記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

BOOK#20「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」

●今回読んだ本

「コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法」―名和高司著(出版社:ディスカバー21 |2018年07月12日発行)

●内容メモ #ネタバレ

▽人が動く動機
・達成感
なぜその目標を達成することが重要なのかが共有できなければ、組織メンバーをその気にさせるのは困難。また、目標が達成されてしまうと、次の目標が必要になってくる。
・危機感
人を追い立てやすい。現状維持ではだめになるということが明確になれば、人は変化せざるを得ないと腹をくくる。たとえ、危機感で突き動かされても、危機が通り過ぎれば、また現状維持の心地よい世界(Comfortzone)に戻ってしまう
・使命感
組織全員をその気にさせやすい。そもそも自分たちは何のために存在するのか。世の中にどのように役立ちたいのか。そのような意識を共有できれば、ひとりひとりが自分事として変革に取り組むようになる。

▽左脳と右脳の連結力
左脳(ロジカル)と右脳(クリエイティブ)の連結が非常に重要。左脳のロジックを、右脳のクリエイティビティでワープさせる

▽脳内ずらし
(1)空間軸ずらし
異なる業界を並べて連想ゲーム
(2)時間軸ずらし
究極からの逆算。今見えているものだけで判断しない

▽森羅万象の連想力(コンバージェンス)
後天的に身につくイノベーションを起こす能力
(1)質問力
(2)観察力
(3)実験力
(4)人脈力
(5)(上記4つを)関連付ける力

▽「フレーマー」(構造主義者)症候群
(1)構造化にはどうしても二軸が必要
(2)フレーム(枠)があるからこそ固定概念がわかり、この枠を超えたところにこそイノベーションがある
(3)進化の三形態(深化・伸化・新化)

▽ESG経営
マルチ・ステークホルダーとの関係を考えること。企業は単に利益を求めていればいいわけではなく、EとSとGの3つもバランスをとっていかなければならない。そして、それが株価にも大きく影響する。
E:エンバイロメント(環境)
S:ソーシャル(社会)
G:ガバナンス(組織の統治プロセス)

▽トライアンドラーン
プランニングに時間をかけずにまず実践してみる。するとマーケットが反応するので、それを素早く読み取って次のアクションをとる
・MVP
完成品とは程遠くても、そこそこの仕上がりであれば市場に出す。自発的にテストユーザーとして使っている。それが前提。自分たち(アーリーアダプター)の声を反映させてバージョンアップできるメリットがある。
・リーンアンドスケール
リーンスタートアップですら、既に古くなりつつある。小さく生むものの、そのあとガンガンとスケールアップさせる。0から1、1から10、10から100と一桁ずつ、超スピードで規模を上げていく。

▽ビジネスパーソンとしての基本的能力
・洞察力
・共感力
・人間力
・セレンディピティ

▽成長の限界を超える
・インプット時間の規定
ギリギリまで働かない

・インプットタスクの絞り込み
(1)JTインターナショナル(スイス)
会議を開くためには、会議の目的、決定事項、その結果どんな結論が生まれたかの3つをきちんと報告する義務がある。この3つが出せないとそもそも会議をさせてもらえない。
(2)処理すべきタスクの優先順位決め
仕事が来た順番ではなく、インパクトがあって、かつ自分らしい能力が生かせるものを優先させる
(3)業務の標準化が必須
自分でしかできないところは磨きをかけつつ、それを再現性のプロセスに落とし込む。その結果、標準化、共有化が進む。

・プロダクティビティ(生産性)の向上
志、目的(Purpose)に火をつける。やらされ仕事が自分事になり、一歩踏み出す(pivot)勇気が内側から湧いてくる。働き方改革ではなく、働き甲斐改革こそが本来目指すべき姿である

▽マズローの5段階欲求
マズロー自身、死際に「自己超越」という第6段階を付け加えたという。この段階にあって初めて、「自分を通じて未来が出現する」状況に到達するはず。自己実現は、自分の器が満たされている状態だ。その中身を無にして、本来の目的に向かって深く、沈み込んでいく。そして、その深みで得た本質を、もう一度現実に戻って実現していく

●その他

▽なぜ読みたいと思ったのか
コンサル力を高めたい

▽興味を持ったきっかけ
コンサルティングの考え方はどんなことにも不可欠だと思っているから

▽この本を読むことの意義
コンサルの手法を得ることで、より頭の中を整理し、様々な着眼点を持ち、自分なりの意見を持ち、より生きやすい人生を歩む

▽どんな本の内容だと思って手に取ったのか
コンサル手法を学べる本だと思って

▽実際読んでみてどんな本だったのか
思考のヒントや整理方法、また過程で着眼すべき点を学べる本。右脳と左脳のどちらか一方で考えるのではなく、右脳と左脳の両方を行き来しながらひとつのことを考える必要性について語っている部分はとても印象に残った。
また、JTインターナショナルの会議の考え方については、ぜひとも多くの人に読んでもらいたい。会議の必要性がないにもかかわらず、定例会議を行うことのムダさほど、日頃の情報交換習慣のなさを露呈しているとしか思えない。また、日頃の情報交換習慣がない中で、会議を行ったところで結局生産性の高い有意義な意見なんて集まらないことをもっと理解すべきだと思う!

▽タイトルをつけ直す(要約)とすると?
左脳と右脳の連結力を鍛える、脳内ずらしテクニック

▽知らなかった単語(用語)について
・マズローの自己超越という6段階目があるという話は初耳だったので、衝撃的だった。学んで終わりではなく、常に自分の脳にある情報を更新する必要性を感じた。

●Amazon


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?