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「信長を殺した男」10冊ください。(3)

これは、一人の推しバカの「信殺」布教活動記録である。(全3回)
「信長を殺した男」10冊ください。(1)
「信長を殺した男」10冊ください。(2)
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やがて、特設売場を作ったり、サイン本を置いたりする書店の情報が、次々とネットに上がるようになった。
首都圏の大手書店だけじゃなく、地方の書店さんもだ。
(【2018.11.19追記】ツッコまれないうちに補足しますが、これは2018年4月に2020年大河ドラマの主人公が明智光秀に決まったことが主要因です。決して1人の不審客の影響ではありません。)

サイン本は返本がきかない。発注担当者もリスクを負う。
そのリスクを負ってでも欲しいという書店さんの覚悟に、藤堂先生は全力で応えてくださった。
噂によると、書店に送ったサイン本は1000冊に届くらしい。
気概と熱意が成せる業だ。

サイン本や特典ペーパーについては、制作労力への対価について様々な議論があるが、ここでその是非を論ずるつもりはない。
ただ、一つ言えることは、どの書店員さんも「この作品が好きだから何としても売りたい」という気持ちがネット上にあふれていたことだ。

いざとなれば自分が買い取る、と上司に直談判した方もいた。
Twitterやブログの文面から、売場の画像から、書店員さんの想いが伝わってきた。

書店員さんが推してくれれば、店頭での露出が増える。
この時点で、発行部数は30万部を超えていた。
だがTwitter上で感想をつぶやく人は増えてこない。客層が少し違うらしい。
見方を変えると、伸びしろがまだあるということだ。

ブレイクまであと一歩。
あとは漫画好きな有名人の一押しがあれば…
そう、バーフバリ旋風におけるライムスター宇多丸砲だ。

そして、そのときがやってきた。

8月前半、麒麟の川島明さんがテレビ番組「王様のブランチ」で信殺を激賞くださった。

密林の在庫が切れた。

Twitterで「読んだ。面白かった。続きが気になって仕方がない。」というツイートが次々と流れだした。
9/20の4巻の発売を待たずして、雑誌に50万部突破の速報が載った。

ありがとう、川島さん、本当にありがとう!!!(号泣)!!!

私の気持ちを全部代弁してくれてた!!!
あなたは信殺の宣伝部長だ!
でも私、芸能界事情に疎くて、今まで全く存在を知らなかったことを告白します…ゴメンナサイ…(汗)

その川島さんが、日経エンタテインメント!12月号でふたたび信殺を推薦してくれた。そこに信殺を買った経緯が載っていた

記事を読んで、私は少し泣いた。
仕事で移動中、品川の駅ナカ書店で見かけて手に取ってくれていたのだ。

私が駅ナカ店舗で10冊買い続けたことと、川島さんの目に留まったことに因果関係はない。

でも、自分の脳内妄想はあながち的外れではなかった。
実際に想像した通りの経緯で買ってくれた人がいた!
そして多分、駅ナカ書店さんは初めからこのことに気づいていたよね、そうだよね…

他の書店さんも、私が3冊ずつ買ったから気にかけてくれたわけじゃないだろう。
日本のどこかで、私と同じように信殺を応援している人がいて、そういう人たちの想いが、全国の書店員さんの心を動かしたに違いない。

その原動力はもちろん、作品が持つポテンシャルの高さ。

内容については、ここでは語らない。
ネット上の感想も賛否両論いろいろあるけど、自分の目で確かめるのが一番だもんね。

ただ、買うときにひとつだけお願いがあります。
青年雑誌で連載していることもあり、映画のR15指定くらいの結構過激な表現があります。
お子さんが読みたいと言ったときは、そのあたり、ご家族の方が考慮してあげてくださいね。

1巻が重版されて喜んでいた頃が懐かしい。
ミリオンセラーは雲の上の数字じゃなくなった。
応援してくれる人も増えた。

そして、河出書房新社さんと秋田書店さんのコラボによる、
光秀プロジェクトも始まった。

私は次の妄想に向かって突き進む。
それはもちろん、信長を殺した男のメディアミックス。

推し活、まだまだ道半ば。

(了)

#信長を殺した男 , #藤堂裕 , #明智憲三郎 , #明智光秀 , #麒麟 , #漫画 , #エッセイ , #書店 , #駅ナカ , #歴史 , #戦国時代 , #日経エンタテインメント

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