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ハーフバースデー

いつまで生きられるだろう

表皮水疱症でいくつかある病型のなかでも、娘はほぼ全例が感染症などで1歳未満で亡くなる「重症汎発型 接合部型表皮水疱症(ヘルリッツ型)」。"ほぼ”というのは、3歳くらいまで生きた子もいたみたい。

NICUに入院中は大きな水疱も糜爛も次々できていて、こんな状態で自宅に戻って、感染を防ぐなんてできる気がしなくて。自分の子だけは大丈夫かもなんて楽観視もできるはずなく、退院したのは表皮水疱症が悪化しやすいという夏真っ盛りだし、自宅に戻って感染しちゃってあっという間に死んでしまうんだろうなと思っていました。

そんな娘が、生後6か月のハーフバースデーを迎えることができました。3回目の退院直後、お兄ちゃんの運動会もあったりしたので大した準備はできなかったけど、ベタにキューピーハーフと一緒に記念撮影。生まれた当初は、ここまで生きられるなんて思っていなかったから、不思議な気持ち。

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入院中には、担当の看護師さんたちから、寄せ書きとアルバムと手形アートをいただきました。感激して泣いてしまいました。こんなにひどい状態でも感染させずにこれたのは、病院のスタッフさんたち、訪問看護の方、ヘルパーさん、休日に息子の相手をしに来てくれる家族のサポートのおかげだと、改めて感謝の気持ちでいっぱいでした。

そしてなにより、毎日泣きながら痛い処置を乗り越えてくれている娘の頑張りがあってこそ。入院中の輸血と点滴でほんの少し回復したものの、もうボロボロの状態。それでもまだ、あやすとうっすら笑顔を見せてくれて、お兄ちゃんの声掛けに反応してくれて、一生懸命に生きているんだなと感じます。親のエゴでむやみに死期を伸ばしてしまっているのかという複雑な気持ちもありつつ、やっぱり自分の子には少しでも長く元気で生きていて欲しいです。この先どのくらい生きられるのか分からないけど、やっぱりできることをやっていこうと思いました。

このあと、もう一度入院して輸血をしてもらうことになります。

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