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娘が生きた記録

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先天性表皮水疱症の娘が頑張って生きた210日間。
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2021年5月の記事一覧

よく頑張ったね

血が止まらない退院後、やはり出血がなかなか止まりません。糜爛にうっすら膜ができていても(フィブリン膜?)タオルなどで軽く抑えるだけでもすぐ剥がれてしまい、そこから出血し始めます。病院でもらったカルトスタットで止血を試みますが、何枚変えても止まらないこともありました。一方、呼吸はこわいくらい静かになっていました。モルヒネのお薬を始めてからよく眠るようになったのですが、睡眠中は息が止まっているのではと

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在宅酸素と最後の輸血

悪循環が止まらない退院して顔色がよかったのはほんの1週間くらい。処置中の出血量がすごくて、あっという間に輸血・点滴の貯金はなくなってしまいました。血がなくなると、処置中も出血しなくなるんですよね・・・出血が少ないと処置はしやすいのだけど、本当に悪循環。そして、退院から2週間後の外来でアルブミンの点滴をしてもらいます。でも、点滴をしても元気になることはもうなくて、パンパンに浮腫んだ顔は真っ白。次の外

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ハーフバースデー

ハーフバースデー

いつまで生きられるだろう表皮水疱症でいくつかある病型のなかでも、娘はほぼ全例が感染症などで1歳未満で亡くなる「重症汎発型 接合部型表皮水疱症(ヘルリッツ型)」。"ほぼ”というのは、3歳くらいまで生きた子もいたみたい。

NICUに入院中は大きな水疱も糜爛も次々できていて、こんな状態で自宅に戻って、感染を防ぐなんてできる気がしなくて。自分の子だけは大丈夫かもなんて楽観視もできるはずなく、退院したのは

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呼吸がおかしい

呼吸がおかしい

「最後」はどうやって決めるのかNICUを卒業してから約3か月間で入院での輸血と点滴2回、外来での点滴も2回。輸血や点滴のたびに元気にはなるものの、その元気が持続できる期間がだんだん短くなってきました。

産まれた当初、夏にはお別れだと思っていたのに、自宅で生活を始めてからはミルクもたくさん飲めて、みるみるうちに傷が治り始め、もしかしたらこのまま1歳まで生きられるのかもと淡い期待をしていました。その

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皮膚処置に使っていたもの

皮膚処置に使っていたもの

娘が使っていた被覆材と軟膏などを記録しておこうと思います。

被覆材全身には使う場所に合わせてカットしたメピレックスライトを使用。訪問看護師さんやヘルパーさんに手伝ってもらう時にわかりやすいように、どの部位に貼るのかをマジックで記入していました。↓

背中・腰に貼る被覆材には、線を引いて中心からずれないように。ずれるときれいに覆えないので。↓

腕・脚の関節の部分が難しく、なるべくフィットするよう

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