見出し画像

アナログゲーム療育講座に行ってきた2〜協力ゲーム編

すごろくやさん主催のアナログゲーム療育講座に参加してきました。
前回の記事にも書きましたが、アナログゲーム療育講座は主に子どもの発達障害等をはじめとした発達支援にアナログゲームによる療育や指導が有効ではないか、または育児のヒントがあるのではないか、という主旨の保育士や指導員、親/保護者のためのセミナーです。

前回の「幼児編」は初参加だったこともあり、とりとめなく書いてしまい反省しております。今回はエッセンスをうまく表現できるだろうか。

さて、今回は「協力ゲーム編」。
ということで対戦型ではない、いわゆる協力ゲームを軸に発達へのアプローチのアイデアや事例が話されました。

うちの子でもよくあるのは、ゲームに負けると泣く。勝つまでやる。勝ちこそすべて。ひどいときはかんしゃくを起こす。
これを負けず嫌いや負けん気が強いと表現するのは簡単ですが、負けるたびに場をぐちゃぐちゃにしたのではお友達と次からまたゲームで遊べるとは限りません。我々親からしたら、どうしたら負けを受け入れられるだろうという課題は常にあります。そのうち、自然に、とは言いますが、本当にこのままでいいのだろうか。

今回の協力ゲームでは、そういった課題に立ち向かえるアプローチがあるかなと、期待半分、興味半分といったところで臨みました。

負けてかんしゃくを起こす

お話しの中で、興味深いのが、ゲーム中の順位を自分こそが1番だと常に思い込んでいる、だから突然負けが突きつけられて、ショックになる。他者との関係がまだわからない。
ひとつのヒントとして、今、何位ですか?と問いかけて、客観的に見てもらうというのがありました。どこまで有効かはわかりませんが、試してみる価値はありそうです。また、協力ゲームでは、みんなで勝ち負けを共有できるので、穏やかに負けを受け入れやすいとのこと。
5ー7歳くらいまではどうしても、この辺のことが難しいらしいです。すぐに解決、とはいきませんが、そうと知れば、親の構え方も違ってくるというものです。

協力ゲーム

とは言っても、今回の講座で紹介されるゲームはいくら協力ゲームと言っても、勝ち負けが完全になくなるわけではないのです。いわば、みんなでコミュニケーションをとってゲームクリアを目指そう、という類のゲームです。

公式サイトでも紹介がありますが、以下のゲームがありました。
・マイファーストゲーム 果樹園
・おさかなクン
・ドラゴンをさがして
・バンデット
・ゾンビキッズ などなど
簡単に遊べるものからはじまり、ゲームを介してコミュニケーションをとることで面白さが広がり、さらに戦略性を必要とするものまであってゲームだけでもかなり密度の濃い3時間でした。(それぞれのゲームに特徴があって、その特徴を活かした事例があるのですが、長くなるので割愛します。気になる方はぜひ講座に参加してみてください)

どうしてもゲームがクローズアップされますが、どうつかっていくか、ルール通りに遊べなくても、この子にとってどんな部分が未発達で難しくしているのか。それをきっかけに遊び方一つで、新たな成長のステップが踏めるかもしれない。
子どもたちの発達のステップはそれぞれですが、ゲームを通して、次の発達へのアプローチとして実にヒントの多い有効な手段として、再確認できました。

物語の、力

キーポイントだなあと思ったのが、物語の力です。
ルールはわからなくても、物語の力でゲームに入りやすくなり、複雑なルールを知るきっかけにもなる。
いきなり、ルールを説明します!と説明書の通りに話しても、なかなか子どもはついてこれないし、わからない、難しいとなってしまいます。
でも、そのゲームのバックストーリーを先に話してあげることで、ゲームの世界に入っていきやすい。前回の講座で紹介されたゲームでは、ドラゴンのお父さんが火を吹いて氷(リング)を溶かしていくので、宝石を集める。特に男の子は火を吹くマネをするのではないでしょうか。うちの子もしました。ゲーム上はただリングを外すだけですが、この火を吹くというストーリーに基づいた演出がこのゲームに入り込むきっかけとなります。
このように、空想の物語の力を借りる、というのは腑に落ちるお話です。
小学校低学年くらいまでは物語の世界にいる、というお話もわかるような気がします。
日曜朝の番組がそれをまさに表現しているかもしれません。

次の段階へ

少し自分の話をさせてください。
うちの子はポケモンの世界にどっぷりと浸かり、彼の瞳にはたくさんのポケモンの姿が浮かんでいることでしょう。今はまだポケモンに囲まれていれば、幸せかもしれません。アニメでピカチュウが10万ボルトしているのを見るのは大好きです。それを否定するわけではもちろんありません。
今の状態が物語の世界であるならば、次の発達段階ではゲームをクリアしたい、というルールの世界にたどり着くのだろうなあと想像に難しくありません。きっと属性や相性、攻撃パターンで、あのポケモンは強い、弱いと選別していくのでしょう。
アナログゲームではありませんが、ポケモンを通しての友達はすでにいて、その子とは阿吽の呼吸らしいと先生の報告がありました。
最近では、ポケモンの相性に妙に凝り出してきています。
でんきにはじめん、だという風に。
もしかして、次の段階へ、もう足を踏み出しているのかも?
こう思えるようになったのは講座に参加したがゆえの親の気づき、であるかもしれません。今後、どんな見守り方ができるかは研究中ですがヒントはもらえた気がします。

というわけで、

ゲームで遊ぶ、にもいろいろあるわけで、ただ遊ぶのではなくて、そのゲームの特性を活かして発達の手助けをしていけるアナログゲーム療育、まだまだ学ぶところは多そうです。



この記事が参加している募集

サポートしていただくと、もれなく競馬の軍資金になります!