AIイノベーションの加速を肌で感じた3日間!SHARP Tech-Dayに参画・登壇しました|イベントレポート
今回は、11月10日(金)〜12日(日)に東京ビッグサイトにて開催された「SHARP Tech-Day」の当日の様子をまとめたイベントレポートをお届けします。miibo社は、イベントに出展された「AIアバター」や「AIパートナー」でシャープ社やデジタルヒューマン社とコラボレーションし、またステージイベントにも登壇させていただきました。
※本記事は、会話型AI構築プラットフォームmiiboを開発する株式会社miiboの提供でお送りいたします。
SHARP Tech-Dayとは
SHARP Tech-Dayは、シャープ社の創業111周年を記念とした大規模技術展示イベントです。1912年の創業以来、数々の世界初・日本初の製品を産み出しきたシャープ社が、これからも革新技術を進化させ、世の中の発展に寄与していきたいという思いのもと、あらゆる方々に未来に向けたシャープ社の技術の可能性を実感できる展示となっています。
展示は場所や分野ごとに「Smart Living」「Smart Industry」「Smart Cities」「Sustainability」の4つに分かれており、それぞれの技術を体験することができます。
会場のようす
シャープ社×スタートアップの連携で開発された「エッジAI」
本イベントでmiibo社は「テクノロジーパートナー」としてシャープ社の目指す独自の「エッジAI」の構想を実現すべく、デジタルヒューマン社とともにシャープ社が進める開発に参画させていただきました。
「エッジAI」構想とは、独自のEdge AI技術(CE-LLM:Communication Edge LLM)をコアに、家電を含む家庭の様々な機器、様々なAI・ネットサービスを高度に組み合わせ「より使い勝手のよい、人に寄り添うAI」プラットフォームの実現を目指すものです。
公式プレスリリースは下記よりご覧いただけます。
シャープ社との「エッジAI」の開発は、miiboが下記2つの特徴を持つサービスだからこそご一緒できたという背景がありました。
❶ LLMフラット(GPTだけでなく、様々なLLMをカスタム可能)
❷ Connect Everything(API連携でありとあらゆるサービスと連携可能)
これにより、「エッジAI」はクラウドで動いているGPTなどの生成AIと比べ、サクサク応答することができるため、生活に溶け込む家電デバイスとして使えることを想定しています。
AIアバター
入場してすぐの場所に構えられた「AI対話ブース」。ここではAIとの対話を通じた家電の利用や、お買い物、パーティーの予約など生活家電にAIを搭載したスマートライフアシストの未来を体験することができます。
このブースの入り口で、来場者の目を一際引いていたのが、「AIアバター」のSARA。音声認識・音声合成ともスムーズに連携する高精度なAIアバターを介して、人間とAIの自然なコミュニケーションを実現します。
本イベントのバーチャル説明員を務めるSARAに、多くの来場者が「CE-LLMってなんですか?」「おすすめの展示を教えて」などの質問を投げかけ、スムーズな会話を楽しんでいました。
AIパートナー×家電連携
「AI対話ブース」では他にも家電連携のプロトタイプも体験することができます。
こちらはシャープ社のウェアラブルネックスピーカー「サウンドパートナー」と自動調理鍋「ヘルシオホットクック」と連携することで、AIとのスムーズな会話を楽しみながら家電コントロールができます。
例えば「おすすめのメニューは?」と相談するとAIパートナーが「サウンドパートナー」を介して、「秋の旬の野菜を使ったシチューはどうですか?」と提案してくれ、「それにしよう!」とメニューを決めればAIパートナーがホットクックにメニューをダウンロードしてくれます。会話で家電をコントロールできるので、調理中で手が離せない時も便利ですね。
他にも、AIパートナーとの会話を通じてお買い物ができる体験も。ある来場者の男性は「奥さんにどんな誕生日プレゼントを渡したら良いかな?」とサウンドパートナーを通じて、AIパートナーに相談していました。
ステージイベントにはmiiboメンバーも登壇
本イベントでは著名人による講演、トークセッションなどのステージイベントも開催され、miibo社からはCEOの功刀と、暫定CSOの深津氏が登壇しました。
ステージイベントの内容も簡単にレポートします!
大手企業×スタートアップのコラボレーションによるイノベーションの加速
CEOの功刀は『イノベーションの加速-スタートアップとの共生・共創、未来 現場の声-』というトークセッションに、本イベントに向けて「テクノロジーパートナー」としてシャープ社とコラボレーションをしたスタートアップ3社の代表とともに登壇。
パネリストに京都芸術大学教授の小笠原氏を迎え、実際に共同開発を行った上での感想や、ぶっちゃけやりにくかったこと、今後シャープ社とチャレンジしたいことなど、現場のリアルな声をお届けしました。
シャープ社・オープンイノベーションセンターの金丸さんからは、スタートアップとのコラボレーションについて「組んでいくしかないという思いがあります。エッジAIの世界がどう作られていくのかは、色々な会社さんと組んでPoCを繰り返していくことだと考えます。」というお言葉も。
大手企業×スタートアップのコラボレーションの先行例として、今後のイノベーションの加速の可能性を感じられました。
AI開発のムーブメント
暫定CSOの深津氏は『AI開発のムーブメント』と題したトークセッションに前述の小笠原氏とともに登壇。
昨今の生成AIムーブをどう見ているのか・どのような未来が訪れるのか、AI開発の現状と課題、今後のAIの取り組みはどうしたら良いか、などについてお話しされていました。
印象的だったのは、生成AIムーブをどう見ているのかという問いに対する深津氏の答えです。
「よく『スマートフォンが出きた時くらいすごいですか?』と聞かれることがありますが、どちらかというと私は活版印刷や蒸気機関、インターネットができた時など、産業革命とか"人生最後のスペクタクル"くらいのことだと感じています。単純にテックのお祭り騒ぎというだけでなく、それにより宗教や封建がひっくり返るとか、社会変革になるような感じです。」
AIに対し「仕事を奪われてしまう」と脅威を感じる人も多い現状もありますが、AIによって引き起こされる"社会変革"に会社として個人としてどう捉え、関わっていくのか、そしてどう波に乗っていくかについて、改めて考えさせられるきっかけとなったのではないでしょうか。
まとめ
今回、miibo社にとっては初のイベント出展をさせていただける機会となりました。
私たちの提供する会話型AI構築プラットフォーム「miibo」は様々なユースケースで活用可能ですが、今回シャープ社とコラボレーションしプロトタイプを開発させていただけたことで、実際にユーザーの方がAIアバターと会話したり、スムーズで自然な会話を通して家電をコントロールすることを実現することができました。
今後も「AI Joy Boost!」という信念のもと、会話型AIで人々を幸せにする開発・運用を目指していきます。
ここまでお読みいただいた皆さま、そして当日ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!