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栽培設備マガジン

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農業ハウスを建設する際に考えなければならない基礎知識の記事です。 ※500ビューを越えた記事から有料とさせていただいております。
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#農業設備

財布にも環境にも優しい農業設備 ~アグリーフ~

財布にも環境にも優しい農業設備 ~アグリーフ~

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は環境に優しくかつコストダウンも図れる設備の話です。

トマトやイチゴ、きゅうりなどハウス栽培では温度管理のために重油を燃焼させる暖房機がよく使われています。促成栽培や安定収量、安定品質のためには必要な設備ですね!

重油を燃焼させるとCO2が排出されます。植物の栽培では光合成を促進させるためにCO2が必要なのですが、暖房機で重油を燃焼させるとCO

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DIYでスマート農業! 

DIYでスマート農業! 

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。よく新聞やニュースで言われているのでご存じだとは思いますが、農業経営は非常に厳しい状況です。農業は儲からない、、、これは昔から言われていることですが、最近は農業の資材価格が高騰しているにもかかわらず、その高騰した分を野菜の販売価格に転嫁できず、農業所得(利益)が今まで以上に圧迫し、経営状況はますます厳しくなっています。

実はこれは農家だけでなく農業設

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日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」をVRで見学!(農業)

日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」をVRで見学!(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
農業×VRが様々なシーンで導入されてきていますね。以前は農産物直売所へのVR導入に関して記事を書かせていただきました。

今回は農園へのVR導入です。
栃木県にある施設園芸の最先端を行く日本最高峰のトマト栽培施設「トマトパーク」。敷地面積18,000㎡。最先端技術のトマト栽培施設がVRで見学出来ちゃいます!

まずトマトパークの全体像から。

そして

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お勧めのハウス栽培のモニタリングシステム! (農業)

お勧めのハウス栽培のモニタリングシステム! (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。農業IoTなど農業のデジタル化は徐々に進んできています。そこで今日はハウス栽培の栽培環境を見るためのモニタリングシステムについてお話したいと思います。モニタリングシステムは、ハウス内にセンサーを設置し、ハウス内の温度、湿度(飽差)、CO2濃度、光量など光合成要素を継続的に記録し、PCやスマホなどでいつでもハウス内環境の状況・変化を把握するためのシステム

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今からでもできる暑さ対策 (農業)

今からでもできる暑さ対策 (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今年の気象状態はラニーニャ傾向が強いとのことでしたので、ラニーニャの時は雨が多いということで梅雨は長引くと予測していましたが大外れであっという間に梅雨は開けてしまいました。
まだ6月下旬から40℃を越える日が各地で起こるなどもう夏ですね。。。

農業のハウス栽培では連日ハウス内は40℃越えの日が続いています。
そこで今からできる暑熱対策について今日はお

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農業ハウスを建設する際に⑨ ~ハウス設備の仕様を決める(CO2施用装置)~

農業ハウスを建設する際に⑨ ~ハウス設備の仕様を決める(CO2施用装置)~

今回は「ハウス設備の仕様を決める(CO2施用装置)」についてお話したいと思います。

●CO2は光合成の材料だ植物は光合成により、水とCO2に光エネルギーを使って、糖を合成し生長などの生育活動を行います。

そこで光合成をおこなう際に材料となるCO2は非常に重要で、直接的に収量の増減につながります。
多収生産を狙っていくならばCO2を安定的にしっかりと供給していくことが非常に重要です。

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農業ハウスを建設する際に⑬ ~ハウス設備の仕様を決める (クーリング(冷房))補足~

農業ハウスを建設する際に⑬ ~ハウス設備の仕様を決める (クーリング(冷房))補足~

前回はハウス栽培でのクーリング(冷房)についてお話させていただきました。その中で、クーリング(冷房)にもいろいろありますが、私がお勧めするのはミストシステムです、、ということを述べさせていただきました。

詳しくはこちら ↓
https://note.com/mirainoagri2021/n/nc6e67ff7091e

今回はその補足として、温度を下げるといってもどのような考え方が大事かという

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農業ハウスを建設する際に⑩ ~ハウス設備の仕様を決める(潅水システム)~

農業ハウスを建設する際に⑩ ~ハウス設備の仕様を決める(潅水システム)~

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2022年の第1回目の記事は「農業ハウスを建てる際に⑩ ~ハウス設備の仕様を決める(潅水システム)~」です。

植物の体は90%が水で構成されています。植物の生育において水は①光合成の原料、②蒸散するときに気化熱で植物の体を冷やす、③肥料の輸送、④膨圧により植物のかたさに関わる、など植物の生育に非常に重要な役割を担っています。
この

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農業ハウスを建設する際に④ ~目的・目標を明確にする!~

農業ハウスを建設する際に④ ~目的・目標を明確にする!~

前回までに建設予定地全体でどれぐらいのハウスを建設できるか、栽培面積はどれぐらいか、、など規模感がイメージとして湧いてきたと思います。
農業の場合、栽培できる面積が見えてくれば「定植できる株数」がイメージできるようになりますので、収穫量などの農園の経営的なイメージも
できるようになってきます。

そこで今までは漠然としていたハウスを建設する「目的」、ハウス栽培することで達成したい「目標」をこのタイ

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農業ハウスを建設する際に③ ~ハウス内レイアウト、栽培システム~

農業ハウスを建設する際に③ ~ハウス内レイアウト、栽培システム~

前回では農園全体のレイアウトを見ていきましたが、今回はハウス内のレイアウトや栽培システムに考え方について述べていきたいと思います。
基本的な考え方は「栽培面」と「作業性面」の2つを意識しながらハウス内レイアウトを考えていく必要があります。

ハウス内レイアウト●栽培面
できるだけたくさん株を植えれば収穫高も増えますのでハウス内にはできるだけたくさんの株を植えられるようにしたいものです。しかし一方で

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農業ハウスを建設する際に② ~農園の全体レイアウトを考える~

農業ハウスを建設する際に② ~農園の全体レイアウトを考える~

土地に関する事前調査が終わったら次はハウスのレイアウトを考えていきます。ハウスのレイアウトといってもハウス内だけのレイアウトではなく、農園全体のレイアウトを設計していく必要があります。
レイアウトを考える際のポイントは植物にとって最適な環境づくりとともに作業の流れをしっかりとイメージして効率の良い導線を考えることです。そのためにはハウスが立ち上がったあとの農園運営のイメージをより具体的に思い浮かべ

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いちごのハウス栽培設備

いちごのハウス栽培設備

いちごのハウス栽培設備についてみていきます。
イチゴの栽培といってもいろいろな栽培方法がありますが大きく分けて「高設栽培」と「土耕栽培」があります。

どちらがよいかとは一言では言えませんが、それぞれ特徴がありメリット・デメリットがあります。しかし最近では「高設栽培」のイチゴ農園の方が圧倒的に多くなってきています。

以下に「高設栽培」と「土耕栽培」の特徴を整理してみました。

まず栽培の難易度で

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