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継続出来るなら、力にしろ。

「苦しくても這いつくばっても
 継続せよ。」
私はそんな考えの持ち主では
ありません。


時代が違う、と思います。
苦しくなくても
他にやりたいことが出来たなら、
やるべきことに気づいたなら、
「やめる勇気」を持って
切り替える。
これが大事だと思います。


だけど一方で
そこにいられるのなら、
熱意や愛情や興味などがあるのなら、
多少の壁はあっても継続する。
これは、ことのほか重要であると
思うのも事実です。


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「喧嘩ばかりしている」
と思われそうですね。


以前、勤務先の学校には
エレベーターがない
とお話しました。


正確には、
1号館にありません。


コロナ禍の前は教師のみ
本館にある大学(別法人)の
エレベーターを使い、
1号館への連絡通路を通って
上の階へ行っていました。



ところがコロナ禍に入ってから
大学がずっとオンライン授業のため、
所有権が大学側にある
エレベーターは使わないで下さい。
とのことになりました。



私はかつてより
階段を利用していましたし
構わないのですが、
この学校の教師は
70代以上の先生方が
とても多いのです。



階段を上って行くと
70代の先生が
3階と4階の間の踊り場で
小休止されているのを
よくお見かけします。


併設の日本語学校の一部は
5階を使用しているのですが、
そこの担任は70代後半のT先生です。


両膝を手術された先生も
いらっしゃいます。


いくらお元気とは言え
大変だよなぁ、と思い
留学生統括の先生に
相談してみました。


我々若い(つもりの)ものは
運動だと思って
階段を使用するので、
例えば60代以上の
先生方限定などで
エレベーター使用を
許可して頂けませんか?


全員に周知しなくても
対象の先生のみ口頭で
許可しても良いと思います。


という感じで。


別にどなたから
「階段が辛い」と言われた訳ではなく、
完全なる私のお節介なのですが。


それに対するお返事が、これ。


「管轄が違うので、無理です。
 大変ならコマ数を
 減らして頂くか
 辞めて頂くしかないですね。」


......えっ???


ちょっと大学側に
「お年を召した先生方にだけ
 エレベーター貸して〜」
と言えば済む話じゃないの?
或いは書類1枚書くとか?



今だって止まっている訳じゃない。
大学側の先生方、
使っていらっしゃいますよね?
エレベーター、普通に動いていますけど?



「嫌なら辞めろ」って聞こえますが。
70代以上の先生方がお辞めになったら、
この学校、やっていけませんよね?


日本語学校の担任の高齢のT先生、
勤続40年近いですよね?
日本語学校を立ち上げられたのも、
中身を作られたのも、
T先生ですよね?


大事にされないのですか?


代わりは幾らでもいるって
口ぶりですが、
いつもお一人
退職されただけで、
大変困っていらっしゃいますよね?



腑に落ちない。



今どき80歳近い方を
5階まで階段で歩かせるなんて。



そんな訳で例の
何度かnoteにも登場して頂いた
偉大なる私の師、O先生に
相談してみました。


すると、


「裏ルートで使えるように
しておくわ」


裏ルート???
そんなのあるの???


「みおいち先生ね、
 私が何年この学校に
 いると思ってるの?」


えぇと、私がもうすぐ
10年目なので、
O先生はそろそろ30年程かしら。



継続の力の偉大さを
思い知らされました。



多分ね、
ただ継続しただけでは
駄目なのでしょう。



O先生は、
現場の意見を日々
教務に通され、
かと言って教務側の
敵になることなく
日常で思いやり支え合って、
そうやって長きに渡り一歩一歩
コネクションを
作られて来たのでしょう。



たった10年選手の
私には持ち合わせていない
この力。
これぞしっかりと継続されたことの
恩恵だと思います。



私もボヤッとしていたら
いけませんね。
継続を力に出来るように
日々少しずつ、
前進しないとね。

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