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田舎でウォーキング! かつて見ていた光景はもの珍しさでいっぱいに。

見わたす限り、山、山、山! 緑を見るのは目に良いと言われるくらいなので、視力がイマイチなわたしにとってはピッタリな場所。緑が生い茂る山々や田畑のある実家に戻り、今日でおよそ半月が経とうとしている。

祖母の法事に合わせて帰ってきたわけだが、終わってもささっと現住所に戻らず、しばらく田舎で過ごせるのがフリーランスのメリット。現在、二拠点生活中です。

田舎に帰っても変わらない習慣は、ウォーキングもどきの散歩。コロナ禍でひたすら家にひきこもっていたところ、後に医者から、骨粗しょう症注意報を発令されたことがきっかけで続けているのだ。

現在暮らしている大阪では、マンションの外に出るやいなや、目にするのは高層ビル群やら背の高いマンションばかり。コンビニかはたまた歯医者か……。数の多さを競うほどと言われるのがよくわかるくらい、至るところに点在しているため、それもまた珍しくない光景。

けれど、ここは山間の地。どれだけ歩みを進めたとしても、ビルはもちろんコンビニや歯医者だって一向に見当たらない。目に飛び込んでくるのは、山や草花ばかり。

コスモス! なのか? もとは田舎者なのに何も知りません。
タンポポ&綿毛コンビ。春だけに限らず秋にもお目にかかれるんですね。
マーガレット! なのか? 田舎で見かけたかわいいお花。
ススキ。これを見ると「昭和枯れすすき」って歌を思い出し、切なくなるんだが。
道路に落ちていたもの。その1。あけび! 道に落ちていたのは初めて見ました。
道路に落ちていたもの。その2。栗皮とイガ。肝心の実はどこへやら。

小学生のころは、引っこ抜いた草花を髪の毛やランドセルに飾ってみたり、同級生たちとねこじゃらしを使って遊んだりしたものだ。けれど中高生にもなればまったく見向きもせず、早く家に帰りたいっ! と思いながら、ひたすら家路を急いでいたことを思い出しました。

続いて、久々に見て圧倒された竹やぶ。

マイナスイオンパワーをばりばり放出しているんではなかろうか。

あるとき、東京からやってきた親の知人が、緑生い茂る山々を見わたし、「まるでおとぎ話の世界のようですね」とおっしゃったそうだが、なんて素敵な表現なのだろう!

しかしそういえば、子どものころは竹やぶを見て、竹をスパッと切ったら、もしかしてかぐや姫が出てくるんじゃないか? と思っていたときも。それを純粋というのか、はたまたアホというのか……。知らんけど。

真ん中のお花に蝶々が止まっています。へっぽこスマホのズーム限界値。

ちょうちょは春にしかお目にかかれないと思っていたのだが、この時期でも優雅にひらひらあちこちを飛び回っていてびっくり。

幼少期は当たり前に目にしていたのに、もはや大阪での生活のほうが長くなったいま、自然がとても珍しいものに感じられています。だからこそ、スマホのシャッターボタンをついカシャカシャ押したくなるのだ。

ちなみに田舎は車社会ゆえ、歩いている人の姿を見かけること自体が珍しい。「田舎」「ウォーキング」で検索したところ、誰も歩いていないから恥ずかしいというお悩みがヒット。その気持ち、わからなくもない! けれどおばはんになったいま、人目より自分の健康のほうが大事すぎて、あまり気にならなくなりました。

とは言え、まったく気にならないわけではない。「○○さんちのkaruminちゃんが歩いとるわい」程度ならまだしも、「盆や正月でもないのになんでおんねん」と噂になり、あれこれ詮索されるのが嫌すぎる。そこでキャップを深々とかぶり、車の音が聞こえるやいなや、さっとマスクをします。

このあたりではウォーキングをしている人が皆無なせいか、わたしの横を通り過ぎる際、明らかに何台かの車はスピードをゆるめているのがわかる。どこの誰が歩いとんねん? ってことで、正体を確認しようとしているのだろう。

そう簡単にバレてたまるかと思い、絶対に顔は見えぬよう、うつむき加減に歩くから、ますます怪しい。こっちの人にとっては、わたしのほうがよっぽどもの珍しいと思われているであろう。田舎で過ごしている間、不審者の目撃情報が流れないことだけを祈っています。

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