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ミライユとはなんだ?10年目のビジョン刷新の理由。

毎年変化していく「会社」という概念

「ミライユって一体どういう会社なの?」そんな質問を良くされます。そのたびに自分の頭の中の概念を伝えるようにしているんですが、毎年毎年変化を起こしていて数年に1度会うような友人と話していると「はて?」みたいな顔をされることも多かったりします。親なんかは僕の言っていることがよくわからなさ過ぎて聞いてくることも辞めたようです。新卒の親御さんなんかはいったい何をしている会社なのか不安になっているとも聞きます。これはもはや説明責任を果たしていない僕のせいだと思っているので、年が明けた区切りのこのタイミングでいったい僕らがどんな会社なのかを改めて綴っていこうと思います。いつも仲良くしてくれている人も、初めての方も、こっそりこの記事を読んでいるであろう両親も、ぜひご一読いただければと。

今日からミッション・ビジョンを刷新

実は、2023年からミッション・ビジョンのフルリニューアルを実施します。これにはミライユが今期10年目を迎える節目であることというような理由もあるのですが、一番は前述したとおりに毎年僕の中で変化・そして具体化していく「会社」の存在理由に対して10年近く前に考えたミッション・ビジョンだとフィット感を失っていたため、キリがよいこのタイミングでエイヤー!と変えたくなったというのが本音であります。

ミッション・ビジョンに必要なモノ

ミッションやビジョンっていったい何のためにあるか。そこにはいろんな理由はありますが僕の中では一つだけです。それは「自分たちがそれを語ってうっひょー!ってワックワクになれるかどうか」です。ミッションが会社の存在意義、ビジョンが会社の目指すべき将来と定義するならば、この二つを聞いてうっひょー!が無いのに、「仕事を楽しもう!」とか「ビジョン実現のために!」と高らかに唱えても、それはもはやどうくつの中でパルプンテを唱えたときの「どうくつに むなしくひびきわたった!」状態に他ならないと思っています。※パルプンテがわからない方は察してください。

そして10年前、初めてこの会社の【みんなが羨むミライを創る】という僕らが昨年まで「理念」呼んでいたモノを創業して一人で創ったとき。それはまだ毎日が通帳残高のにらめっこだった世界観で考えたものでした。そんなものがうっひょー!感を持つはずもなく、ここに来て大幅刷新となったわけです。

社内認識の「ミライユ」と外から見た「ミライユ」のズレ

もう一つビジョンを刷新した大きな理由は、社内のメンバーたちが認識している「ミライユ」と、社外から見た「ミライユ」という会社に大きなズレが起き始めていて、それがリスクだと感じたためです。参考までに僕らが今やっているメインの事業領域をご説明すると「タクシー業界」「物流業界」「警備業界」「若年層」に特化した人材・求人広告領域です。これだけ見るとニッチ領域の人材紹介会社なんですが、今後僕らがやっていこうとしている事業は、カフェ、居酒屋、コールセンター、キャリア教育、資格取得領域とかだったりします。これだけ見ると訳が分かりません。そして、人材系だと言われていても今後僕らは絶対に「看護師」「大卒新卒」「エンジニア」に特化した人材紹介には手を出しません。これは絶対です。これも今までの理念では説明できませんでした。ただ僕らの中には完全なる一貫性があったのです。この自分たちと世間のズレを無くしていくことの必要性を感じたため、ビジョンの刷新を行いました。

「ビジョンを創るのはオマエの仕事だろ!?」

実はビジョンの変更を考え出したのは2年ぐらい前でした。コロナで業績も一時的に大きく悪化し、将来なんか誰しもが見えなくなったそのど真ん中。僕自身もキラキラした世界観なんかとてもじゃないけどメンバーの前で語れない。毎日毎日、僕が雇用してしまったがゆえに必死にキツくても頑張らないといけないそんなメンバーの姿を目の当たりにしていた時でした。「このまま会社を辞めてしまいたい・・・」そんなことすら脳裏によぎった時、ある人から「それでもビジョンを描き続けるのが社長の役割ですよね?」と言われたことがきっかけでした。もうほんとに100%その通り過ぎて、何を一人でこの世の終わりみたいな悲劇のヒロイン化してるんだ、、、とめちゃくちゃ反省をし、ここから約1年をかけてミッション・ビジョンを考えていったのです。

ミライユは「3つの選択肢」増やす会社です。以上!と言える強さ

そうして出来上がったミッション。それがこちら。

「ミライに選択肢を」

今僕に「ミライユってどんな会社なの?」って聞かれたら、「3つの人たちにミライの選択肢を増やす会社です!」と即答します。一つ目

①「就職マイノリティ」の人たちのミライの選択肢を増やす

就職マイノリティとは僕らが創った造語です。「働きたいけど、何らかの理由で働けない人達」のことと定義しています。例えばシニア層、学歴や正社員経験・就業経験がない若者。ほかには障がい者の方だったり、LGBTQの方だったり、夢を追いかけるためにフルタイムの働く時間が取れない人や、保育園のお迎えの時間が決められているシングルマザー・ファザーの方なんかもここに該当します。このような本当は「働こう!働かなきゃ!」という意欲があっても、それが叶いづらい人たちのミライの選択肢を一つでも増やしていく。それが僕らの役割です。
ですから、比較的選択肢が多くある「大卒新卒」や「看護師」の方たちは僕らのサービス対象から外れます。一方で、働き先が無いのであれば自分たちで創ってしまえ!!という概念が「コールセンター」だったり、「カフェ」だったりするので、僕らのやりたいことに一貫性が急に生まれてきませんか?。そして二つ目

②「安心・安全・便利」そんな今ある"当たり前"な選択肢をミライに


ご存じの通り、日本は超高齢社会で労働力人口は今後減る一方です。そうするとどうしても不人気な業界から人では減少していきます。不人気な業界ってどんなものがあるか。それが警備だったり、タクシーだったり、物流だったりするのです。でも考えても見てください。警備員がいなければ実は花火大会も、ライブイベントも開催できませんし、トラックのドライバーがいなければECサイトで物を発注しても翌日に荷物が届くなんて言う便利な世界は実現しません。タクシーも然りです。これらの職種は世の中に必要不可欠ないわゆる「エッセンシャルワーク」です。でも皆さんにやりますか?と質問すると「NO!」とほとんどの人が言う。こんなことが続くと世の中に警備員が不足することで事故が増え、イベントが減り、ドライバーがいなくなることで荷物は届かなくなり、雨の日でもタクシーに乗れません。僕らは日常当たり前に恩恵を受けている「安心・安全・便利」こんなものを次の世代でも「当たり前」に引き継いでいきたい。だから僕らは領域を特化して支援をしていくのです。そして最後三つ目

③ミライユメンバーのミライの選択肢を増やす

会社のミッションに、自社の社員のことを入れるのは結構珍しいと思いますが、これがミライユという会社の最大の特徴です。Twitterを見ていただいている方ならお分かりかと思いますが、僕らは「会社なんて学校でいい」いうスローガンを高らかに謳っています。詳細はこちらの記事【会社なんて学校でいいに込めたもの】を読んでいただければと思いますが、学生は学校では仕事の楽しさや夢の持ち方、自己実現の仕方なんてものを学ばずに社会にいきなり出てきます。でも社会というものはそんな昨日まで学生だった人たちに「社会人たるものアウトプットだ!」「給料をもらってるなら成果をだせ!」と突然強要していきます。そうすると本来は自己実現のためでしかない「仕事」が、"会社のための仕事"、"給料をもらうためだけの仕事"に変化していきます。
そうして働くのがイヤになり、自分の将来に期待を持てなくなっていく。そんなっておかしいと思うんです。若者は日本の未来そのもので、可能性の塊です。彼らが楽しく仕事ができるように、社会に出る前に持っていた「熱い想い」や自分に対しての「期待」そんなものを実現するための「力」をつけてあげるのは、誰が何と言おうと「会社」の役割だと思っています。
だからこそ、力をつける場として「会社なんて学校でいい」というスローガンを掲げ、ミライユのメンバーに対しても「仕事の楽しみ方」「夢の持ち方」「その実現の仕方」もちろん「ビジネススキル」「事業創出の方法」「マネジメント力」「マーケティング力」みたいなあらゆる「力」をつけていくことで、彼らの人生の選択肢がミライユの最大の存在意義なんだと思っています。

この3つの「選択肢」を増やしていくことだけが僕らミライユの役割です。それ以外はやりません。いくら会社の短期的利益になってもメンバーのためにならないなら絶対にやりません。いくらノウハウを横展開すれば事業化が簡単だと思っても、この領域以外の事業はやりません。
この一貫性が生まれたことで、社内の意思統一も、対外的な発信の仕方も、そとからの見え方もずいぶんとすっきりスムーズになりました。1年かけて瀕死の中で、もう一度自分と向き合って自分の理想を言語化した甲斐がありました。

この先また変なことを突然やり始めたり、外から見ると「おや?ご乱心か?」と思われるような新規事業であっても必ず僕らには「選択肢を増やす」という一貫性があります。どれとどれがどう繋がっていくのか、そんな目線でミライユという謎の組織を楽しんでいっていただければと思います。


ミライユのビジョンマップ

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