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割烹着はコスプレじゃない 前編

こんにちは!
レンタカーを新しくしたら、アナログキーからキーレスキー(って言うらしい!)になったので、ピッ・ガシャッ、と鍵が開くたびに気分が大変良いです。中窪です。

本日は、こちらに来てからいちばん最初のわたしの失敗である、「割烹着」からはじまった、女将との静かな攻防戦とその結末について。
自分のやらかしを自分で書くのは結構しんどいですが、後編までしっかり書くので、もし宜しければお読みいただければ嬉しいです!

女将の顔を曇らせてしまった。

『割烹着をさ、変えようかなって思ってるんだよね』

まだ楢葉に移り住んで間もなく、飲食店営業も少しやっていた秋頃。

カウンター内で女将といつも通り談笑しながら片付けをしていると、どういう話の流れだったか、女将がポツリとつぶやきました。
その一言を受けた私は、何も深いことを考えず、

『え、本当にですか!!!!!!!新しく、ですか!!!!』

と、ウッカリ思いっきり、喜びの声を上げてしまったんです。(多分そのときの私は、200%くらいの笑顔だった)

しかし、ふと横にいる女将の顔を見ると…曇っている。それはそれはもう、ザーッと雨が降りだしそうなくらい、曇って…いる。私の反応を見た、女将の顔が。

"ああああああ、やってしまった・・・・。"

見出しの通り、顔をこれでもかと曇らせながらも、必死にそれを表に出すまいとしている女将。
初めて女将との間に生まれたしっかりめな不協和音に、戸惑い激しく後悔する私。
2人しかいないカウンター内には、しばらく"感情の推し量り合い"の無言の時間が流れ。

耐えきれずに咄嗟に謝ろうとした瞬間、今その場しのぎの言葉を発してはなんだかもっと微妙な状況になる気がして、口を噤み一旦持ち帰りの宿題にすることにしました。
頭を抱えすぎて、その日のその後のことは、もはや覚えていません。。。

割烹着からはじまるモヤモヤ。

①どうして、わたしは「店の制服としての割烹着を変える」ことを喜んだのか
②どうして、女将の顔を曇らせたのか
③①②を踏まえた上で、わたしは何をすれば良いのか

その一件があってから数日間。
まずは①をスタート地点として、ゴチャゴチャしていた頭の中を整理することに。

①割烹着に罪はない、けど

正直に言ってしまうと、短期でバイトに来てた頃から、「自分が着るものとしては」割烹着はあんまり好きじゃありませんでした。

両ポケット付いてるのは便利だし、袖はきゅっとしまってるから汚れないという機能性はわかる。わかる。スマホもペンも、要らないと言われたレシートも入るのは本当に便利。
だけどこのまあまあなフリフリ感は、基本的にシンプルな服装を好む自分的にはちょっと…辛い。
でもそれより、なにより一番しんどかったのは、『若い娘が割烹着着てるのは良いよね〜』と言われる時の、"あの感じ"

自意識過剰だ!!と言われてしまえばそれまでなんですが、やっぱりあのスナックのような内観(実際は「小料理屋」だけど)で、"割烹着を着用することで生まれる・強調されうる、ある時代の女性像を投影されているような眼差し"を感じる瞬間があることは、わたしにとっては、少なくとも嬉しいことではなかったんですね。
なんだか、自分はただ制服として着ているのに、自分の意志とは違うところでコスプレと認識されているような感覚を突きつけられるというか。。

(そんなもんお前に求めてねえよ!って言われるかもだけど)無駄に女子としての若さをほめそやす一方で、さらにお母さん的な何かを投影しないでくれ!!!令和だよ!!!という気持ちになることがしばしば。
もちろん、ごくごく一部の話なんですが。

地域のおばあちゃんだったり、そうでなくとも他の方々が割烹着を着ていることには何にも思わなかったし、むしろ素敵に見えることも沢山あるけれど、「わたしは」「この場所で」「ある時代の眼差しを受けて」割烹着を着て働く、という複数の条件が重なって、生まれてしまったしんどさ。
割烹着そのものには、何の罪もない。。。

とはいえ、そんなことは百も承知で働きに来ていたわけなので、特にそのことについて伝えるつもりもなかったのですが、『割烹着を変えようかな』という一言を聞いて、阿呆な私はつい本音が顔と声にモロに出てしまったんです。反省。

だけど、どう取り繕ったとしても、これがわたしの"正直なところ"。

そのことが分かってしまった・言ってしまった以上、わたしはこの状況をなんとかしなければならない…。

じゃあどうして、女将の顔を曇らせてしまったのか。
この、わたしが取るべき行動はなにか。

そんな、続きの②③は、長くなってしまうので明日に回したいと思います。
なかなかに情けない文章を、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

ではでは!

【本日のいちまい】

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久之浜にある駄菓子屋さんで買った、いつぞやのココアシガレット。
味はあんまり好きじゃないんですが、パケが可愛いのでつい買ってしまいます。

浜通りの魚をいただきます