フィンランドの全国統一試験

今年もセンター試験が終わりました。受験生、関係者の皆さま、お疲れさまでした。

上の写真は、フィンランドの全国統一試験前日の準備の様子です。2017年にフィンランドの高等学校を視察した時に撮影したものです。センター試験と同じく、大学入試の一部(orそのもの)にもなりますが、高校卒業試験+大学入学資格試験なので、会場は高校です。

テストはPCを使うらしく、会場の体育館は配線だらけ。転びそうで、おっかなびっくり。Digital Testの実施状況は科目によって異なります。

フィンランドの学校にはテストがない！と言われますが、視察した複数の高校では、この試験に徐々に準備していく意味合いもあり、むしろテストを結構多くやっているようでした。

フィンランドの教育省の人が「フィンランドの教育と日本の教育は似てる」と言っていた、という話を聞きました。私も、相対的に見ると、実はかなり近いと思います。

フィンランドと日本を2カ国で比較したら、もちろん沢山違いはあります。

最も違いを感じるのは、教育をどれくらい重視しているか、というところではありますが、この試験もかなりの長丁場。1日1科目6時間。試験時間1分不足で再試験、が全国規模で報道されている日本とは随分違います。

鈴木ら(2011）によると、採点は、会場校つまり高校の教科担任と、試験の主催者。(digital化以降にどうしているかは不明。)

大学入学共通テストまであと2年。高校の教育を変えるには、大学入試を変える必要があることは、疑いはないでしょう。一方で会場が、高校の外である限り、時間的にも制約があり、いずれ、もっと高校がダイレクトに関わることを考えても良いのかもしれない、と感じました。

参考文献

1)YLIOPPILASTUTKINTOLAUTAKUNTA: Description of tests,https://www.ylioppilastutkinto.fi/en/matriculation-examination/the-examination/description-of-tests, 2019.1.21閲覧

2)鈴木誠:フィンランドの大学入学資格試験(諸外国では大学への入学を許可するためにどのような制度を設けているか(その7)),化学と教育,59巻,2号,pp.107-110, 2011

#フィンランドの教育 #フィンランド #フィンランドの学校 #センター試験 #学校建築 #教育 #教育環境 #海外の学校 #高校 #高等学校 #大学入試 #高大接続 #高大接続改革 #大学入試改革 #大学入試