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ドラマで勉強「光る君へ(第32話)」

ブログからの転記です。
ブログでのタイトルは「晴明が還っていったかもしれない蟹座」

やっと「虎に翼」以外のことも書けた。

「光る君へ」で安倍晴明が亡くなってしまいましたね。
星読み師(今でいう天文学者)として生涯を全うした晴明にピッタリの演出で美しかった。

最後に目を開けた時、部屋の布団の中にいるにも関わらず、瞳には宇宙が。

彼にはどこにいても星が見えていたのか、星に一体化されたのか。
DAIKIさんが演じる須麻流と一緒に宇宙に還ったのだと解釈しています。

悪友であった藤原兼家(段田安則)と真逆の最後でしたね。
兼家が亡くなる回は「第14回・星落ちてなお」。

晴明は兼家を星と見立て「今宵、星は堕ちる。次なるものも長くはあるまい」と予言をする。
え?という顔をする須麻流。

既に痴呆が入りつつある兼家。
強引な手腕で上り詰めたので敵は沢山。
美しい三日月を見てフラフラと庭に出て、満足げな顔をする兼家。

その月が真っ赤に変わり、兼家の目から生気が失われていく。
明子の呪詛のせいか、寿命なのか分かりませんが、布団の上ではなく、明け方に道長に見つかるまで一人で野晒しになっていた兼家。

晴明はちゃんと畳の上で亡くなりました。
その後、皆既月食がおきます。

以下は「月刊星ナビ」さん、画像はネットからの情報を借りていきます。

安倍晴明が没したのは西暦1005年10月31日らしいです。
その時の天体の配置。

右から木星、土星、火星、金星が一列に並んでいて凄くないですか?
何がどう凄いは置いておいて、へー!と思いました。

「光る君へ」は「月」がキーアイテム。

月食もちょいちょい出てきたので、占星術ソフトで当時の空を見ようと思ったら昔すぎてソフトにはデータが入っていなかった。

晴明が亡くなった時の画面。
晴明も須麻流も動かず、ゆっくりと星空が動いていました。

画面は「うしかい座」から「牡牛座」まで。オリオン座もありますね。

非常に下手くそで申し訳ありませんが。
木星は双子座に、蟹座を挟んで獅子座の近くに土星、乙女座に火星、そして金星。蟹座が中央。

蟹座の星空。

もう少しわかりやすく図にしたもの。

蟹座の中央には小さい四角形があり、この中にM44・プレセベ星団があります。
蟹味噌の部分ですね。

プレセベ星団は中国では「積尸気(ししき)」または「積屍気(せきしき)」と呼ばれ、亡くなった人の魂が集まる、あるいは魂が天に昇っていく際に通過する場所だと考えられていました。

旧暦を使う宿曜では「鬼宿」、魂緒の星、魂讚星だそうです。

ドラマではその辺も調べているんでしょうね。
西暦1005年10月31日が本当で、その時の星空だとすると。

星読み師が星に還っていったのだと思わずにはいられない。

そして、現在の占星術で蟹座。
愛、母性、家族などのキーワードもあります。

また「帰っていく場所」「オカルト」という意味もあります。

「家」は毎日帰る場所。
そして人生の最後に帰る場所でもある。

蟹座の位置はホロスコープの底辺。
人間の木の根っこのような場所。

根っこはルーツであり、もし自分の元を辿るとするとルーツを探ることは避けられない。
自分も次の世代のルーツになる。

魚座も魂が帰る場所ですが、ここは清められる感じ。
蟹座はもう少し生々しいものが折り重なっているイメージかな。

東洋・西洋ともプレセベ星団との意味の繋がりは調査不足(知識不足)。
色々な意味で「へー」が多かった回でした。

「オカルト」については「蟹座は家族の問題が終わったらオカルトになる」と教えて貰いました。

蟹座の守護星は月。
月の意味するものも蟹座と似ているのですが。

母や母的なこと、母との関係。
妻や妻的なこと。
そして月のもの、生理。

それらの問題が終わったら、オカルトというか神秘の門が開かれる。
閉経も関係ありそうです。

そういう世界に興味が出たり、多少直感が冴えたりするかもしれない。
「見えない世界」というのは「私はどこに向かうのか」という問いに対して興味が出るものでは?

なので家族の問題も含め自分の「終わり」が見えてこその「オカルト」なのかも。
生理、閉経はとても興味深い。

大切な機能ではあるけど、正直面倒いし、人によってはその期間、動けないほど辛い。気分が上下する人もいますね。

自分では生理の時期、それに伴った気持ちの上下、身体の重さ。
全てコントロール出来ないもの。

面倒な生理は生殖能力がある証拠。
家族を作る・繋げる時に必要な機能です。

男女の関係も含めてどうしても体に引っ張られます。

閉経は「家族を作る機能(肉体的にも、役割的にも)」からの卒業、ということかもしれませんね。

閉経前の月。「18番・月」

赤い波形は生理の色、生理のバイオリズム(サイクル)
青はリンパの色と言われています。

閉経後の月。「2番・女司祭」。
月が対応しています。

タロットに当てはめるとオカルトというか直感的なものがクリアになるのかな、という感じがします。

「2番・女司祭」は処女性を表します。
閉経を迎えてまたこのカードに戻るんですね。

ドラマに話を戻しますが。

ネットでググると「日本から見える蟹座の時期に見える空」は星座的にはその前の双子座、次の獅子座。そしてオリオン座辺りまで。

ドラマで映されたのはもっと広範囲。
晴明の上に煌めいた宇宙は地球上から見たものではないことが分かります。

最後に良き言葉を残してくれました。

私は今宵死にまする。
ようやく光を手に入れられましたな。
これで中宮様も盤石でございます。
(中略)
ただ一つ。
光が強ければ闇も濃くなります。
そのことだけはお忘れ無く。

呪詛も祈祷も人の心のありようなのでございますよ。
私が何もせずとも人の心が勝手に震えるのでございます。

「光る君へ」は光源氏の話ではなく、それぞれにとっての「光る君」のお話ですね。
清少納言と定子様のような。
道長にとっての光る君はまひろ(紫式部)

光が強ければ闇も濃くなります。

これはまひろが光れば嫉妬される、ということだけでは無さそう。
自分の光る君が己の人生を生きられるようにせっせと動く道長。

怒るのも漢文も苦手、政治にも興味がなかった三郎が今や最高権力者。
仕事に対しては堅実で淡々としたスタンスですが、まひろへの熱量は全く違う。

光る君(まひろ)を濁りない光にしようと思えば思うほど自分は闇の部分を出していくことになるのだろうか。
好きではない言葉ですが闇落ち的な。自分が影となり、闇になって光をより輝かせる。

有名な望月の詩がどのような状況で、どのような心境で読まれるのか。
今から楽しみです。

第6話で兄・道兼が「一族の影は同じ方向を向いている」と道長に伝えました。 

自分だけが違う立ち位置にいると思うなよ。
足元を見れば同じ影を持っているではないか、ということですね。

心のありよう、勝手に震える

感情は勝手に動く。
気は心、というやつでしょうか。

猜疑心、嫉妬、怒りなどの感情は自分自身で作り出し、妄想や想像を掻き立てる。
喜びや幸せ感も個々人の捉え方、ということですね。

でも感情は人間には手強い相手。

あ、そうそう。
「虎に翼」の寅子、「光る君へ」のまひろ。

仕事を持ち、それが天職だった場合。
シングルマザーは子との関係が上手くいかない。
平安時代も昭和も同じでした。

功績を残した人、開拓した人。
天命というか使命があるので、360度満点は難しいですよね。

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