SNS運用がやけに上手い寿司屋に行ったらそこら中に愛に溢れていて感動した話し。
ある日、twitterのRTで回って来たこのアカウントを見て、どえらいびっくりした。
なんて美味しそうなんだ。なんて可愛らしい書き方なんだ。
そう思ってアカウントに飛んでみて驚いたのだ。
おや、このツイートが固定になっているぞ。というより、寿司屋なのに毎日SNSを動かしている・・。その上、引用RTを使いこなし、お客様と交流し、挙げ句の果てには寿司屋がnoteを書いている。
そんなことある???
私は18年間、銀座や麻布の和食店で女将をしていたので、飲食の人たちのポテンシャルは良く知っている。料理を作ったりその場の空気を良くすることは得意なのだが、パソコンやSNS、とにかく新しいものが苦手な人が多い。コロナ禍で、藁にもすがる思いでSNSをやり始めたお店もたくさん見ているし、実際コンサルを手伝っているお店もあるが、こんなに上手なSNS活用をしているお店を初めて見た。お孫さんや娘さんが頑張ってやっているのか、どこか代理店が入っているのか、はたまたお客様でアルファツイッタラーでもいたのか・・? とにかく、興味しかなかった。
だって、このSNSには愛が溢れているんだもの。
SNS運用を仕事としている私が感じるのは、なかなかここまでお店の良いところを細かくフォーカスして紹介できるものじゃないということ。一体毎日どれだけ細やかにSNSをチェックしていることか・・。日々の呟きだけではなく、季節の商品の写真を綺麗に撮影し、何度も自発RTを繰り返し、リプライをし、検索をし、引用をし・・活性化どころの話ではない、この寿司屋に対してとんでもない情熱を感じられる。そしてそのSNS口調が、お客様に媚びすぎないちょうどいい温度感なのだ。
こんな風に面白おかしく書いていたけれど、もう一度、私からみたほり川アカウントのすごい所をもう一度まとめたい。
・毎日ツイートしている
・語り口調がとても丁寧で好感が持てる
・空き状況などの営業INFOを常に発信
・人の温もりが感じられるので嫌味がない
・絵文字の使い方が可愛すぎる
・写真の綺麗さが半端ない
・検索を使いこなしている
・お客様を紹介しつつ感謝の引用
・行った人たちには必ず何かしらのリアクション
・noteでお店の情報や季節の商品を紹介
こんなことができている飲食店があるだろうか。悔しいけどただの運用代行や代理店にはここまでできないと思う。何度もお店に行っていて、ほり川さんの思いを聞いて言語化して、写真を添えてSNSやnoteで発信してるんだろうな。
SNSを運用する際によくあるのは、経営者やお店の人との関係性がうまくつかめず、運用者サイドが思い描く発信がなかなかできなくなってしまうこと。そうなると理想的な効果が得られず、期待値のズレから依頼者サイドには物足りなさが生じてしまう。ほり川のアカウントのように、こんな風に魅力的にPRができるのは、発信者とお店の人が信頼し合ってるに他ならない。
どんなあったかいお店なんだろう・・
そう思ってすぐに予約を入れ、先日とうとう訪れることができたのだ。
カウンターに座ると見える景色にさりげなく飾られてたこの絵。ほり川さんのお子さんが書いたのかな?この人がSNSやってるのかな?と想像を巡らせて聞いてみると、なんとほり川のご主人が書いたのだそう。一体脳内どうなってるんだぜ・・ネコがおさかなを抱っこしてるし、鳥と亀はハート出してるんだぜ・・平和かよ・・
そう思いながらカウンターに座り、おすすめの8,000円のほり川スペシャルをいただいた。
こんな風にネタを選ばせてくれる。どれも、新鮮そのものだったし、どれも捨てがたいし、これ銀座ならコースの値段倍はするな・・などと思いながら3つを選んだ。もう、楽しい。
小皿に出された新鮮な刺身や前菜をしばらく堪能していると、次は期待値爆上がりの松茸とアワビの小鍋。贅沢を制限してる今、今年初の松茸の味を噛みしめました。とろろ昆布が良い味出してて体が温まる。
そのあと繰り広げられるお寿司たち。この辺りは他の人たちも色々美味しそうに書いてるので、写真だけ掲載してちょっと割愛。
アルバイトと思われる可愛らしい女の子。髪の色がピンク系で、大きなボンボンのついた面白いセーターを着て、にこにこしててとても可愛い。この子がもしかしたら?と思って「あなたがSNSをやってるの?」と聞くと、私じゃなくて元アルバイトの人が手伝ってて・・との答え。残念。会えなかった。でもこの子もとっても可愛い。ほり川さんとの掛け合いもとても面白くてほっこりしました。
さてここから私が感じたことを・・。
もし、このお店のコンサルを依頼されたら普通の人はどうするでしょう。
こういう部分をもっと読みやすくてわかりやすい、写真付きのメニューにするかもしれません。
こういう部分も額縁にせず、カウンターにポップで置くかもしれません。
あるいは、こういう壁につけられた手書きのメニューを外して壁をきれいにするかもしれません。
でも、そのまんまなのです。
SNSを手伝っている方は、これを鮨ほり川の味わいや良さだと理解して残しつつ、新しいものと上手に融合していました。
見てくださいこのメニュー。手書きのメニューから感じ取れるほり川さんの真心のようなものと、SNSを手伝う人の優しい気持ちが感じ取られます。長年のほり川さんの持ち味を肯定しつつそっとサポートする。バランスの良さが本当に素晴らしいですね。
そして、カウンターに置いてあるこちらのメニューもまた、秀逸。
メニュー製作者のエゴが一切感じられず、美味しさがまっすぐに伝わる、わかりやすくて良いメニューだと思います。私にはこの柔らかい文言をはじめ、フォントや色使い、絵文字のセンス、全てがどストライクでした。お見事です。
そして裏面。もうこの、ぜひ!という、漢字で書かない素晴らしいセンス・・!!ブラボーですよ!!!!とても優しい世界!!!!
そしてね・・。写真ではわかりづらいかもしれませんが、使ってる紙にもこだわりを感じました。質感があたたかくて優しい感じのする、ちょっと高くて良い紙。長年フライヤーなど作ってると、こういう気配りに感動する。
で、またこちらをご覧ください。
エモの塊です・・。シとツのあたりがもう・・・たまりません。
お寿司も美味しく、細かい所にまでお手伝いしてる方の優しさを勝手に感じ取られ、SNSを見たのであろう他の若い女性客の人たちも含めて、何もかもがエモーショナルな良い空間でした。ほり川さんは余計なことは一切話さず、淡々と、でも終始楽しそうにお寿司を握っていました。一通り握り終えてカウンターでの仕事が落ち着いたときに、73歳のほり川さんが裏でスマホのツイッター画面をそっと見ていたことが、とってもほっこりしました。確かにあれだけ反響があったら気になっちゃいますよね。可愛い・・。
このnoteもほり川さん、読んでくれると良いなぁ。
こんなにお客様やお店のスタッフから愛されるお店を長年続けてこられたのは、きっとほり川さんの人柄があってこそなんだろうなと思いました。
美味しいお店はたくさんあるけど、その中でも、居心地の良いお店は多くはありません。推しは会えるうちに行け。良いお店はやってるうちに行け。
つまり、そういうことです。
鮨 ほり川
東京都世田谷区代田1-46-3 フェニックスマンション1F
下北沢駅より徒歩15分
世田谷代田駅より徒歩7分
月~金 18:00~24:00
土日祝 17:00~24:00
定休日:水曜日
TEL : 03-3413-8776
HP:http://www.sushi-horikawa.jp/
twitter:https://twitter.com/sushi_horikawa
instagram:https://www.instagram.com/sushi_horikawa/
note:https://note.com/sushi_horikawa
-----おまけ-----
友人がこんなことツイートしてました☺️
是非、ゆるゆるリラックスできるbarハイムにも遊びに行ってみてください!下北沢最高〜〜〜〜〜〜😭
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