”毒親“に関して若い人達に知って欲しい

“機能不全家族、毒親“ という言葉に関しては、私が最も苦しんでいた約15年前と比べて、幸い認知度がだいぶ上がりました。
本がたくさん出ていますし、テレビでも特集が組まれました。ネットで検索すれば当たり前に出てくる言葉になりました。

毒親問題は昔から日本にもずっとあるとは思うのですが、今後もっと増えてくるような気がしてなりません。

理由として、少子化が進み1人の子供に親の関心が向きやすくなりがちであること、競争社会の激化や承認欲求の異常な高まり(親の承認欲求の道具として子供が被害を受ける)などが考えられるためです。

そして、毒親問題は少子化にも多少関与しているような気がするのです。


無償で自分の存在を認めてもらえて、愛してもらえる関係なんて、実の家族以外はありえないです。
ですので、幼少期に無償で認めてもらったり、愛してもらったことがないと、心の拠り所がなくてぐらぐらなまま生きていくことになります。
手探りで生きていく、とでもいうのでしょうか…


親が毒親であることは、人生にとても大きく関わる問題です。正直、中年期以降になっても苦しんでいる方も多いと思います。
私も30代になっても、いまだにこの問題とたまに向き合わざるをえないことがあります。

この問題を抱えていることで、本来の自分を取り戻せないまま、長い間つらい思いをして過ごす人がいるのです。
家族に恵まれた人に分かってもらうことはなかなか難しいのですが…




周りの友達が楽しそうにしている20歳前後、私は自分が何に悩んでいるかも分からないけれど常に漠然とした不安がありました。
いつも自信がなくて、どうやら自分は周りのみんなと違う、でも何が違うんだろう?上手く言葉にできない、これっていつまで続くんだろう…と常に悩んでいました。
その他にもお金がなくて悩んでいたり、親族の問題や介護問題に巻き込まれたり…

常に疲れていて、とてもじゃないですが、恋愛やおしゃれ、将来やりたいことを考えたり、楽しいことに費やす心の余裕がありませんでした。
周りのみんなが眩しかった。

大学生の時、ネットで自分と同じような境遇の人がいないか検索しました。
”もしいたら会ってみたい…。どうやって苦しみから抜け出したか聞いてみたい。“という一心でした。
そこで出会った言葉が”毒親”でした。
”ああ…自分の親の事を端的に表す言葉はこれだ。探していた言葉はこれだったんだ。”と、涙が出ました。


どうか学生さんに”機能不全家族、毒親“に関して周知されて欲しいな、と思います。

自分が当たり前と思っているものは、本当に健全なのだろうか。
親に虐げられたり、傷つけられたり、言いたいことを我慢したり、親の言いなりになる状況が日常になっていないかどうか。
家族全体の在り方はどうだろうか。
自分の家族が機能不全家族であるかどうか、親はいわゆる毒親なのか。

自分の家族の現状や自分と親との関係性をしっかり考えてもらうきっかけが、義務教育中や進路決定前に学生さんにあるといいなぁ、と思います。

子供は自分が育った家庭がスタンダードだと思いがちですし、疑問を抱きづらいと思うのです。

本当なら問題提起されるよりも、生育課程で自分でもがいて気付くほうがいいのかもしれませんが、それだと中年期まで気付かない人が出てくると思うのです。

問題に向き合うのはとてもしんどいかもしれないけれど、早く気付けば早く人生をやり直せる。

自分が学生だった時に、学校でそういう取り組みがあったら良かったなあ、と思うのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?