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社会起業家を支援するというソーシャルビジネス

Facebookイベントページを公開してから2日で満席となり、キャンセル待ちの連絡が当日まで絶えなかったイベントがある。

それはニューヨークでも話題の有名なブランドの来日オープニングイベントでもなく、武道館のフロアを揺れ動かすような人気アイドルグループのライブでもない。これは、誰もが関わるけれど、誰もが自分ごと化しにくいとされてきた「社会課題・ソーシャルビジネス」がテーマのイベント。

これまでであれば意識高い系の人しか集まらなかったイベントだったものが、まさかの瞬時にキャパシティを越える参加希望が集まることになった──


流れは、ソーシャルビジネスの時代へ

今、一般企業に就職するという選択肢だけでなく、スタートアップへの就職や起業をするという選択肢はあたり前のように存在する。2011年の私が就職活動をしていた頃には見ることができなかった光景で、これらの選択は意識高いマイノリティが行うことであるという認識はもうないに等しい。

そしてさらに流れは「ソーシャルビジネス」へ。

これまでもたくさんの社会課題はこの地球・国にはあったものの、より顕在化してきたのは国連の定めた2030年までに達成すべき目標SDGsもさることながら、企業の社会的席にCSR・CSVへの予算や人の投資増加、ビジネス的な価値だけでなく社会や環境への影響を考慮した投資であるESG投資の登場、サーキュラーエコノミーや脱プラスチックの流れもそうだろう。

私たち日本人の多くがよりこれを感じ始めたのは2011年3月11日にあった東日本大震災なのかもしれない。

あたりまえに過ごす日々、あたりまえにたくさん使っていたもの... それらが近いうちになくなるかもしれない。私たち一人一人の小さな行動が、未来を生きる私たちの子ども達や地球に大きな影響を及ぼしているかもしれない。

そう気づき始めた人から、そして、知ってしまったことを機に、いてもたってもいられなかった人たちは「ソーシャルビジネス」に何らかの形で関わり出した。さらには、関わる程度ではその思いを果たせず、自分の時間やスキルや思いを投資し、形にしようと起業する人も増えて来たのが今、なのではないだろうか。


社会起業家を多数輩出する2社のトークセッションを企画した意味

2019年7月16日、東京・日本橋にあるWeWork東京スクエアガーデンにて「世界で活躍する社会起業家を多数輩出!今注目のソーシャルビジネス2社の代表によるトークセッション」と題したイベントを実施した。

社会起業家やスタートアップの代表たちのトークセッションは日夜いろいろな場所で行われていて、登壇する人が変わるだけでその成功体験と失敗から学んだ体験談は似通ったものが多く(私自身も社会起業家として登壇依頼がよく来るけれど、もうあまりテンションあがらない...!)、

私含め本人たちはそんなつもりはないのだけれど、なんだかどこか「起業する方がかっこいい」という一種のマウンティングが滲み出ていたり、そしてそれは対に「起業しないことはかっこわるいこと」「リーダーこそが尊い」というような平和を作るための悲しい格差が生まれていることにもんもんとしていた時期があった。

そして同時に、追求するほど見えてしまうのが、1つの団体や人が多くの社会課題の一部を解決しても、またその一つの課題が解決された先の世界では、人間はまた課題を認識し、その課題解決をする団体が立ち上がり...と結局のところずっと課題は生まれ続けるし、ずっとだれかが行動を起こし続けるのでは...と。そんな渦の中に時々迷宮入りする。

だからこそ、このイベントで登壇された2社は「社会起業家になる」「一つの課題を解決する」ということだけでなく、「社会課題解決のシステムをつくる」という課題解決の方法を取り組まれていて、そしてそれぞれが哲学を持ち似ているようで異なる事業を展開されているのが面白いと思いお声がけさせていただきました。


#溢れる社会起業家

このイベントは冒頭でもお伝えしたように、2日で満席となってしまった。そこで、「Twitterオンタイム配信担当」という名の立ち見席を追加10席用意し、当日はその場で起きたことや感じたことを #溢れる社会起業家 というハッシュタグをつけて発信してもらった。

会場を貸してくださったWeWorkの紹介から始まり、2社のビジネスモデルやその想いについてお話いただき、

そしてそれぞれの「社会起業家の支援」の仕方の違いや哲学の違いへ。


深い点を追求するか、量産し面で解決するか

インドネシア・バリ島を拠点に、アジア太平洋の途上国で並外れた変革力を持つチェンジメーカー(IMPACT HERO)を1年に1人厳選し、3年間集中的にとことん寄り添う支援を提供することで、彼らの社会インパクトを飛躍的に拡大するEarth Company

「社会起業家の数=解決される社会課題の数」と捉え、社会起業するにあたる必要なノウハウ・資金・人材を提供し、グループ会社100%利益共通や初期のマーケティング支援など、共同体としての社会起業家のプラットフォームを運営し、いわば量産することで面となり課題解決をするボーダレスジャパン


点なのか、面なのか、どちらがいいというわけでもなく、それぞれがメリットもデメリットもある。

それでもなにより、2社の代表やその組織が強みをもつフィールドと支援方法を選び、既に多くの人と環境と地球に影響を及ぼすほど行動につなげている2社は今注目すべきソーシャルビジネスであることは間違いない。


質と量のバランスと、変化し続けるスピードが鍵

 (ボーダレスジャパンがサポートするソーシャルビジネス、UNROOF)

ウェットな支援をするEarth Companyはメイン事業のIMPACT HERO支援事業で輩出できるのはあくまで年に1人。ただそのインパクトある1人を育て支援することでそこに大きく影響される受益者が既に数え切れないほど存在することや、代表の2人の世界観こそが多くの人を魅了し行動を起こさせている、いわば台風の目となる存在であるように思う。

ボーダレスジャパンでは、これまで事業を立ちあげるには「多くの壁を乗り越える必要がある」という先人たちや既存ビジネスの思い込みを打破し、初期段階でそのチャレンジを足止めするものをなくすことで起業スピードをあげ、その分社会課題解決スピードが上がる。本来時間をかけリソースを割くべきところに集中できるのは起業家たちにとって何よりもありがたいことなのだと思う。

(Earth Comapnyの支援するIMPACT HERO2名と代表2名)

世界が想像を超えるほど猛スピードで変わりゆく中で、この深さと広さのバランスをそれぞれがどのようにとるかは大きな鍵になりそう。

誰かを支援すれば、誰かを支援しないという選択の裏返し。

いわば機会均等・透明性・オープンソースの流れにのり、すべての情報を公開したときに、どこまでブランドを確立するのか、形作るのか。はたまた必要なノウハウやリソースをもシェアし、誰もが行動を起こしやすい世界に向けて情報ストックプラットフォームとなるのか。そうなるとこの2社の価値はどこにおくのか ──


これからの時代や未来、そして環境や地球、私たち自身の人生と将来が、大きな流れの一部であるように、

この2社が立ち上がり、多くの人を巻き込み、大きな息吹をあげてより良い世界をつくることは手に取るようにわかるし、そしてそこには私たち一人一人の小さな選択の集積が必要であることは疑う余地もない。


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