新しいお父さん

お母さんは結婚しないの？
昨日の夕方、妙子が突如として聞いた。
リクエストでタラコパスタにして、
最近味がどんどん濃くなって来ているよ、と怖い指摘をされて、
ごめん、ぬちまーすの後に物足りなくて麺つゆも足したの、と答えた、その後。

結婚して欲しいの？と逆に聞いてみた。
そうしたら
うん、新しいお父さんが欲しい、
お母さんは、どんなお父さんがいい？、と。

そうだなあ、穏やかで、家族を大事にできる人かなあ、と私。

めっちゃ普通、当たり前だね　

当たり前なことって難しいもん
当たり前を続けることがね
妙子は？

妙子は、一緒に暮らせるお父さんが欲しい

そっか、そうだよねえ……

あとさ、病気になったらちゃんと治す人
心の病気でも、カウンセラーに聞いて貰って、薬もあるんだし

うん、ほんとにそうだわ

お母さんの友達だって、病院行って治したんでしょ

そうよ
何人も知ってる、心の病気になる人っていっぱいいるの
治した人もいっぱいいるんだよ

“一緒に暮らせるお父さん”が欲しい
娘はもっと幼い時から時折口にしており、
かと言って私はこの要望に慣れることはなく、
結局毎回たじろぎながら、答えを探す。
娘は、答えなんて求めていないのかもしれない。
それなら少しだけ、救われる。

新しいお父さん、売っていたらいいのに
改めてどんな人がいいか、考える。
気をてらわない、普通の感じで、
返品可能で（ここ重要）、
返送料は無料で（うちは結構な金額がかかりましてね…）
そうそう、よく笑う人がいい（大事中の大事！）

いやいや、妙子が新しいお母さんも欲しいって思っていたらどうしよう。
この数週間の私のダメっぷり、疲れっぷり
ーおかげで少し仕事を減らし、ブログを書き始めることになったのだけどー
妙子との今までにない険悪な喧嘩、

ああ、葛藤を抱かれているのは私もだ、
大いにありうる。
ありうるじゃなく、ほぼ間違いない。
せめて、古いお母さんもまあまあ好きだと思って欲しい。
呑気に新しいお父さんについて考えている場合ではないみたい。