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摂食障害と美と食

 『摂食障害』
と聞いて思い浮かぶものはどんな症状や状態だろうか。

多くの場合、すごくガリガリに痩せている女性で食事をとらない、たくさん食べてその後に吐いてしまう、等だと思う。

『摂食障害』と一言で言っても様々な症状があり、人によって状態も色々。代表的なものとしては、
「神経性やせ症」→拒食症・過食嘔吐
「神経性過食症」→過食症がある。
ただ他にもこの代表的な物には当てはまらないけれど摂食障害と診断がつく場合もたくさんある。

とても些細な事がきっかけだったり積み重なって病気として症状が出たり様々。必ずしも摂食障害はこれが原因になる!というものはない。人それぞれ原因はあってなにげなしに始めたダイエットが自分の存在価値と置き換わっていってしまったり。部活や習い事で体型や体重を気にしたりする環境だったり。体調不良で休んでいて復帰した後に痩せたんじゃない?と言われて喜びを感じたり。何かショックな出来事やストレスがあって食事をする事でイヤな事を少し忘れる事が出来たり。偏食が激しかったり。とにかく色々で原因が分からないものもあるし、症状が出ている時点で原因を特定して犯人探しをするより根本的なその人自身を「みる」必要があると私は強く思っている。

摂食障害と聞くと痩せている女性をイメージする人が多いと思うがそこも違う。全く問題がないように見える人でも摂食障害を持つ人はたくさんいる。それに過食症で嘔吐や代償行動と呼ばれる症状がない場合はいわゆる肥満体型の人もいる。そして今は男性でも摂食障害になる人が増えてきている。


原因を強いて言うなら「痩せている事が良くて、少しでも周りより体型が違うと生きづらさを感じる」この社会的価値観が痩せている=良い事と錯覚させている大きな原因だと思う。体質や病気の影響、薬の副作用等で食欲が抑えられなかったり、痩せたくても痩せられない人も大勢いる。
現代の人達が戦後の人達よりも栄養状態が悪いと書かれている物も見た事がある。モデルの人や雑誌に載っている人達の体型を知識のない状態で真似をしようとする事はとても危険な事。本来はありのままの自分で自分が好きなファッションやライフスタイル等を楽しむ事を発信する事が大切だと思う。決して痩せている=かわいい、綺麗、勝ち組、美しい等人を外見で判断する事は出来ない。



健康的にいられて自分がやりたい事を出来る事がどれ程ありがたく尊い事なのか。摂食障害を持つ人達がどれ程長い月日苦しんで戦っていて、たくさん傷つき多くのものを失ってしまったか。当事者でなければ分からない事もたくさんある。でも私が伝えたい事は本当の美しさは『その人がその人でいられる事、その人が心から笑顔でいられる事』。

全ての事にありがとうの気持ちを…🍀

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