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ミライ探究部とは?立ち上げまでの背景や込められている想いをご紹介!

こんにちは、ミライ探究部の西村拓真です!

今回は、ミライ探究部の設立背景についてご紹介いたします!


代表自己紹介:西村拓真について

「ミライで活きる軸を育む」を軸にしながら研究や実践を進める。東京学芸大学院修士2年。

私は東京都の3人兄弟(姉・兄・私)の末っ子として生まれました。勉強が全くできず、姉や兄と成績を比べられながら中学生生活を送りました。

やっとの思いで進学した高校では、男子校に入学したのですが、あまり馴染めず机と友達になり過ごしていました。

転機が訪れたのは、大学受験で補欠合格をした日のことでした。

あまりに嬉しかったので、中学生の時にお世話になっていた集団塾につい顔を出してしまいました。
高校生だった当時は全く通っておらず、風貌も変わり、アポ取りもせず突如現れた(おそらく)好青年の私を見て、「誰だっけ?」と言われたりしました。笑

経緯などをその場にいた先生たちと話していると、思わぬ一言をいただきました。

「うちで働いてみない?」

この一言で、全く興味がなく、少しトラウマさえあった「教育」に一歩踏み出すこととなりました。

そしてここで出会った生徒、数々の経験が、当時自分に自信が全くなく、社会や仕事に絶望して腐っていた私を大きく変えてくれました。

偏差値が上がっても、生徒からは「好きなことなんてない」「私なんて何もできない」

ミライ探究部 ワークの様子

その集団塾で出会ったひとりの生徒が、私の人生を大きく変えました。

集団塾で出会った女子中学生は、偏差値は55~60ほどでした。出された課題をしっかりとこなし、偏差値はみるみる上がっていきました。

しかし、その生徒は好きなことがなく、行きたい高校もなければやりたいこともありませんでした。

その生徒はテストの度に強いストレスを抱えるようになり、次第に目に光が差し込まなくなっていきました。

自分の好きなことは受験などでは役に立たないからと、捨て去りただ生きるために数字だけを見ていたのです。

ある日その生徒と話していると、
「死にたい」
とぽつり、生徒は言葉をこぼしました。

好きを失うことは、時に生きる理由すら失ってしまうものであることに、はっと気づかされました。

「好き」を一緒に探して見つけて「好き」をベースにチャレンジできる場が必要だと感じ、集団塾を辞めました。

大学院で深く学び、研究しながら「生徒が挑戦できる場」を増やそうと決意しました。

ちなみにその生徒はというと、集団塾を辞めた後、私がとある私立高校で学校サポート活動をさせていただいている時に偶然再会する機会がありました。

そこでは、軽音部に所属しており、人前で歌っている姿を目の当たりにし、安心するとともに、とても驚きました。

その姿を見ていて、人は好きなものを失ってはいけないし、好きなものが1つでもあれば人生を豊かなものにできることを確信しました。

自己決定と「好き」を大切にする場が無く、
自分を信頼できない中高生

日本財団「18歳意識調査」第20回 テーマ:「国や社会に対する意識」(9カ国調査)

そんなこんなで、集団塾・教育系NPO・公立/私立の中学校と高校など、様々な場所で1000人以上の生徒と出会ってきました。そこで感じたことは、中高生の彼らは日々「自信」と向き合い、戦っているということです。

ここでの自信は、言い換えると辞書の通り「自分を信頼すること」といえます。

じ‐しん【自信】
[名](スル)自分自分能力価値などを信じること自分の考えや行動が正しいと信じて疑わないこと。「—を失う」「—満々

『デジタル大辞泉』weblio辞書より引用

「自信」と向き合い、戦っているということとはどういうことか?

彼らは、意識的にも無意識的にも、自分と向き合い、自分のことを信頼できるのかどうか、を自分への期待を込めながら測っているのです。
自分とは、考え方や価値観、容姿や感情などです。

しかも中高生の頃は残酷で、自分の意思は関わらず数値化され「数値が高い方が優れている」状況で揉まれていきます。

すると、うまく肩の力を抜かなければ負のスパイラルにハマり、抜けられなくなってしまいます。

  1. 近くの他人の意見を優先しすぎてしまう

  2. 自分で意見を持つ機会が減っていく

  3. 自分で情報を取得し、自分で判断する機会が減っていく

  4. 意思決定することが苦手になっていく

  5. 誰かの意思決定(価値観)で生きていく状態となる

この過程の具体的なサインとしては、

自分自身の進路選びが出来なくなり、大人任せになる
目に光が差し込まなくなる・反応が薄くなっていく
幼少期の頃には余るほど持っていた興味・関心がどんどんと減っていく

などです。

このような生徒は実は少なくありません。

実際、データとして2019年の日本財団の意識調査が裏付けています。

2019年9月下旬から10月上旬にかけて、「18歳意識調査」が実施されました。インド、インドネシア、韓国、ベトナム、中国、イギリス、アメリカ、ドイツと日本の17~19歳各1,000人を対象に国や社会に対する意識調査の結果が上記の通りです。

自分の人生を自分で決定する経験の多少は、
「自分は大人だと思う」
「自分は責任がある社会の一員だと思う」
「自分で国や社会を変えられると思う」などに、

自分の「好き(興味)」の有無は、
「将来の夢を持っている」「自分で国や社会を変えられると思う」「自分の国に解決したい社会課題がある」などに、

表れているのではないかと考えます。

この数値は、これから長い人生を送ろうとしている子たちに当てはまると考えると、非常に申し訳なく、自分の無力感を感じてしまいます。

自分の「好き」を探して見つけて伸ばす場所「ミライ探究部」で生徒と進む

「私はこれが好きで、このような悩みごとに向き合ったことがあり、こんなことをしている」と生徒が胸を張って言える場で日本を溢れさせたい―――

私がかつてそうだったように、
自分を信頼できず、でも自分には何かあるのではないかと葛藤する生徒が減り、
自分を信頼し、思うままに挑戦できる場
を増やすべく「ミライ探究部」を立ち上げました。

ミライ探究部は、現在東京学芸大学のExplaygroundに所属しております。(詳しくはこちらをご覧ください。)

画像はホームページより引用

メンバーは東京学芸大学院・東京学芸大学の大学生・院生を中心となっています。

ミライ探究部では、「好き」で世界に触れて、世界を動かそうをスローガンに活動しております。

活動では、生徒が1~3人に分かれ、生徒の好きを見つける・増やすところから活動をしていきます。

生徒一人ひとりが気になったことから、活動テーマやゴールを設定し、1つのプロジェクトとして進めていきます。

日々メンバーと話していく中で、「好き」の向こうには人がいて、同時に誰かの困りごとに向き合えるツールであることにも気づきを得られるようサポートしていきます。

その活動の中では、「創造性・課題発見力・自己認識」をメインに、知能検査や学力検査では測定できない能力(非認知能力)を身につけることを目標としています。

「自分がただ好きだなと思ってたことで、気づいたら困っている人を助けることが出来ちゃった」

そういった経験こそが、中高生の段階ではなにより大事だと思っています。

自分の力が、誰かのためになる。

自分の周りには全力で応援してくれる大人がたくさんいる。

社会には日々誰かのために頑張っている人がたくさんいる。

そういったひとつひとつに気づくには、一歩を踏み出すことから始まります

そしてその一歩は、まずは好きなことからで充分すぎます。

大きく背伸びした”一歩”でなくてもいいのです。
まずは少しだけ足を出してみるところから。
他人と比べて”一歩”の大きさを図る必要はありません。
自分が”頑張った!”と少しでも思えるのなら、それは立派な”大きな一歩”です。

その一歩が、また一歩、そしてまた一歩とつながっていき、気づいたときには自分でも驚くような成長や変化が待っています。

私たちミライ探究部は、生徒の「好き」を一緒に探しながら、
生徒の”一歩”を全力で応援する、そんな団体です。


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