ゆるくSWOT分析:人気上昇中!?検索エンジン「DuckDuckGo」
どうも、みらしんです。
ネット界隈で話題のサービスについて、ゆるくSWOT分析で紹介しています。
今回は、人気上昇の検索エンジン「DuckDuckGo」の紹介です。
DuckDuckGoとは?
DuckDuckGoは、Googleと同じく知りたいワードを入力すると、答えを返してくれる検索エンジンです。
画像でわかるとおり、ほとんどGoogleと一緒ですね。
日本ではあまり馴染みがありませんが、2020年11月時点で世界中で約8,000万人が利用しており、しかも急激にユーザーを伸ばしているんです。
トラフィックも指数関数的に伸びています。
※画像元:https://duckduckgo.com/traffic
Googleがある世界で、なぜDuckDuckGoが伸びているのか?
ゆるいSWOT分析で見ていきましょう。
DuckDuckGoの強みは?
DuckDuckGoの強みは、プライバシー保護に特化した検索エンジンである点でしょう。
通常Googleのような検索エンジンは、ユーザーの個人情報を取得して、サービス改善や広告配信に活用しています。
一方、 DuckDuckGoはユーザーの個人情報を取得していません。
更に、ユーザーがDuckDuckGo経由でウェブサイトに訪問したときには、そのウェブサイトがユーザーの個人情報を取得することもブロックします。
Googleに情報が流れて気持ちが悪い…、同じような広告が出てきてうんざり…、そんなユーザーが増えてきており、 DuckDuckGoが支持される最大の理由になっています。
え?それで儲かるの?と思うかもしれませんが、DuckDuckGoは検索ワードと連動した広告、Amazonなどのアフィリエイトフィーで、しっかり儲けています。
DuckDuckGoの弱みは?
DuckDuckGoの弱みは、Googleよりも検索品質が劣る点でしょう。
例えば「六本木 ラーメン」と検索したとき、Googleは地図、お店、評価、料理の写真などが出てきますが、DuckDuckGoは食べログなどのリンクが出てくるだけです。
Googleの検索結果
DuckDuckGoの検索結果
もし、六本木にいれば、Googleで「ラーメン」と検索するだけで同じ結果が出てくるでしょう。
Googleはユーザーの情報を取得していますが、その結果として、今の便利なGoogleができあがっています。
一方、ユーザーの情報を取得しないと謳っているDuckDuckGoは、サービスの磨き込みにも限界があり、その点がDuckDuckGoの弱みと言えます。
DuckDuckGoの機会は?
DuckDuckGoの機会は、世論のプライバシー意識への高まりでしょう。
Facebookを筆頭とする巨大プラットフォーマーの個人情報流出、EUのGDPRに代表される政府主導のデータ保護の動き、Appleのプライバシー保護を意識したアナウンスなど、ここ数年でプライバシーに関する大きな動きが急速に増えています。
今後もこの流れが加速していくなかで、プライバシー保護のトレンドは、DuckDuckGoの絶好の機会と言えるでしょう。
同じくプライバシー保護意識の高いAppleとは相性が良いため、これからAppleがDuckDuckGoをGoogleより優遇することがあるかもしれません。
事実、2014年よりSafariの検索エンジンにDuckDuckGoが設定できるようになりました。
DuckDuckGoの脅威は?
DuckDuckGoの脅威は、DuckDuckGoと同じくユーザーの個人情報保護を強みとした検索エンジンの新規参入ではないでしょうか。
先程、Appleと相性が良いと言いましたが、Apple自体が検索エンジンを開発していると報道されています。
Appleの検索エンジンは、間違いなくユーザーの個人情報保護を重視した検索エンジンになるため、DuckDuckGoからすると、ユーザーが離れてしまう脅威になります。
これだけプライバシー保護の世論が高まってくると、Appleだけでなく、他にも同じ強みを持った新規参入が増えてくる可能性はあると思います。
DuckDuckGoは今後どのように進化すべきか?
最後に、SWOT分析からDuckDuckGoが今後どのように進化すべきか考えてみます。
2つ考えてみました。
①一時的にユーザー情報を取得し、検索品質を改善
DuckDuckGoのプライバシー保護の強みは、世論の追い風という機会からもそのまま活かすべきでしょう。
一方、このまま完全にユーザーの情報を取得しない場合、現在地にひもづく検索結果が返せないなど、検索エンジンの品質が改善されず、結果的にユーザーが離れてしまう可能性があります。
この問題を解決するために、地図など一部機能に限って、ユーザーが望んだ場合には、ユーザーの同意を取った上で、一時的にユーザーの情報を取得し、ユーザーにパーソナライズされた心地よい結果を返す、そういった進化が必要になるのではないでしょうか。
②DuckDuckGoがプライバシー保護基準を満たしたウェブサイトを認定し、カテゴリごとにリンクを掲載(DuckDuckGo版ディレクトリ検索)
DuckDuckGoのアプリ版では、訪問したウェブサイトのプライバシー基準を「A」「B」「C」などで確認することができます。
この機能を利用して、「ショッピングカテゴリで評価が高いのはこのウェブサイト群」といったかたちで、ユーザーが検索窓から検索をしなくても、カテゴリ毎にプライバシー保護基準の高いウェブサイトを見つけて、ユーザーがリンクから辿って行ける機能を提供するのはどうでしょうか。
これであれば、プライバシー意識の高いユーザーニーズともマッチし、また今後Appleなどが同様の検索エンジンをリリースしたとしても、機能の差別化をすることができるでしょう。
以上、DuckDuckGoをゆるくSWOT分析してみました。
果たして、DuckDuckGoはこれからも世論の追い風に乗ってどこまで伸び続けることができるのでしょうか。
それともAppleの検索エンジンと同質化してしまい、ユーザーを失ってしまうのでしょうか。
あなたはDuckDuckGoがどのように進化すると思いますか。
今回のブログは以上になります。
お付き合い頂きありがとうございました!
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<本記事の参照情報>
・How Many People Use DuckDuckGo?
・DuckDuckGo Traffic
・DuckDuckGo
・What Is the Business Model for DuckDuckGo?
・Apple、Google検索に代わる独自検索エンジンを開発中か
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