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【選択式小説】双子アイドルの運命

*この小説は、読む人が選択肢を選ぶことで結末が変わるようになっています。

あなたはカフェのマスターをしています。
そこには、子供の頃から通っている双子の常連客がおり、彼らはアイドルとして活躍しています。
ですが、どうやら二人には悩みがある様子…。
あなたの選択で彼らの運命が決まります。

咲也と誠也2

平日午後三時。
カフェには一組の客しかおらず、店内にはジャズが響いていた。
彼らは、奥の席に座っていた。時々ぼそぼそと話し声が聞こえてくる。しかし、その内容まではわからない。

彼らは、近所に住む双子の少年、いや、もう十九歳になるのだから、青年というのが正しいだろうか。幼い頃からのつきあいなので、つい子供扱いしてしまう。
ただ、彼らは一風変わった仕事をしていた。
二人は、双子のアイドルユニットとして、二年前から活動していた。
みるみる内に人気を博し、今は大きな歌番組でも見かけることがある。

金髪の方が弟の咲也。
派手な外見に、歌唱力も高く、カリスマ的人気の存在感を放っている。
ただ、少し神経質で不愛想なところがある。笑顔を振りまくのが苦手なようだが、そこもファンには人気があるらしい。
子供の頃から見てきた私は、甘えたがりな一面があることも知っている。

黒髪の方が兄の誠也。
咲也のような派手さはないが、バランスが良く、歌もダンスもトークもそつなくこなす。
咲也の面倒を見てきたせいか、大らかな性格や笑顔に癒されると、コアなファンがついているそうだ。
ただ、少し真面目過ぎるところが心配なのだが…。

物思いに耽っていると、二人が席を立ちこちらにやってきた。
「お会計お願いします」
そう言って、誠也が財布を出す。
咲也は、兄の後ろで落ち着かなげに体を揺らしていた。
おつりを渡した時に見えた誠也の表情が、いつもより曇っていることに気がつく。
しかし、声をかけることなく二人が帰るのを見送った。

二人が使っていた席を片付けに行く。
すると、ソファの上に細いネックレスが落ちていた。
確か、咲也が身に着けていたものだ。
二人の連絡先は知らない。しかし、その内また来るだろうと思い、レジ横の引き出しにしまっておいた。

次の日。
雨が降っており、今日も客足は少なかった。
唯一いた客を見送ると、入れ違いに誰かが入ってきた。

そこにいたのは…(選択してください)

A・弟の咲也

B・兄の誠也

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