20字小説③#小牧幸助文学賞
『Meltykiss』
ふたり、唇重ねて、寒空の下のシルエット。
『やすらぎの庭』
冬の谷間に、光差す。陽だまりの池を泳ぐ。
『冬桜の蕾咲いた』
母の誕生日祝い。ご馳走のおすそ分け嬉し。
『私たちのあおい春』
地球の籠でからから回るハムスターの如し。
『みずの暴走列車』
雨、歩道橋。飛び出したしずくが踊る午後。
『美味しいスープの適温』
温かいものは温かく、冷たいものは冷たく。
『二時間サスペンス』
謎解きのあとで、崖から飛び降りる真犯人。
『彫刻刀の行方』
時を削ってゆく。未来を掘り起こすように。
『絶滅危惧種』
天然記念物女子。丁寧にボケを拾ってよね。
『運命?』
赤い糸を手繰り寄せたら、空き缶が釣れた。
photo:見出し画像(みんなのフォトギャラリーより、山根あきら|妄想哲学者さん)
photo2:unsplash
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