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役に立たないものこそ面白い

役に立たないものこそ面白い。役に立たない物事こそが人生を豊かにすると思う。

役に立たなければ立たないほどいい。

「役に立つ」というのは、本来、道具に対して使われる言葉だと、私は思う。

利用価値があることに対して、「役に立つ」という表現をする。

逆に利用価値がないものは、「役に立たない」と切り捨てる人が多い。

しかし、それは「役に立つ」ことが唯一の存在理由だと言っているのと同じなのではないだろうか。

もし役に立たなくてもついやってしまったり、利用価値がなくても側に置いておきたくなる物事こそ、「好きなもの」「大切なもの」なのではないだろうか。

そもそも物事の存在理由は「役に立つかどうか」といった判断基準だけでは測れない。

何となく楽しいから、嬉しい気持ちになるからといった、自分の心の満足度も立派な存在理由になり得ると、私は思う。

そういう意味で、役に立たない物事にこそ、心を満足させる要素(ファクター)が潜んでいるかもしれない。

だから、「こんなことやっても意味ないや」と楽しいことを切り捨てて、役に立つことばかりしようとすると、自分の利用価値は上がるかもしれないけど、心の満足度は低下する。

自分の場合、「役に立つ」ことばかりしようと幼少期〜20代を過ごし、30代に差し掛かったタイミングで生きていることを苦行に感じてしまい、結果的に双極性障害となった。

しかし、休職期間中に、これまで見てこなかったアニメを大量に見たり、スパイスカレーを作ったり、食べるラー油を作ったり、イラストを描いたり、ギターを弾いたり、世の中には何の役に立たないことをしている内に、だんだんと体調が回復してきた。

そういった経験からも、「役に立たないものこそ面白い」と思うに至った。

「役に立つこと」だけが、存在理由じゃない。そういう考えが、心を救ってくれた
ように思う。

自分も、あなたも、道具じゃないんだから。

もし「そんなこと何の役に立つの?」と言ってくる人がいたら、こう言い返してやればいい。

「あなたの価値基準は、役に立つかどうかだけしかないんですか?」



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