お月見どろぼうが来た!
物語をさがして vol.15
こんにちは。あんなに暑かったのがうそのような、秋の気配です。
そしてまたこの月のきれいな季節が巡ってきました。
みなさんは「お月見どろぼう」をご存じですか?
私は今の住居(愛知県日進市)に引っ越してくるまでは知りませんでした。
私とお月見どろぼうの出会いをまんがに描いてみたのでぜひご覧ください。
「お月見どろぼうが来た!」~お月見どろぼうとの出会い~
これが、私とお月見どろぼうの出会いです。この子供たちの様子がかわいくておもしろくて、それ以来すっかりお月見どろぼうのとりこになってしまいました。
お月見どろぼうとは
「お月見どろぼう」は、中秋の名月の日、お月見のお供え物を出して、地域の子供がそれをもって言ってよいという風習です。しばしば「日本版ハロウィン」とも呼ばれます。
私は初耳だったのですが、全国各地で行われている行事なのだそうです。私の住んでいる愛知県東部や名古屋市の一部ばかりではなく、設楽町や、三重県、千葉県にもあると聞きました。
お月見は江戸時代の頃、五穀豊穣を願う行事で「子供は神様のお使いだから」と言い、お供え物を持っていかれるのは縁起の良いことだとされていたのだという言い伝えもあります。
地域に長く住んでいらっしゃる方にお伺いすると
「わしらのころは、日が暮れてから忍び足で見つからないように必死でイモやだんごを盗みに行ったもんだよ」と話してくださいました。
お月見のお供えといえば、昔ながらの「月見団子」や「季節の草花を活ける」などがありますが、お月見どろぼうの時にはお子さんに持って行ってもらうことを想定して、今は色とりどりの駄菓子やドリンクが並ぶことが多いようです。
この時期、地域のスーパーマーケットには「お月見どろぼうコーナー」としてまとめ売りの駄菓子が並んでいることもあります。
個別包装の駄菓子は定番ですが、そのほかにも、手作りお菓子や、屋台のようにその場で提供する食べ物、古くなったおもちゃなど、いろんな楽しい「お供え」があって、子供たちを迎える親たちも遊んでいる様子。ディスプレイも家によって様々。とても楽しい光景です。
日進市のことでいえば「お月見どろぼう」の風習は、ずっと受け継がれてきたものではなく、いったん廃れ、忘れられていたものが、子育て中のグループや地域のコミュニティが復活させ、今風のスタイルに変化し、根付いているものです。
私の住んでいる小学校区でも、20年ほど前、子育て中のママさんグループが、この行事を盛り上げようと、協力してくれる家を探し、マップ化して子どもたちに町内を歩かせたのだそうですが、今ではすっかり定着し、「その日」には自然とお月見のお供えが道端に並ぶ楽しい光景が見られるようになりました。
そして、何より子どもたちがうきうきと楽しそうにしている姿や、小さいお子さんが親子で散歩をしたりする様子が、微笑ましく楽しくて、私はこの行事が大好きです。好きすぎて「おつきみどろぼうのサイト」というウェブページも作っています。こちらではお月見の話題や、無料ダウンロードできるイラストもアップしていますので、ご興味のある方はぜひ遊びにいらしてください。
お月見どろぼうフォトギャラリー
最後に、お月見どろぼうのサイトより、我が家のご近所で撮影したり、頂戴したりした、これまでのお月見どろぼうの写真をご紹介します。
コロナ禍で、お月見どろぼうも中止になるかなと思われましたが、いろんな工夫をこらしつつ行われ、子どもたちのお楽しみはその時々で姿を変えて続いています。
「お月見どろぼう」なかなか楽しい行事でしょう?
今年の中秋の名月は9月10日土曜日です。
よかったらあなたの地域でもはじめてみませんか。