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【20ヶ国108社】フェムテック⑧オンライン診療のニーズに応える5ヶ国11社のスタートアップ

新型コロナウイルス感染症の拡大によりオンライン診療にはこれまで以上に注目が集まっています。米国ではオンライン診療の利用を経験した人の割合がCOVID-19流行前の14%から57%に上昇したとのデータもあります。日本国内では2020年4月に、COVID-19の影響下で特例的にオンライン診療による初診を解禁する法規制の緩和が行われ、遠隔での処方も可能になるなど、規制緩和が行われています。デロイトの日本での調査によると、オンライン診療の認知率は40%を超えている一方で、実際の利用率は1.9%にとどまっており、マーケットとして大きなポテンシャルを秘めていることが分かります。

Source: デロイトトーマツ「『コロナ禍での国内医療機関への通院状況・オンライン診療の活用状況』に関するアンケート調査結果」

このnoteではオンライン診療のニーズに応える日本、アメリカ、イギリス、スウェーデン、シンガポール5ヶ国11社のスタートアップをご紹介します。

株式会社ネクイノ (日本)

【創業】2016年6月
【調達】Series B 約22.5億円 (2021年9月) 合計 約30億円

オンライン診察でピルを処方するアプリ「スマルナ」を展開しています。生理や避妊で悩む方と医師をオンライン上で直接つなぎ、ピルをお届けするほか、助産師や薬剤師が相談を受け付ける「スマルナ医療相談室」を運営し、AppStoreヘルスケア/フィットネス無料Appデイリーランキング1位を獲得しています。オンライン診察回数、医療相談数、コミュニティでの質問・回答数、およびピルのお届け数の累計数である、メディカルコミュニケーション数は2021年6月時点で83万件を突破したといいます。

株式会社YOJO Technologies (日本)

【創業】2018年12月
【調達】2.5億円 (2021年7月) 合計 約3.9億円

LINEで医療相談や医薬品購入・服薬フォローなどを一気通貫で提供するオンライン薬局「YOJO」を提供しています。2021年2月に保険薬局の指定を受け、本格的にオンライン服薬指導による処方薬領域にも参入しています。

mederi株式会社 (日本)

【創業】2019年8月

産婦人科医による丁寧なオンライン診療であなたの悩みや体調に合ったピルを提案し、すぐに届ける「mederi Pill」を展開しています。膣内フローラチェックキット「Ubu check kit」も販売しています。

Nurx (アメリカ)

【創業】2015年
【調達】Series Cで22.5M (2020年8月) 合計 $115.9M (約130億円)

San Francisco, Californiaを拠点とし、家庭で受けられるSTI検査、性器・口唇ヘルペスの治療、緊急避妊に関する診療を提供しています。

https://bit.ly/3s4NjZF

Maven Clinic (アメリカ)

【創業】2014年
【調達】Series Dで110M (2021年8月) 合計 $202.1M (約229億6400万円)

New Yorkを拠点とし、女性や家族の健康のためのデジタルヘルスプラットフォームを開発しています。

https://bit.ly/3dC81r4

Visana Health (アメリカ)

【創業】2019年
【調達】合計 $160K (約1800万円)

Minneapolis, Minnesotaを拠点とし、女性が化学的根拠に基づいたプログラム、ヘルスコーチング、メンバーナビゲーションを通じて最善のケアにアクセスできるようにする婦人科バーチャル診療サービスを開発しています。子宮内膜症、慢性骨盤痛、子宮筋腫、月経時の大量出血などの診断をオンラインで行なっています。

https://bit.ly/3dFSHtr

Jessie (アメリカ)

【創業】2018年
【調達】Pre-Seed $120K (2018年7月)

West Hollywood, Californiaを拠点とし、女性のためのデジタルクリニックを提供しています。Jessieのプラットフォームでは、ライブビデオによる診察、オンライン処方、自宅での臨床検査など、さまざまな健康サービスにアクセスすることができます。

https://bit.ly/3Gujplc

Babyscripts (アメリカ)

【創業】2013年5月
【調達】Series Bで$12M (2021年9月) 合計 $32.3M (約36億7200万円)

Babyscriptsは、妊娠中の患者のデータを遠隔で産婦人科医に共有するサービスを提供しています。妊婦が自宅でモバイル妊娠アプリとインターネットに接続されたモニタリング機器を使用することで、産婦人科医は遠隔地から妊婦の体重や血圧のデータを取得し診察することができます。

https://bit.ly/3DHGWNQ

Syrona Health (イギリス)

【創業】2019年
【調達】Pre-Seedで$500K (2019年11月) 合計 $778.9K (約8800万円)

London, Englandを拠点とし、子宮内膜症、不妊症、PCOSなど、女性の健康状態を、個人に合わせてデジタルスクリーニングし、デジタル治療を行うプラットフォームを提供しています。

https://bit.ly/3DCUuKG

10 Grace Health (スウェーデン)

【創業】2017年12月
【調達】Seedで$2M (2019年6月) 合計 $2.4M (約2億7200万円)

Stockholmを拠点とし、デジタル空間上で、初の女性専用健康クリニックを提供しています。生理日や症状を記録することで、正確な不妊治療の予測やリマインダーを得られる他、ヘルスコーチであるGraceとチャットすることで、月経、不妊、PMS、セックスとセクシュアリティ、乳がん、子宮頸がんに関する知識を得ることができます。

https://bit.ly/3ICiIrV

11 Ease Healthcare (シンガポール)

【創業】2019年
【調達】Seedで$1.3M (2021年9月) 

Singapore, Central Regionを拠点とし、女性が病院の行列に並ぶことなく診察が受けられるサービスを展開しています。自宅でできる性感染症の検査や、緊急避妊薬の提供、低用量ピルの提供や、尿路感染症の診察、などさまざまなサービスを女性向けに提供しています。

https://bit.ly/31Lbcua

フェムテックシリーズ紹介

フェムテックシリーズでは、世界20ヶ国のフェムテックスタートアップ108社を解決に取り組んでいる問題別に11のカテゴリーに分類し、ご紹介しています。

①不妊治療に関する課題に取り組む6ヶ国18社のスタートアップ

②生理に関する課題に取り組む9ヶ国17社のスタートアップ

③女性用eコマースに関する6ヶ国10社のスタートアップ

④女性特有の病気や症状の検査・治療後のサポートを行う6ヶ国13社のスタートアップ

⑤更年期に関する課題の解決に取り組む3ヶ国8社のスタートアップ

⑥妊娠中の女性をサポートする4ヶ国6社のスタートアップ

⑦女性の栄養管理を助ける3ヶ国6社のスタートアップ

⑧オンライン診療のニーズに応える5ヶ国11社のスタートアップ

⑨産後・子育て期の女性を支える5ヶ国10社のスタートアップ

⑩避妊を助ける5ヶ国5社のスタートアップ

⑪失禁に関するお悩みを解決する4ヶ国4社のスタートアップ

気になるテーマのnoteを引き続きお楽しみください!

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