なんだか得をした気分になる、朝活。朝一コメダで読書時間を
休日の朝活。ひとりでも夫婦でも、最近は「朝活」を意識して過ごしているように思う。例えば、朝早く起きて川沿いランニングをしたり、朝一のコメダで読書をしたり。そんな何でもない、朝の過ごし方。
ある日、何度も浅い眠りを繰り返しながら、気づいたら5時半に。そんなふうにしてなかなか寝られない日があった。このまま寝られるまで悶々とした時間を過ごす、という選択もあったけれど、せっかくの休日だから、「寝れない」ではなく「早起きをした」ということにしておこう。
そうやって、朝ひとりベッドをすり抜けてヨガをしながら、「せっかくだから朝一でコメダへ行って、本読んだり手帳書いたりしようか」と思い立つ。
近所にあるコメダやスタバは、幸い朝7時からオープンしている。パートナーはまだ寝ている、静かに出かけちゃおうか。そんな密やかなワクワク感を味わって外に出る準備を始める。なんだか、ひそひそと計画を企てているみたいだ、と嬉々と準備をしていると、そのタイミングでパートナーが起きてきてしまった。私が密かに計画していたこれからの行動を話す。正直少しだけ残念に思いながら。
すると彼は「ちょうど本読みたいと思ってたんだよね」と言い出すではないか。そしてすんなりと「朝一コメダで読書時間」が誕生したのである。
彼は読書よりもゲーム派だ。だからわざわざ、朝早く家を出て/服を着替えて/本を読むためにお金を払う/という行為に、理解を示してくれていないと思っていた。けれどどうやら通勤時間に読み進めている本が面白いらしく、彼も朝一コメダの計画を気に入ってくれたよう。だったらひとりよりも、ふたりがいい。ということで歩いて10分ほどの場所にあるコメダに向かった。
席に着くなり、たっぷりサイズのコーヒーとモーニングを注文する。注文したタイミングから、スタートする読書時間。ほぼ会話もなしに、それぞれ目の前の活字に目を向ける時間。
たまに「コメダのコーヒーおいしいよね」「(本に出てきた単語を眺めながら)生憎ってこういう漢字を書くんだね」「マーガリンよりいちごジャムの方がおいしい」とか、本当にどうでもいいことをぽつりぽつり呟くだけ。あとはずっと本を読む。昔よく見ていた、喫茶店で会話もせずに新聞をそれぞれ広げながら向き合っている老夫婦も、こんな気持ちなんだろうか、ということをふと思う。
たっぷり入っていたコーヒーをいつ飲み終えたか分からないほどに、ふたりして集中していた。気づけばあっという間に2時間。スーパーに行って買い物をして帰っても、まだ11時で、なんだか得をしたような気分になる。
そうだ、朝活の醍醐味はなんといっても、この「なんだか得をしたようだ」と思わせてくれることだ。ランニングでも読書でも、なんでもいい。休日に少しだけ早起きをして、1つしてみたかったことを実行する。それをしている最中よりもむしろ、終わってから「まだ午前中なんだ、なんだか得をした気分だ」と感じた瞬間に、朝活で得られる充実感がじわりと広がっていくのではないか。
なんだかいい感じ。この感覚を味わうために、休日であってもほんの少しだけ早起きをしてみること。来週の休日はどうやって過ごそうか、今から私はひそかに計画を企てるのである。
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