![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103625398/rectangle_large_type_2_dc0b62b72f52fa36f53c8590e7dfbcf7.png?width=1200)
Photo by
notty78
なまえ
多くの人は、生まれた時に”なまえ”を付けられる。
それは良くも悪くも、自分の意志に反して与えられる。
ほとんどは、その名前を一生の自分の物にする。
なんとも、この世に自分という存在の爪痕を残すように。
親からの素敵な贈物ともとれるし、
名前と自分のギャップに思い悩むこともある。
気に入る者もいれば、もちろん気に入らない者もいるし、
この悩みさえも贅沢だとも取れたりする。
この世に埋もれつつも、自分という存在を
傷をつけるように。
初めての人に会うと、自分の第一層を文字にして相手に伝えることがる。
そんな時、名前は当然のように言葉にしなければならない。
改めて言葉に出してみると、なんとも不自然で恥ずかしく思えてきたりする。
自分の名前に詰まっている、他者と自分のこんがらがった何かが、その一瞬で溢れ出るみたいに。
それを言葉にしている瞬間は、自分を主張せざる負えないし、空間の主人公が強制的に他者から自分に以降する。
そこまで引っ込み思案というわけではなくて、どちらかといえば、目立ちたがり屋な面の方が勝っているけれど、この瞬間に詰まっている得体の知れない”それ”にいつも負けてしまうのである。
たぶん、一番の自己表現なのだろう。
あおむしははらぺこ より
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?