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僕の小規模な退職 その19

あれから1週間。
会社に行く必要がなくなってから1週間経った。

何か自分の中で変化があったかというと何も無い。
しいていえば剃る必要が無くなった髭が伸びただけだ。

それもそうだ。
たった1週間だ。
まだまだ心境の変化などあるわけが無い。
あいにく暇と感じる時間も無く、ただただ時間があっという間に過ぎ去ってゆく。
もっと時間が欲しいのだ。
1日があっという間だ。

最終出社日を迎える前は、あれをやろう。これをやりたい。と思っていたのだが、いざその時を迎えると全然時間が無い。

「きちんと家事をしよう」と思って毎日行っているが、家事をやると時間があっという間に過ぎていく。
「春らしい気温にもなってきたし運動不足解消にもなるしな」と思い散歩を日課にしようと思っていたが、散歩をするとあっという間に半日が過ぎる。
それからこうやってノートに文章書いていると1日がほとんど終わってしまうのだ。

本当は他にも色々やりたいことがあるのだ。
でもまだ出来ていない。

だが、やったこともある。
革靴を磨いたり冬靴を締まったり冬物からの衣替え、それに本棚の整理だ。
何かを入れ替えたり片付けしたりするのは良い。
なんか達成感がある。

学生時代のテスト勉強前に急にやりたくなる部屋の片づけと同じ心境なのかな。

と思いその行為を調べてみたら
「セルフ・ハンディキャッピング」
というんだそう。

なんでも自分に自分でハンデを課す行為だとか。
自分自身に不利な条件づけをして、失敗しても自尊心を守ろうという気持ちから起こるんだそう。

なるほど。退職が失敗だったとしても片付け等をして自尊心を守ろうとしているのか。
なつほど。なるほど。
家事や散歩やノートへの投稿もそれなのかもしれない。
なるほど………。

まだまだそんな気持ちの状態では「休息」とは呼べなさそうだ。
もうちょっと何もしないでゆっくりと休める期間が必要なのかもしれない。

44歳。推定無職。1週間経過の記録簿


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