メンヘラを放置するしかない3つの理由

初めましての方は初めまして。いつも見に来てくださっている方,お世話になっております。スプーン界の集会酒場,占い屋店主はると申します。

SPOONで配信をしているとたまに死にたいや生きるのが辛いという俗にいうメンヘラや精神疾患がいつ治るのかという人に出会います。特にお悩み相談カテゴリで配信している人はよく来られるのではないでしょうか。
そのようなことをおっしゃる方が来られた時に自分はこの枠では共感も同情もするつもりもないし,それを求めているのではあれば別の枠に行ってくれとお伝えしております。
なんてひどいことを!もっと優しくしてよ!と怒る方もいますが,そのスタンスを変えるつもりはありません。

なぜそんなスタンスなのか3つの要因に分けて考えてみました。

1、いつも来てくれるリスナーさんへの申し訳なさ
その人の話を聞くこと,同情することは確かにできるかもしれません。でもそんなことをしてもその人の問題を根本的に解消することはできませんし,むしろ依存されてしまう恐れやそのような暗い話を嫌うリスナーさんが去っていってしまう恐れがあります。
私のリスナーさんはカウンセラーでもないし教師でもありません。ネガティブな気分になるために配信に来てくださっているわけではありません。例えばたまに愚痴を吐き出したり、相談したりということはあります。でもそれが恒例化してしまったら?いつもいつもそういった重たい話を聞いているだけの枠に来たいと思わなくなるのではないでしょうか?

2、人の闇に触れることの恐ろしさ

“Beware that, when fighting monsters, you yourself do not become a monster… for when you gaze long into the abyss. The abyss gazes also into you.”
怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。
 フリードリヒ・ニーチェ『善悪の彼岸』146節

メンヘラや精神疾患の人は苦しんでいるんだろうとは考えています。ただニーチェの言葉より引用しましたがそういった闇に触れていくにつれて自分自身も病んでしまいます。大学院で臨床心理課程を専攻している同期や先輩後輩がクライアントのカウンセリングを行う中で自分自身が病気になっていく人を何人も見てきました。それほどまでに人の闇に触れることは危険なことです。
またそういった闇に触れて自分自身が病んでしまうことも恐ろしいし、そういった人しか集まらなくなることを自分は望みません。
配信に来る前よりもほんの少しでも楽しい気持ちになってほしいので。

3、私は医療従事者ではない
正直に言えば何の資格も持っていない,そして何の責任も取れない人間が下手にそういった方に構うべきではないし,同情も共感もするべきではないと考えています。

中途半端な優しさを見せてしまうことでそのような話をすれば構ってもらえる優しくしてもらえることを学習させるのは,却って苦しむ時間を長引かせているだけではないでしょうか。どんなに苦しくてもしんどくても一度本人がどん底まで落ちる,そこから這い上がる手助けをする方が自分は優しさであると考えております。
だからこそ中途半端な介入は優しさではなく,ただのその人の自己満足,偽善に過ぎません。責任が取れない以上,しかるべき医療施設や行政への通院・通報をおすすめするしかできません。どんなに言い繕っても最後は自己責任です。

心がしんどい人を放置するしかないというスタンスについて
3つの要因に分けて書いてました。医療従事者ではない自分はこれまでもそしてこれからも上記のスタンスで活動していきます。
できることならメンヘラと呼ばれる人たちに対してもセーフティネットは拡大して欲しいし,力になりたいとは思います。しかし多少の知識はあっても資格を持っていない私は何もできません。

・それでも何かをしたい無資格者へ言えること
私は困っている子を助けたいし話を聞いてあげたい!少しでも救ってあげたい!というあなたのその気持ちはとても尊く素晴らしいものだと思います。でもあなたがお医者さんではないならば勝手に病名を診断しないでください。公認心理師を持っていないならばカウンセラーやセラピストを名乗らないでください。病気の診断をできるのはお医者さんのみです。カウンセラーやセラピストを名乗っていいのは国家資格である公認心理師だけです。
国家資格を持っている人はちゃんと勉強して国家試験に合格し、責任ある立場として活動をなさっています。あなたが勝手な診断を、意味がわからないカウンセリングを行うことでその治療を阻害する恐れがあります。
あなたを頼って来る方々は人間です。よくわからない実験に付き合うためのモルモットではありません。勝手な都合であなたのおもちゃにしないでください。

こんなことを書いても誰も得をしないかもしれない。これからも自称カウンセラーやセラピストは減らないでしょう。でも誰か一人でもこの記事を参考にしてくれる人がいるならば、それは私にとってとても幸せなことです。



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