図書館に行ってきたけど、先生、私の頭おかしいですか?

図書館に行った。

図書館に行きましょうと言われているから。

どこでもよかったが、とにもかくにも体力がないため駅から近い図書館に行った。問題なく受付を済ませ、初めての図書館だったため地図を確認した。

まっさきに日本文学、特に詩人コーナーを見に行った。

今、とてもハマってるのだ。


宮沢賢治と、萩原朔太郎の詩をいくつか読んだ。

そのあとはふらふらと日本文学をみながら、愛おしのフランス文学を見に行った。あらかた作品名に対して内容は知っている。ちゃんと読んだ本は数冊しかないが。仏文出身だから。

これを期に『失われた時を求めて』を読破してみるのも面白いと思った。


とにかく長い。

しかし縁あってフランス旅行中、作者のプルーストの故郷を訪れているし、冒頭に香るマドレーヌが展示されているお部屋も入ることができた。

その印象が非常に強く、いつか、挑戦したいと、脳の片隅の隅っこの隅っこに置いてある。

そうして文学コーナーをふらふらと堪能したあと、(貧血と栄養不足で本当にふらふるしているからタチが悪い)また別のコーナーにたどり着いた。

心理学、宗教のコーナーだった。

いま、うつを抱える自分にとって興味のある分野であったし、そういった本を読んで理解を深めるべきではと思っていたので迷わず近づいた。

そこに並べてある本たちの題名を見ていくうちに突如涙が溢れてきて、恐ろしくなって、倒れそうになって、恥ずかしくなって、ともかくその場を去らないといけないと感じ、急ぎ、離れ、呼吸を、取り戻した。

人間らしく生きる、人間はなぜ生まれてきたのか、タロット、成功への近道、5分で世界が変わる、等々

とにかく気分が悪くなった。ここにはもういたくないと思った。

みる場所を間違えたのかもしれない。

もっとうつ病に対してのアプローチとか、なんとか、かんとか、うまいこと書かれた本があるのかもしれない。でもあそこに並べられていた本たちがもう恐ろしくて涙が出て恥ずかしかったので、もうあそこには近寄りたくないと思う。

先生が図書館に行こうと言ったのはこういうこと?

私が本に怯えて逃げ惑う可能性があるから、それを、少しずつ治そうと?

まさか。そんな。私の頭はおかしくない。

少しは、おかしいかもしれないけど。

そんなことを試そうと?違う。

オフィス空間に耐えられる様に、複数の他者と共用スペースで過ごす訓練だ。

分かってる。

図書館で本に怯えて泣いてる女がオフィスでPCを叩くのか。

晒し者、晒されるだけなら良い、お荷物もいいところ、迷惑、存在意義。

ああ怖かった。落ち着いた。

もう今日はいいでしょう。部屋に帰ろう。

原田マハさんの『たゆたえども沈まず』、まだ読み終わってないんだ。


私はうつだけど、おかしくなんてなってない。






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