見出し画像

【SNS時代を生き抜く】「二番目の悪者」を読んで

昨夜、東北地方で大きな地震がありました。我が家は関東なので物が落ちてくるようなこともありませんでしたが、停電になったのでテレビが見られなくなりました。そこで、まず行ったのがスマホでの情報収集。ネットニュースを見たり、アプリでラジオを聞いたり。ただ、震源地近くの震度や津波の予想といった情報を主に伝えているので、自分の住んでいる地区の状況は全く分かりませんでした。そうすると、次に見たくなるのはSNSの情報。
すぐに「A町では電気は通っています。」「B町の交差点は停電で信号機が消えています。」などの書き込みを見つけました。リアルタイムの地元情報を知ることができて少しホッとしました。

SNSへ書き込んでいる人は私の知らない人。実際のお友だちの書き込みもありますが、「C町に住む友達の家は停電だそうです。」という本人の情報でないものもあるので、全部が全部本当ではないかもしれません。こんなときに、故意に嘘を書く人はほぼいないと思いますが、思い違いや打ち間違いもあるかもしれません。
良かれと思って情報共有してくれているのだし、災害時はすぐに知りたい情報もあるので、基本的にはこういった情報は有益だと思っていますが、100%真実だと思うのは危険ですよね。
その後、東京電力の停電情報のリンクを張った書き込みを見つけ、関東地方のどこで何世帯が停電しているという確かな情報も得ることができ、だいぶ気持ち的に落ち着いて眠ることができました。

前置き長くなりましたが、SNSは上手く活用すれば、とても便利なツールです。SNSに限らず、人から得るクチコミもすごく役に立つと思っています。
ただ、情報の確かさを見極めることや、「○○だと思うよ~」のような話はそれが事実ではなく、あくまで話し手の意見だと受け取ること、などに気を付ける必要があります。

誰かにとって都合のよい嘘が
世界を変えてしまうことさえある

二番目の悪者

「二番目の悪者」では、王になりたいライオンが流したデマによって、国がすっかり変わり、荒れ果ててしまいます。デマを流したライオンが一番目の悪者なのですが、その話を簡単に信用して、周りに伝えてしまった動物たちすべてが二番目、三番目……の悪者です。デマを聞いた動物たちのだれか1匹でもきちんと真実を確かめて、きちんと否定してくれていれば。否定せずとも、せめてそのデマを広めていなければ。
子どものいじめによくある構図だったりもしますが、ネットでの誹謗中傷は大人の世界でもあることで、年齢問わず身につまされる思いになる人は多いはず。

これがすべて作り話と言い切れるだろうか?

二番目の悪者

A子さんが「E子さんって性格悪そうに見えるよ~」をB子さんに伝え、それをB子さんが「A子がE子のこと性格悪いって言ってたよ~」とC子さんに話し、C子さんが「E子って性格悪いらしいから気を付けないとね」とD子さんに伝え…。気づいたら、E子さんは性格が悪い人という噂が広まっている。
身近なところでも、そんなことは簡単に起こりうる。誰も悪気がなかったとしても、それによって被害を被るひとがいる。場合によっては、世界に影響を及ぼすほどの事態になる。これは大げさではないと思います。

「二番目の悪者」は大人にも読んでほしい絵本として、前から著名な方が紹介していたり、noteでも書評を書いている方が多いのですが、私も好きな本なのでいつか紹介したいなと思っていましたが、コロナのこと、震災のこと、ウクライナで起きていること。今月は色々思うことが多かったこともあり、今回紹介しました。また考えさせられる本になってしまいました。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?