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夏へ移る
何だかすごく追込まれている感覚で目が覚めた。
白い天井。ん?ここはどこだ?
顔の横に何か柔らかいものがある、と触ったらぷっくりした子供の足だ。
次第に覚醒してきた。
夢の中で、私は久しぶりに大学時代の友人達と居酒屋(というよりはスナックかバーの様なシチュエーション)のカウンターでお酒を飲んでいた。普段弱過ぎて全く飲まないアルコールを流し込んだ私は、すぐに意識酩酊となっているのだった… 女主人が気遣わしげに話しかけていた。と、急に横の席にサラリーマンが2人入ってきて、女主人は私そっちのけで客の相手をし始めた。
記憶が蘇ってくる。
昨日帰る途中、頭の中がグラグラして来て、目についた駅のベンチに座りこみ、しばし呆然としていたのだった。身体が内側から熱くて、訳も分からない焦燥感に包まれていた。
新しい職場環境になって早1ヶ月。
やっと慣れ仕事内容もつかめてきたかと思ってたのだが、全くそんな事はなかった。たまたま1人の時に仕事を依頼され、焦りまくってマニュアル見たり人に聞いたりして何とか終えたが、途中息をつく暇も無かった。後で結局、内容に影響ないが小さなミスが見つかったりで久しぶりに冷や汗をかいてしまった。
私は不器用で要領悪く、物事を理解してから出来るようになるのに人より時間がかかる。小さな頃から周りに遅れないよう、初めてする、例えば授業の裁縫や実験などは無駄口もきかず、一心に取り組んでいた。しかし、いくら先に進めていても結局は何かしら不手際がありはじめからやり直したりして、最後まで居残るはめになるのだ。
要領良い人はお喋りしながらも、さっさと、しかも完璧に仕上げているというのに。何でも器用にこなせる人というのは、いくら思い遣りがあっても、出来ない人の気持ちはわからないに違いない。これは私の心の中の完全な僻みの声である。
仕事でもそうだ。
以前、激務と言っても過言ではない業務についていた。毎日ある納期に、前倒しで準備していても、当日後から追加が入ったり、アクシデント発生したり、、いつも納期ギリギリでその日の仕事を終わらせていた。後処理も山のようにあったので、ふと気づけば終電、という日々。時間が飛ぶように過ぎ去っていた。
誤解無いよう書いておくが、それが苦しかったわけではない。むしろ、やり甲斐があって楽しいとすら当時の私は感じていた。あの頃はただがむしゃらで身も心も男性ホルモンに支配されていた、と思う(要はオッさん)。
仕事に憑かれていた。
で、今の状況。
今回は今までに無く優しい環境で、良い職場だと喜んでいた。しかし、これから先、大丈夫だろうか?
保育園にお迎え。
子供は公園に一目散に駆けて行った。
いつのまにか、ブランコに乗れるようになってて、1人で乗れたあ❗️すごいでしょ、と得意な顔つき。きっともう少しで自分でこげるようになるかな。
その後、砂場で遊びだしてくれたので、これ幸いとベンチに座りこみ、ぼんやり眺めていた。いつもなら、帰ろ帰ろと急かすところだけど、座ってしまうともう動きたくなくなってしまった。
テッテレー❗️(ドラえもんのアイテム登場の音)
弾む声に、見ると砂のケーキに木の枝を何本も立ててろうそくに見立てている。
少なくとも、この子は私と違い、"出来ない子"ではなさそうだ。今年は海に行けるかな。
夏の日は長い。
ゆっくりと空が移っていく間、そんな事を考えていた。
なんだかよく分からない長文になってしまった。
きっと今の私の心境がしっちゃかめっちゃかちっ整理ついてないからかな。
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