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愛すべき猫が登場する絵本ベスト10

#猫のいるしあわせ というnoteタグを見つけました。猫好きとしては、黙っていられないテーマなので、さっそく参加することにします。
今回は、大好きな猫たちが登場する絵本のマイベスト10を、ランキング形式で書いてみました。
どんな猫たちが登場するか、気になりますよね?
お気に入りの10匹の猫ちゃんたちを、みなさんにご紹介します。

10位 『かなしきデブ猫ちゃん』

【文】  早見 和真【絵】かのう かりん【出版社】 愛媛新聞社

NHKでアニメーション化されていて、たまたま鑑賞したのですが、デブ猫ちゃんのフォルムの美しさに一目惚れしました。
太った猫が大好きでなのです。ボスの風格ただようイカツイ猫が、人間には「にゃ~」とかわいい声で鳴いたりするのが、もうたまらんのです。
このデブ猫ちゃんは、まさに理想的なデブ猫ちゃんです。
股間の猫タマもキュート♡
もとは、愛媛新聞に掲載されていた連載で、それを絵本化して、さらにアニメ化されるという出世街道まっしぐらのコンテンツになっています。

9位 『あおい目のこねこ』

【作・絵】 エゴン・マチーセン【訳】 瀬田 貞二【出版社】 福音館書店     

子どもの頃に出会い、青い目のこねこのデザインの美しさに惹かれて、図書館で何度も立ち読みしていました。
ねずみの国を探そうと旅にでかけた元気なこねこは、黄色い目をした猫たちに出会い、「猫の目は黄色なんだ。青い目なんてヘンテコだ」と言われてしまいます。
それでも、「青い目だって素敵じゃないか!」と自分に自信を持とうとする、こねこのポジティブさが嬉しいおはなしです。

8位 『ネコヅメのよる』

【作・絵】 町田尚子【出版社】 WAVE出版

猫の秘密の集会の物語を「いつか描いてみたいなぁ」と思っていたのですが、この『ネコヅメのよる』を読んだときに、「そう、こんなかんじ」と思ってしまいました…….。
作者の町田尚子さんと、アイデアで終わってしまっている自分との差は、まさに月とスッポンですね。
アーティスティックで愛らしい猫たちがたくさん登場する猫の集会の場面は、不思議さ満開で圧巻です。町田さんの描く猫絵本では、【※1】『ねことねこ』『なまえのないねこ』『ねこはおるすばん』もおすすめです。

※印の絵本は、文末にリンクを張っておきます。

7位 『てつぞうはね』

【作・絵】 ミロコ マチコ【出版社】 ブロンズ新社

【※2】『オオカミがとぶひ』という絵本でミロコマチコさんの絵をはじめて見ました。ダイナミックで、自由な画風に衝撃を受けて、「天才ってこういう人のことなんだな」と感じ、自分との圧倒的な差にヘコみました。
ミロコさんの絵本は、ほぼすべて読んでいますが、中でも『てつぞうはね』は、何度読んでも涙を止めることができません。
実際に作者が飼っていた猫「てつぞう」とのお別れを描いた絵本です。
わたしだけではなく、猫を飼ったことのある人ならば、涙なしには読めないことでしょう。ペットとのお別れは悲しいですが、猫たちが生きていた証は、思い出の中に生き続けます。絵本の中のてつぞうが、そんなふうに呼びかけているようにも思える感動作です。

6位 『十二支のはじまり』

【作】 岩崎 京子【絵】 二俣 英五郎【出版社】 教育画劇

かつて「まんが日本昔ばなし」というアニメーションのテレビ番組がありました。この番組で『十二支のはじまり』のお話を知って以来、「なんて面白いストーリーなんだ!」と夢中になってしまいました。
みなさん御存知の通り、「なぜ干支の中に猫がいないのか」を描く物語です。
図書館でも何冊か借りて読みましたが、 教育画劇が出版しているバージョンは大人になってから読みました。
昔話の雰囲気もたっぷりありつつ、イラストがとてもかわいいので、現代の子どもたちにも、気に入ってもらえるんじゃないかなと思う一冊です。
イラストは、【※3】『こぎつねコンとこだぬきポン』でも挿絵を描いている二俣 英五郎さんです。

5位 『ノラネコぐんだん パンこうじょう』

【作・絵】 工藤 ノリコ【出版社】 白泉社  

今年7歳になる姪が、3年ほど前に「おばちゃん、これ面白いよ!」と教えてくれた絵本です。ノラネコぐんだんは、ちょっと悪い子で、かなりドジな8匹のノラネコたちです。
真面目で一生懸命に働くワンワンちゃんにいつも怒られて、反省する姿がユーモラスで、かわいくて、癒やされました。
シリーズ全作読みましたが、パンも好きなので、おいしそうなパンが沢山登場する『パンこうじょう』が一番スキですね。

4位 『ノンタンぶらんこのせて』

【作】 キヨノ サチコ【出版社】 偕成社

2020年に、図書館にあるノンタンシリーズを全部読むというチャレンジをしてみました。
その結果、一番好きなお話だったのが、この『ノンタンぶらんこのせて』です。
ノンタンって、ちょっと悪い子なところが、とんでもなくかわいいし、子どもたちが共感できる存在なんだと思います。
だれでも、ずーっとブランコを独り占めしていたいですよね。お友達から、「ノンタン、ぶらんこのせて」と言われても、「や~だよ~」という感じのノンタンは、正直者さん。
順番を待っている人がいたら譲るという概念を、子どもたちに楽しく教えてくれる頼れる一冊です。

3位 『100万回生きたねこ』

【作・絵】 佐野 洋子【出版社】 講談社

子どもの頃は絵本をたくさん読んでいたのに、大人になってからまったく読まなくなっていました。
「絵本は子どものもの」という考え方が固定概念だった時代に、「大人も楽しんでいいんだ」という衝撃を与え、大ヒットしたのがこの絵本です。
佐野洋子という作家を知り、彼女のブラックユーモアが大好きになりました。佐野さんの描く猫の絵も好きでした。
はじめて読んだのは、もう20年くらい前のことですが、物語のラストに感じた感覚を、今でも鮮明に覚えていて、心のなかに大切にしまっています。
佐野さんの絵本も、ほぼすべて読破していますが、猫が登場する絵本では、【※4】サバ好きの猫の怪しい一日を描いた『おれはねこだぜ』もおすすめします。

2位 『セロひきのゴーシュ』

【作】 宮沢 賢治【絵】 茂田井 武【出版社】 福音館書店

宮沢賢治の書いた物語が大好きなのですが、猫という存在は賢治さんの童話に多数出演してきます。
【※5】『猫の事務所』『どんぐりと山猫』『注文の多い料理店』など。
中でも、『セロひきのゴーシュ』で、三毛猫が登場する場面が、ファンタジーの極みでした。
小屋でゴーシュがセロの練習をしていると、まだ赤くならないトマトを抱えた大きな三毛猫がやってきます。

「先生、これお土産です。シューマンのトロイメライを弾いてください。聞いてあげますから。」

『セロひきのゴーシュ』宮沢賢治

なんて言うんですよ、三毛猫が。生意気ですね。
この三毛猫のシーンが大好きでした。
賢治さんの想像力って、銀河並みに広がっているんだなぁと尊敬の念を感じました。
ファンタジーと日常の融合を、ユーモラスに表現している名シーンだと思います。
※この記事のタイトル画像は、峯丸ともかが描いた三毛猫さんです。

1位 『11ぴきのねことあほうどり』

【作・絵】 馬場 のぼる【出版社】 こぐま社

こどもの頃、11ぴきのねこシリーズが大好きでした。馬場のぼるさんの描くねこがユーモラスでかわいくて、しかも仲が良くて楽しそうなので、「わたしもねこになりたい!」と本気で思ったものです。
シリーズの中でも特に好きなのがこの『11ぴきのねことあほうどり』です。
まず、「あほうどり」という名前の鳥がいることに笑ってしまいました。
おかしな名前です。
もうひとつ、この絵本を気に入った理由は、猫たちがコロッケ屋さんを始めることでした。
このコロッケがあまりにも美味しそうで、もちろんコロッケ好きになったのですが、高校生になった頃、どうしても11ぴきのねこのようなコロッケを作って見たくて、料理の本を借りて手作りコロッケに挑戦してみました。
これが、本当に手間がかかるのですが、味はかなり美味しいのですよ。今では、自分の得意料理の一つになっています。

以上が、大好きな猫たちが登場する絵本10冊です。
猫の絵本は他にもたくさんあるので、みなさんのお気に入りも教えてもらえると嬉しいです。

【文中に紹介した絵本】
【※1】

https://amzn.to/34IAdaU

【※2】

【※3】

https://amzn.to/3Bqwif5

【※4】

【※5】









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