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ライター3年目、いつか「書いててよかった」と思える日まで

職業:ライターを名乗り始めて3年目。

これまでパーソナルスタイリストの知識を活かして骨格診断やパーソナルカラーに関するアパレル系の記事を書いてきた。それ以外のジャンルの記事は1.2本しかなく、すべて知り合いの頼まれごとだった。

だから、書くことに大した志もなければこだわりもない。また一人、ネットの海に意識低い系ライター私が誕生したのである。

私でもできるから、書く

そもそも対面が基本のスタイリスト業から、妊娠中に家でできる仕事を増やしたくてライティングに辿り着いた。デザインやプログラミングに比べたら日本語の読み書きができてWordか Googleドキュメントが使えればいいので、参入ハードルもコストも低い。

多分これがライターの書く理由NO.1じゃないかな?大したスキルや経験がなくても、好きな場所・時間で自分を優先してお金を稼ぐことができるから。

ライターという働き方、ライティングという作業に惹かれている。子育てと両立できるから、朝起きれないから、満員電車に乗りたくないから。中には「スタバでおしゃれに仕事ができるから」なんて人もいた。大変素直でいいと思う。

あるいは女性に多い、「書くのが好き」「好きなことを仕事にしたい」というパターン。ぶっちゃけ私はこの一派が苦手である。商売ってお客様への価値提供じゃん。それを差し置いて私のお気持ちが大事♡って、知らんがな。

とはいえ自分がやっていて楽しいことを仕事にした方が人生は豊かになるに違いない。また私のような「仕事が好き一派」と「書くのが好き一派」はどちらも自分ファースト思考なので、わざわざ区別してお前らと違うんですよ、と主張するのも筋違いだろう。えらいすんません。

あとは少数派で「書く以外のことができない」人々もいる。ただ裏を返すとそれ以外ができないアンバランスな人々でもあるので羨ましさはあまりない。

前置きばかり長くなってしまったけど、要するに私にはこれまで「なぜ、書くか」がすっぽり抜け落ちていた。家でできるから、能力の低い私にもかろうじてできるから、という消極的な理由しかない。別にそれでいいと思っていた。

インタビューで初めて向き合った書く意味と届けたい人たちのこと

さて、転機が訪れたのは去年の秋からスタートアップで働き始めたこと。一応事務で採用されたのに、今や週のほとんどをnoteを書いて過ごしている。なんてこったい。

そこでたまたまインタビュー記事を書くことになった。その週3本続いたインタビューの最後に、インタビュイーの方から「もっと(私のいる)会社のことを発信して、認知を広げるべき」というようなことを言われてしまった。

けれども正直なところ、多額の金銭が動く業界ゆえに大手がしっかりSEOの上位を刈り取っている。そんな状況で私が何を書いてもゴリラの森にネズミが迷い込んで、足元でチョロチョロ動いてるだけなんじゃないか…という感覚があった。

読まれない記事をいくら積み重ねても、ネットという広い海を漂うしかばねを増やすだけじゃん。一応ブログで集客する身として痛いほどわかっている。

そうなると、私の中ではもう書くこと自体が目的になっていた。記事を完成させること、公開ボタンを押すこと、それが私の仕事。

ただ今回こうしてインタビューを重ねる中で「読む人・読んで欲しい人の姿」がハッキリと見えてきた。

もしかしたら、記事を読んで会社にポジティブな印象を持ってもらうとか、検討の土俵に乗せてもらえるとか、そういうことがあるかもしれない。その結果、世界が、昨日より一ミリ良い方向へ進む可能性がある。

それは1人ではできない、ビジョンを持った組織で書くからこそ見える景色に違いない。いや遅い、遅すぎるけど!ほんのわずか、自分が書く意味を見つけられたような気がしている。

いつか「書いててよかった」と思える日まで

何のために書くか。それは、伝えるために、伝えたい人と繋がりを持つために書くんじゃないかな。

目に見えない想いを、”言葉”という形にすることで必要な人に届けることができるじゃん。

自分に宛てて書く日記との違いでもある。ライターは完成した記事を提出すればお金がもらえるけれど、ゴールはその先にいる人にクライアントの存在を、サービスを、商品を、届けることだろう。カメラマンやマーケターやデザイナーや編集や、記事作成に関わる人々の仕事でもある。

伝わった先に何か商品やサービスを購入して暮らしが豊かになったり、アクションが変わることで誰かを幸せにしたり、昨日よりも良い社会を作っていく。

そもそもビジネスは何だって人の悩みを解消し幸せにするためにある。中には不安を煽って購買へ誘導する文章やデザインはあるけれど、多数派じゃないと信じたい。

ライターとして書くことで飯を食う=金銭を受け取るなら、襟を正して数字を取る、結果を出すことにコミットできるようビジネスと向き合っていくべきじゃないかな。

その昔、缶コーヒーのCMで「この世界は、誰かの仕事出てきている」というキャッチコピーがあったけれど、ありゃ今振り返っても名作ですね。

いつか私にも「書いててよかった〜!」と思える日が来るのだろうか。一生に一度くらいはそんな仕事をしてみたいもんです。

それでは、また☕️

今手掛けている企業noteはこちら。よろしければぜひご一読ください!

おまけ:ライティングに効く、最近読んで良かった本

長々と書きましたが、要するに良い記事良いライターって顧客と事業への解像度が高いか、そのキャッチアップの早さで決まるんじゃないかと思うのです。

マーケティングの本ですが、「誰に・何を・どう伝えるか」が分かりやすく書いてあるのでこの2冊はライターの仕事にも役立ってるな〜と感じます。いかついけど全然難しくないよ!


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