頂きたいと思っている。

従姉妹も私とおんなじで、母はいつまでもいてくれる存在だと思っている。母が作った漬物や農作物をただもらって帰るだけで母から学ぼうとしていない。だから、私から提案している。一緒に学ぼうと。いつまでも存在して欲しい母も寿命が尽きる時が必ず来る。その時までにしっかりと母から学んだ方が良いと思う。叔母が元気な内に私も母から学び損ねたものを学びたいと思っている。

”人を知る”と言うテーマで、楽しい映画を一本。

『キサラギ』2007年公開。日本映画。佐藤祐市監督。TVドラマ『リーガルハイ』『デート』、映画『ALWAYS 3丁目の夕日』『探偵はBARにいる』『寄生獣』『ミックス』『コンフィデンスマンJP』などの脚本家である古沢良一脚本。舞台用に2003年に書かれたものの映画化。小栗旬、ユースケサンタマリア、小出恵介、トランクドラゴンの塚地武雄、香川照之主演。密室推理、会話劇。売れないアイドルの死を悼み、ネットの掲示板を見て集まった熱烈なアイドルファン達の楽しいファンの集いの模様。

ネットのハンドルネームからは想像出来ない実物の人物像。職業や立ち位置。亡くなったアイドルとの本当の関係性。誰が1番のファンだったかを競い合い。そして、アイドルは本当に自殺だったのか?の推理などなど。

それらが、狭い一室に集まった初対面同士の5名の会話を主軸に展開してゆく。

それぞれが舞台でも活躍されている主演のメンバー。キャラ設定や、掛け合いの言葉、その間合い、クスリと笑えるシーン満載で、よく出来た舞台演劇のようでもあった。元々が舞台用に書き下ろされた脚本であることが良く分かる。

会話を重ねて、その人を知って行く。知れば知る程にその人が対象に向けた愛の形をも知って行く。

もはや1番のファンは誰かと言うことで、競う方が馬鹿馬鹿しくて、その対象がみんなを集めてくれた事に感謝する。楽しい映画。

私もこれから叔母や従姉妹と過ごす時間が楽しみだ。沢山、お話をして、沢山学びたい。

一つの会話から広がる繋がりに感謝して!





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みと吉 禮子 (みとよし れいこ) 絵本作家
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