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歴史を動かした、不可能を可能にしたチームの終わり始まり
【2023世界選手権】
結果は、48年ぶりの自力でのオリンピック出場権獲得。
事実は、一次リーグ敗退の、17~32位順位決定リーグ戦での戦い。
バスケはミニバスから考えると、男女ともに競技人口の多いスポーツ。かつ点を沢山取った方が勝つという単純明快なルールのため、体育の授業しかやったことないという人でも、わかりやすいスポーツだ。
アメリカやヨーロッパのように、体格に優れ、身体能力も桁違いのチームが、ミラクルプレーを連発するさまは圧巻だ。
しかしながら、3Pシュートを武器に、圧倒的な身体差をものともせず、タフな運動量をひっさげ、自分たちの戦術を追求し、戦い抜いたアカツキジャパンの試合展開は、観るものを飽きさせない、むしろワクワクさせた。
「パリオリンピック出場権獲得」が目標であり、今回のチームでそれが達成できた。
パリオリンピックまで、
あと1年しかない?
まだ1年もある?
スカウティングされ、対策され、勢いや能力、努力だけで勝てる世界ではない場所にいよいよトライできるチャンスを勝ち取った。
ちょいとここで、他の競技に目を向けたい。チームスポーツは例えばサッカー、バレーボール、野球、ラグビーなど、すでに世界で結果を出し続けている競技が日本にはある。
ではそれらの競技で、今回の結果であれば、逆に叩かれたであろうことは、想像にかたくない。そう、国内においても世界に対して、バスケはただ土俵に上がれただけなのだ、しかもやっと。
さらに世の中は、スポーツに興味がある人ばかりではない。こちらの正義は、相手にとっては違和感でしかなく、相手にとっても正義があることを決して忘れてはならない。そこに人間的な成長があるからこそ、お互いを理解しあい、尊重しあい、多様性を認め合うことができるのだ。
終わり始まりなのだ。
過去を必要以上に意識することはない。なぜならその時そうだった、ただそれだけだから。かといって、 未来に希望を持ちすぎるのもそれはお門違いだ。なぜなら、過去の人はみんなそれで跳ね返されてきたからだ。レジェンドと呼ばれている人さえそうだ。
不可能を可能にするには、あらゆる痛みを伴う。我慢を伴う。忍耐を伴う。そして自分たちの努力で磨き上げてきた強くて太いバネが爆発する時に、結果を伴う。
にわかファンだけではなく、でもにわかファンがいないと興行的に成り立たないスポーツビジネス的な現実もありつつの、コアファンとの共生も今後の課題。コアファンは絶対に裏切らない。なぜなら、バスケが好きだから。アニメがなくても、スターがいなくても、昔からバスケが好きなのだ。
さて、これからはBリーグの準備。休む暇もなく、自チームでの活動がすでに始まっていて、長いシーズンを戦い、そしてパリオリンピックを迎える。サッカーでも野球でも、世界の名だたる名門クラブにチームに所属している日本人が増えてきた。
終わり始まり。
心身ともに強い人だけが勝ち残る。それは、競争激化があってこそ、自覚も芽生え、レベルアップにつながる。
終わり始まり。
ここからだ。本当の苦労、そして勝負はここからだ。出場権獲得し、出ることが目標のまま、そんな結果を誰も望んではいない。そんなチームを応援する人はいない。
日本の終わり始まりだ。
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