✼••┈透明宝石┈••✼

✼••┈•✼••前書き••✼•┈••✼

深神鏡と申します。

今回、初の詩集(処女作)を

お手に取ってくださり
ありがとうございます
( •⌄• )◞

全部で13連綴った詩篇になります。

深神鏡の詩の世界を
お楽しみいただけたら嬉しい限りです。

それでは

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✼••夜明け色の薄青く煙る静寂の世界••✼

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揺蕩う
淡き想いの咲く
夢の群れ
無意識の
透明な揺籠で
幼子の様に誰もが
無垢なるまま
微睡む

人間という形式
人間という水準
人間と称される

〖 命 〗

わたしたちの
自由なこころ
たましいは

輝く器から
溢れ出て
尽きることを知らぬ
無限の道を
渡りゆく

終わりも
始まりも
知らない

いつのまにか
消える

夜空と幾億の星の

夢物語のまぼろし

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✼••『透明な言葉の幻想』••✼

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溶けていった

水色のきれいな空に
あなたへの拙い想い

こころの奥から

消えて

透明な宇宙に

ピアノの一番高いキーの音

白い指先が鳴らす

お別れはとても哀しくて

涙の宝石がころん

青い宝石箱いっぱいの

かなしい思い出

あまい

あまい

凍てついた

憂藍色の想い飴

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✼••『扉を開いて』••✼

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どこにも

わたしはいきたくなかった

どこにも
あなたはいないから

どこまでも走る夢

風のように
すべてを捨てて

月明かりが照らす窓辺
読書をしてるあなた

「久しぶり」

「そんな顔してどうしたの？」

言葉にならない

やさしいゆめ

扉を開いて

その向こうへ

夢みたいに
あなたはいないけど

その先で
いつか
わたしは

追いつくの

愛する人の隣に

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✼••『魔法の本』••✼

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魔法使いの大事なもの

なんでも記されてる

美しくなる魔法

美味しい料理の魔法

人の心を操る禁断の魔術

異世界を作る魔法

愛する人を召喚する魔法

世界を創造する魔法

簡単な恋の魔法

あなたは読書が苦手？

世界中の呪文を覚えて

読めるようになればいい

魔法のお勉強のために

魔法使いになるために！

ひとつだけ気をつけて

いい魔法使いと悪い魔法使いだらけ

どちらになるのか決めて

魔法の本を読むといい

魔法の使い方は

永遠無限だから

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✼••『ぼくの闇』••✼

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「ダメだよ」

黒闇に砂金のように輝く

幾億の金の星粒

黄金の彗星が突き抜けて飛んでいく

「ダメ」

「ルールがあるんだ」

家族とぼくは仲が悪い

星が破裂して千々に砕け散った

「守らないとダメ」

譲れないことってある

闇夜に金の光でラインを引いて
思慮深い眼差しで見つめる

興味深げに

くるくる廻る幾億の宝石星

壊れちゃうよ

大事な約束は守ってね

家族と友達と

小さな手で指切り

透明な星のメロディーが

この胸に流れてるって

知ってる？

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✼••『手を繋いで』••✼

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いつか思い出すときには

つなげないと思うから

いまのうちに

わたしはあなたの小さな手を
やさしく握って離さないわ

大好きな貴方の手

わたしたちは

生きていて
巡り合って
一緒にいるって

実感がするの

不思議ね

きっとこの赤いハートは

愛なのね

触れ合う手と手

辿る指先

あたたかな体温

やさしい気持ち　嬉しい気持ち

いっぱいいっぱい

毎日に溢れてきらめいて

永遠に

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✼••『遠い街の夢』••✼

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iPhoneの通知が鳴る

想い運ぶ光通信

SNSで知り合った
彼氏さん

どこに住んでるのかな？

秘密がいっぱいだけど

少しずつアンロック

そんな夢見る少女

立体GoogleMap

知らない街並みを旅する

どこかで貴方にあったりして

遠い街の夢を泳ぐ

通信制限の無い

インターネットの波を
わたしとあなたは

すいすい泳ぐ魚

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✼••『崖先の空を歩む』••✼

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天国か地獄かわからないけど
他に道がないから

僕たちは手を繋いで

その先を渡るんだ

大人達が残さなかった道

食い荒らして荒廃した世界

ifの未来で

苦しむ人々の願い

どこまでも続いて行く
どこまでも歩いて行ける
道を残してほしい

無邪気な子どもたち

いつか旅する世界が
悪夢かもしれない

崖先かもしれない

空が飛べれば
鳥だったら

なんて
思わなくていい

のんびり生きれる世界を

残そう

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✼••『夢の中で』••✼

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わたしとあなたは

ささやかな待ち合わせをするの

魂は眠る夢そのもの

秘密を話してあげる

大好きな人のこと

夢に見る

魔法を知ってる？

夜空に飾り月
うたうたう
こころを
胸に秘めてる

二度と会えなかったから

約束したわ

夢の中で

待ち合わせて

どこまでも

末長く一緒に暮らしましょう

やさしい眠りの薬

溶けて

ハートは静かに眠りにおちて

天国の夢

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✼••『誰も泣かない』••✼

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夜の海

星も月も太陽も

この世の全てが溶けて消えた

漆黒の宇宙と
命の海

消えてしまった

あなたの手紙を読んだよ

死者の世界のレクイエムが鳴る
オルゴールのネジをひと回し

誰も

いない

何もないこころ

真っ白な虚無の彫刻された部屋の中

消えた魂

黒い穴に染みていく

青や赤の絵の具

ねぇ　誰も泣かない

みんな死んでしまって

涙は忘れてしまって

夜に眠るように

オルゴールの音色が鳴る

真っ黒な箱の中で
小さな地球の壊れたおもちゃが

浮かんでるだけ

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✼••『誰でもいいひと』••✼

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赤の女王様

代わりがいるから誰でもいい

お空高くに飛んで消えた

翼の生えた王様の頭

処刑台の斧で
ケーキを切り分ける

赤くて甘いクリームのベッタリ付いた手

「パンがないならケーキを食べなさい」

白の女王は微笑む

量産型トランプ兵を従えて

チェスを始めましょう

赤と白のゲーム

翼の生えた人々の頭が飛び交う
パステルカラーのお空

わたしたちは誰でもいい

あなたたちも誰でもいい

そうでしょ？

そうよね？

二人の女王は剣の切先を
互いの顎に添えて

宣戦布告をする

さあ

だれでもいいひとの

特別な人を

奪い合うのよ

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✼••『自然の絵』••✼

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美しい風景の場所に
飾ってある額縁
この中に映る景色は芸術品ですよ

画家はそう言って
子どもみたいに笑った

額縁が付いてないと
みんな特に注目もせず
特別意識もしない自然の景色ですが

どんな風景画を描こうって迷ったら

額縁を持って散歩に行くといいですよ

お気に入りの景色を見つけて
写真に残して
自宅に帰って描けばいいんです

画家のアトリエには

ぐちゃぐちゃの人間でできた

真っ白で
立体的な絵がたくさん

「わたしもよくお散歩に行きます」

心の世界

心の迷宮に

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✼••『夜闇を飲みこんで』••✼

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透明な世界に

光無き世界に

一滴の鮮やかな夢現

美しき球体の集合体

隣り合わせの虚無

消失と増幅を続ける世界

精神の檻を虚飾で覆い

夢の世界で眠る

眩しい太陽の嘘と月の真実

夜闇の歌を魂は歌う

“飲んでしまえ”

“貴方の秘密全てを”

……契約と血の盃を交わして……

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✼••┈┈・あとがき・┈┈••✼

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✼••2023年2月13日(月)••✼

深神鏡

お読みいただきありがとうございました。

またお目にかかれますように♪

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