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如月みさご
2020年11月8日 21:20
窓明かり 若月(みかづき)にたぐる記憶琴の音色に似た 銀色のとばり群青の中で私を照らす記憶に揺れる 背子の愛(かな)しきかんばせ肌に触れるそよ風と 手のひらしろつめくさの花かずら はにかむ私に添えられる鮮やかな温度が 今一度私を包み込む緑の香り 私を呼ぶ強い声胸の中に そっとこだまするその名を この名を広がる夜に預けた両の手を組み 唇に当てるささやかなリフレインおや
2020年11月8日 13:11
距離に恋していたなんて知っていたわ そんなこと容易い女と思われていたのよね美しい思い出なんて 残らないどうぞ好きに笑えばいいわ「時間を きみを奪っていった」そんな声で 慰めるひと なにを言っているのなにひとつ 涙一つ ささげた覚えはないわ私の為に過ごした時間私の為に磨いた私誰がために輝く星ではなかったのそういうことも知らないのね嘘ばかりついていたのは あなただけ私は私
2020年11月8日 01:58
惚れてはれての薔薇色は弁柄、猩猩、今様にいつかの私は薄紅梅紺碧、白群、杜若あの日の勿忘草はうすあおい若菜、若苗、鶸萌黄木漏れ日遠くに夏虫と菫、竜胆、紅桔梗望んだ景色の天いろは暮れて暮れて 黒紅へ千歳緑も溶けていく淡藤、紫苑、薄花桜黒鳶、赤墨、漆黒へ月白、藍白、亀覗水面に映る望月一つ惚れてはれての薔薇色はべんがら、しょうじょう、いまようにいつかの私はうすこうばい
2020年11月6日 20:55
引き出しの奥に隠れてた 一葉のラブレター思い出に浸るような歳じゃないし と破り捨てた今となっては何が書かれていたか 覚えていない甘酸っぱい記憶だけが ふいに鼻に揺れたカラカラと回る幻燈機たくさんの声が重なって聞き取れない「––––」あなたの声を見つけた気がしたすぐに誰か達の思い出に混ざっていく伸ばそうとした手を止め 響(ゆら)ぐ心を覗く波打つ水面に映る 幼い私と目が合った
2020年11月6日 20:38
伸ばしていた髪を 短くした日少し大人になったと思ってた理由なんてないと 本気で思ってた今になってわかったの冬の朝、冷え切った髪が嫌いだった大人のふりをしていたのね何度目の冬なのだろうまだ理由に囚われているそんなものが欲しいのね言い訳がないと なにもできないの胸にかかっていたはずの髪を握りしめる冷たさが、しん、とこぼれた
2020年11月10日 20:36
戻りえぬ 日差しの中であなたはほほ笑んでいた ただひとつの夢を抱いて遅すぎたなんて 言ってしまった私をあなたは許してくれた季節の中に消えてしまったひとだからせめてこの花びら舞う景色は覚えていたい悲しくて 悲しくて言葉にできなくて愛しくて 愛しくて嗚咽だけがとめどなくこの痛みを吐き出してしまえばと写真を抱いて 叫んでみてもああ どうしても 消えない笑顔ざあつむじ風にさ
2020年11月9日 19:44
光発つ 走りだす 走り出すこの夜に わが心のままにはじけたままの 夕べに求めよと ままならぬ あいの路にさよならと ありきたりな言葉容易いわ 気易いわその程度 川のせせらぎにもなりはしないもっと強く 荒々しい 乙女の鼓動確かめて 受け止めてじっと待つのはもう終わりお囃子 聞こえるかしらるるると きりりと かからからから闇に預けた赤い髪 風に炎に流れてまなこの煌めき
2020年11月12日 12:33
砕いたピジョンブラッド つなぎ合わせたアストライアの夜に 四弦が響く彼方まで届くなら 私はなにものにもなれるスピカの輝き 信じて叫べ何かをつかめたの 闇をかきわけて旋律だけが 私を導いて身動きがとれないなんて たわごとここにビート まだ続いている掴み取ったルティルウス 照らして切り裂いたアステリズムを走る ファズピアノ叩く那由多に聞かせて 私を思い知りなさいヴァーゴの歌
2020年11月6日 00:37
ネットの片隅でVtuberをしております。なにか特筆すべき能力も才能もございません。ただ時折、なにか思うことが募ることもありそういったふわりとした感情を綴っていこうと考えました。前述のとおり、私になにかどうしても伝えたいことがあるわけでもなく、魂に訴えかける言葉があるわけでもございませんが、私の何気ない言葉が皆様のお暇つぶしにでもなれば幸いと存じます。またVtuberをしておりますので、とき