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「三体Ⅱ」上巻を読み終わった!

ここからの文章は「三体」の内容にちょっと触れてます。

だが、
「うまい棒の大部分は空気なんだぜ」
とばらされても、うまい棒の醍醐味は変わらないし、タコ焼き味の表面の硬さの存在感が唯一無二なことを損なうわけではないのと同じで、多少内容を知ったところで「三体」の満足感は揺らぐものではない。

だけど余計な情報を入れたくないと感じる人もいるだろうから、敏感な方は読まないでねっていうか、うまい棒って空気でできてるの?

ここ1カ月ほど、三体があるおかげで幸福だったし、豪雨にうたれて帰る時も三体が濡れないようにトートバッグの底に入れて帰った。
いっしょに入れた紙パックのジュースが湿っていたのを忘れていて、結局湿った本になった。


三体を読んでるときの反応は、インド映画「バーフバリ」とか、あと「マッドマックス怒りのデスロード」とかを観たときと同じ。

自分には作れないのは当然として、想像すらできないようなものを見せられると、面白いを通りこして、すごい、を通りこして、「何これ」と笑いが出てしまう。

前にも書いたけど、いちばん大ざっぱに説明すると400年後に宇宙から侵略者が来るぞ、しかも相手は確実に地球を制圧できる科学力があるという話。

人間はどうせ400年生きられないのに、そのことを知って混乱がおきるのは不思議。ルーブル美術館に行く場面があるけど、どれだけ厳重に保管されてる美術品も100年たてば焼失したり虫にかじられたりする。

なのに、400年後に「全部」なくなることを知ると、みんなちょっと悲しい。
明日生きているかどうかわからないんだから、今日を生きようぜ!って言ってる人でも悲しい。

石器時代から壁に絵を描いて、棒を振り回して戦って遊んで、地域によって違う服を作って、何度も戦争をして病気を経験して、自然をぼろぼろにして生きてきたけど400年後によそから来たやつに滅ぼされて終了です!そこで全部終わり!なにそれ悲しい!

虫の人生には今しかないから将来に思い悩むことはない。
だけどヒトは400年後の、自分に関係ない人のことですら思う力がある。
それによって思い悩み、それによって生きる。

そんな中、400年後の戦争に備えて作戦を組み立てる「面壁者」たちが選抜される。
選抜方法の異常さ、彼らのその後の人生の異常さ。
そして地球人の勝利を望まない「破壁人」が出現!下巻につづく!

このまま下巻を買ってきたほうがいいのか、いったん関係ない他のジャンルをはさんでからゆっくり続きに行くのかどうしよう、というのが今の悩みですわ!ですわ!

上巻だけで満足度は高いので、たとえるならけっこうな厚みのステーキが乗ったカレーをはんぶん食った状態にある。もちろん肉も米もバランスよく減らしていった状態ね。
このまま残りの半分を食えば、満足するのはわかっている。

だがここであえて関係ない他ジャンルの本をいったん挟んで、水で舌をあたらしくした後のほうが後半の辛みがより新鮮になるのではないか・・・という考えもある。どうするべきだ。とりあえずカレーのたとえ話をしていたらカレーが食べたくなってきたので、久しぶりに外食産業に金を使うことにするけど、食事が運ばれてくるまでの待ち時間の読書と、病院の待ち時間の読書がなぜか一番集中できて至福のときって感じもするので、それをどうするかという問題にぶち当たる。苦悩はつづくぞ!



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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。

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