気になりし ようやく行けた 卯月の日 絶景映える 一本の木に
「あれがか!」思わず息をのんだ。ずっとこの日を待っていた。あれが気になったのはいつの日からだろう。
1000メートルを含めた数百メートル級の山が屏風のように並ぶその手前には高くても300メートル程度の低い山が続く場所があった。後方の高い山々よりも頂上付近がはっきり見えるが、その中で浮いているかのように一本の木だけ目立っていたのだ。
正体を調べたがよくわからない。けれど近づくことはできそうだとわかったのだ。わかったが、実際に行動を起こすまでは時間がかかった。「一度は行ってみたい場所なのに」少しいらだつ。だがいらだっても何もはじまらない。
それでも願いが叶う時が来た。幸いにも雲がほとんどない4月のある晴天の日だ。4月は卯月と言うらしいが、卯(うさぎ)のように飛び跳ねたい気持ちになった。目的地の近くに向かう。山上にホテルがあるのでそこまでは送迎バスで行けた。気持ちを抑えて日帰り温泉の湯に浸かるとと、いよいよその場に向かう。
未知の場所は不安もある。特に道らしきものがない斜面を降るのには勇気がいった。それでも好奇心というか「あの場所に行きたい」との思いがそれを上回る。そして大きな広場のようなところに出たのだ。
「あ、あれが!」広場の先、山の下り斜面のギリギリのところにその木はあった。下から見たら大木かと思ったが、近づくとそれほどの大木ではない。それでも映える場所。絶景もすごいが、それ以上に木の存在がすごいのだ。
気になりし ようやく行けた 卯月の日 絶景映える 一本の木に
(きになりし ようやくいけた うづきのひ ぜっけいばえる いっぽんのきに)
今日の記事「富田林の山の上に見える1本の木」を参考にしました。
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