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初めてのファンクラブ入会ー宝塚歌劇の情報源ー

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「あの真ん中に立ってる人じゃない、
私が気になるのはあの左の人」


それがそのスターさんとの出会いだった。
母は舞台の真ん中の人に夢中だったけれど
眩しいほどのスポットライトが当たるその人より
不思議なことに、私にとっては薄暗い照明のなか一生懸命踊るその人に目が行く。


「ああ、この人のこともっと知りたい」

それが宝塚スターを好きになる
ということに随分たったあと気づくこととなる。




私はまずは宝塚ってどんなところ?ということから勉強することにした。


そうして本(雑誌)がある、ということに気づく。
宝塚おとめ歌劇宝塚GRAPH(グラフ)


当時はフォーサムという写真雑誌もあった。
その後変わってル・サンクという写真雑誌が発売されるようになる。



あとは現在でも続いている
WOWOW で「宝塚プルミエール」「宝塚への招待」が放送されていた。
ただしこれはWOWOWを入れなければならないというハードルがあったため
私のお財布事情により除外となった。


ということで当時はこれしか情報源が無かった。
が、その後タカラヅカスカイステージが始まり
インターネットも浸透し情報源が格段に広がることになる。


2022年現在ではそのほかに
U-NEXT(ユーネクスト)
NHK BSプレミアム
TOKYO MX 
「宝塚カフェブレイク」

で放送されている。

とくにU-NEXT(ユーネクスト)では
一部の現在上演されている舞台をリアルタイムに放送しているのだから驚きだ。
いま宝塚のファンになったら必ず加入していたに違いない。




話しは戻って、
当時の私は本から得る情報でなんとかしのいでいたが
それにも限界が来ることとなる。

「ファンクラブに入ろう」


まずはファンクラブに入ることにする。
が、入り方がわからない。
当時の状況はあまり深く覚えていないが、きっと誰かに聞いたんだと思う。
「スタッフらしき人に声をかける」ということを。

当時から舞台の開演前にファンクラブ会員の行列ができている場所があった。
よく見ると立札が置いてある。
スターさんの名前だ。
あの名前をたどった先にいる人に声をかければいい。


私が気になっていた人は当時4番手だった。
これから真ん中で輝く人になるかどうかは活躍次第、
まだ未知数だ。

4番手のテーブルはずいぶん端っこのほうにあった。
柱の陰からずっと覗いていたのだが、
開演30分くらい前にはその周辺は殺気立ってとても声を掛けられる雰囲気ではなくなっていた。


しかたなく別の日に声をかけることにした。
宝塚ファンになるということは、
こうやって非効率なことを繰り返しながら勉強することだということにも気づいてきた。




無事、スタッフらしき人から入会案内をもらう頃には、
ファンクラブというものがどういった活動をしているのかわかりかけてきた。


「どうもみんな並んでスターさんをお迎えするらしい」


あの劇場前で立ったり座ったり
めっちゃ規律正しく整列している人たちは
ファンクラブの会員さんたちだ。

スターさんが出てくると(もしくは劇場に入る前)
手紙を渡せるシステムらしい。

ファンクラブに入っていなかったら手紙やプレゼントはすべて郵送だ。

「スターさんに直接手紙が渡せる」

好きなスターさんができた、少しでもお近づきになりたい
そんな人にとってはこれはすごいお得なシステムだ。


ちなみに私の母は
「大好きな人は舞台上だけで見ていたい」というタイプなので
出待ち入待ちにはまったく興味がなかった。
ましてファンクラブに入会もまったく考えていないようだ。

たまに貸し切り公演で「スター直筆サイン入り色紙」というものが当たるのだがそれも全く興味がなかった。


私はというと母とはまったく正反対で、
スターさんのことをもっと知りたいし、そばで見てみたかった。
私生活が垣間見れる「歌劇」のコラムなどは穴があくほど読んだ。


こうして当時4番手のスターさんのファンクラブ会員になり
4年間応援することとなった。









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