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【選択式小説】図書館の少年
*この小説は、読む人が選択肢を選ぶことで結末が変わるようになっています。
あなたは、夏休み中の女子高校生。
暇を持て余し、毎日のように近くの図書館に通っています。
そこには、頻繁に見かける同じ年くらいの少年がいました。
話したことはないけれど、なんとなく気になるような…。
果たして二人は友達になれるでしょうか。
(今日もいた…)
冷房を求めてふらふらと図書館に入ると、書棚の間で本を選んでいる少
A・さりげなく同じシリーズの本を手に取る
さりげなく近づいて、同じシリーズの本を手に取った。
彼がちらりと、こちらを見る気配がした。
無言で、二人並びながら本棚の前に立つ。
本をぱらぱらとめくりながら、心臓がドキドキとうるさかった。
どのくらい経っただろう。多分、一分やそこらのことだと思うけれど、ずいぶん長く感じられた時間は終わりを告げる。彼は、そこから離れて別の本棚に行ってしまった。
はあ、と息を吐き出す。体中の力が抜けていくようだっ
B・思い切って話しかけてみる
「あの、その本好きなんですか?」
跳ねる心臓を押さえ、思い切って話しかけてみた。声が若干震えていたかもしれない。
少年は、少し驚いたようにこちらを見た。
「えっと…読んだことはないんですが、面白いと評判なので」
面白いですよ、と言おうとした瞬間、彼は「ちょっと待ってください」と言ってスマホを取り出した。
なにかを打ち込んだあと、画面をこちらに向ける。
画面にはこう書いてあった。
「うるさくす
A・「咲也は誠也を必要としてるよ」
私の言葉を聞いた途端、誠也の瞳が不安げに揺れたのがわかった。
再び顔を伏せて、小さな声で言う。
「そうだよな…咲也には俺が必要だよな」
元気づけるように頷いてみせると、顔を伏せたまま誠也はこう言った。
「咲也は気弱なところもあるし甘ったれな性格だから…俺が支えてあげないとな」
数か月後、誠也が過労で倒れたという報が入ってきた。
すぐに退院したようだったが、そのまま休業、数か月後には、咲也も同時に
B・「誠也にもいいところはたくさんあるよ」
「そう…かな」
不安げにこちらを見る誠也に、大きく頷いて見せた。
「そうか…そうだよな。うん、マスターみたいに見てくれている人はきっといるんだ。それを忘れたら駄目だよな」
誠也は、晴れ晴れとした顔で笑った。
「ありがとう、マスター!」
ニ年後、彼らは共にアイドルを続けていた。
誠也は、著名な映画監督に演技力を買われ、映画やドラマに出演するようになっていた。
若いながらも落ち着きのある演技は、
A・「今のこと、本人に聞いてみたら?」
「誠也に…」
誠也の気持ちは誠也にしかわからない。そう伝えると、咲也はこちらを真っ直ぐ見て頷いた。
「そうだよな。こっちがあれこれ考えてたって仕方ないし。俺、話すの下手だから誠也を怒らせちゃうかもしれないけど…ちゃんと本人に聞いてみるよ」
そう言って、咲也は吹っ切れたように笑った。
数か月後。音楽番組で、二人はキラキラした笑顔をカメラに向けながら、歌い、踊っていた。
少し前に感じていた、ぎこ
B・「そういう時期もあるんじゃないかな」
「そう…かな」
私の目には、誠也が咲也を嫌っているようにはとても見えなかった。
確かに、昨日来た時は少しぎすぎすした空気を感じたけれど…。
「そうだよね…。俺の考えすぎだよね、きっと。最近仕事も多いから二人とも疲れとか溜まってるし」
うんうんと頷いてみせると、咲也は安心したように笑った。
「マスターに聞いてもらって良かった。誠也にはこの話、言わないでね?」
数か月後、自宅でネットニュースを見なが
【選択式小説】双子アイドルの運命
*この小説は、読む人が選択肢を選ぶことで結末が変わるようになっています。
あなたはカフェのマスターをしています。
そこには、子供の頃から通っている双子の常連客がおり、彼らはアイドルとして活躍しています。
ですが、どうやら二人には悩みがある様子…。
あなたの選択で彼らの運命が決まります。
平日午後三時。
カフェには一組の客しかおらず、店内にはジャズが響いていた。
彼らは、奥の席に座っていた。時々